第52話 久しぶりの制服3

突然の事だったが。海夜と出かけることになり。その後は半時間ほどすると俺と海夜はショッピングモールに来ていた。

なんやかんやで思い立ってからここに来るまでは早かった。


ちなみに海夜はもちろん制服のまま。っかわざわざカバンもそのまま。あれだ学校の時に持って行っているカバンのままということだ。何かこだわり?があるらしい。

まあもう来てしまったから俺は何も言わないがな。


って実は先ほど海夜と同じ制服。

まあ付属高校の制服着たグループが居たんだよな。今日は始業式だけだからそのまま遊びに繰り出した生徒が多いらしい。っかちょっと周りを見てみると…。その他の学校の学生と思われる姿が結構見えるんだよな。うん。放課後のショッピングモールは人気らしい。っかこのあたりに高校他にもあったもんな。


ちなみに同じ制服を着た生徒を見た際に海夜はさっと隠れようとしていたがな。っか隠れたな。俺を上手に盾にしていた。


一応何故かと聞いてみたら…。


「あのグループ嫌いなんですよ。今日から同じクラスになったんですけど…。いきなりグイグイと言いますか。強引な感じで…」


とか海夜は言っていた。


まあぱっと見は陽キャラの集まりというか。

別に悪そうなグループではなかったがな。海夜的には苦手というか。こいつもぼっちだからな。基本集団は苦手か。その気持ちはなんとなくわかるとか俺は思い。

まあそのことは気にしなくても海夜がぼっちなのは前からか。ということで俺はすぐにその話題は気にしないことにしたのだった。


そして俺は今。1人でカバンを見ていた。ちょうど歩いていたらカバンを扱っているお店があったのでね。


ちなみに1人ということは…。海夜と一緒にカバンを見ている。ってことはなく。このお店に入る前にあった服屋さんへと先に吸い込まれていった。どうやら何か惹かれるものがあったらしい。


まあそれに関しては別に問題はないので俺は気にせず目的物のカバンを見ていた。


にしても、こうやってみてみると…。種類が多い。そりゃお金出せばいいカバンはたくさんあったが…。俺が欲しいのは別にいいやつでなくてもいいのでね。


学校用でそこそこ使えたら問題ないので…。っかテキストやらが入るサイズじゃないと意味がないんでね。とか思いつつ俺はいろいろカバンを見て回った。


そしてぐるっと店内を見たが…。


うん。この店にはちょうどいいサイズの物が無さそうってことで俺は2つとなりの服屋さんへと入った。いや服屋さんでもカバンとか小物はたくさんあるからな。


さっき歩いてくる時にトートバッグが店内に見えたから。他のカバンもなんかあるんじゃないかと見に来たんだよ。って、服いいのあるじゃん。うん。


別に服とかこだわりないからな。いいじゃんと思ったら買う。それが俺なんだが…。


たまたま入った店。安くて普通にいい感じの服が結構あったため。気がついたら服ばかり見ている俺だった。


いや、ブランドなんて興味ないからな。


普通に長く着れたらなんでもいいんだよ。ってか。そのうち暑くなってくるだろうからな…。とか思いつついつの間にか服をチェックしてまわる俺だった…。ってなんか忘れてる?あっ、そうか。カバンだよカバン。


と俺はちょっと移動して…。店の隅にあったカバンコーナーへと向かった。


先ほどのお店より商品の数は少なかったが。まあ服屋さんだしね。さっきはカバンがメインのお店だったし。そりゃ少なくなるよな。とか思いつつ商品をチェックした。


こちらのお店でもシンプルで値段も安いカバンやトートバッグがいくつかあった。

でも内ポケットというか。ポケットはたくさんいらないし。派手なやつはいらないからな。あと程度強いのじゃないと…。だから。とかカバンを見ていると…。


「あっ、これいいな。色もシンプルだし」


俺は1つのカバンに目を付けた。

容量もなかなかありそうで。肩掛け?とかいろいろ変えれるみたいだし。生地もしっかりしていた。これいいな。とか思った時。


ふともう1つ思い出したことがあった。


「…。あれ?海夜ってどうしたんだっけ?」


いや、海夜が買い物へ行こうと言ってきた。ってことをたまたま今思い出してな。ってかそういえば海夜は初めに俺が入った店の隣の店に吸い込まれていったままだから…。


俺は海夜に声をかけずにお店を移動してきたよな。と俺は思いスマホで連絡だけ入れておこうとカバンの中に手を…。って。


「あれ?」


カバンの中に手を突っ込んだがスマホが手に当たらない。財布とかしか手に当たらなかった。って、そういえば部屋で触っていて…。


「あっ」


そのままベッドか机に置いたままだ。ということに今頃気が付いた俺だった。


もしかすると海夜が俺を探している可能性があったので俺は一度カバンやらやらを見ていた店を後にして。一番初めにみていた店へと戻ってみた

けれど…。海夜の姿はなかった。


どうやらまだ服屋に海夜は居るみたいなので…。俺は再度移動して通路から海夜が吸い寄せられていたお店の店内を見たが…。


「あれ?居ないじゃん」


ここにも海夜の姿はなかった。


「トイレか?」


とか思いつつ俺は周りを見た。


そこまで人は多くないが。学生?がチラホラみえるので…。まあちょっと人が多めという感じになってきていた。って…。


「あれ?」


数十メートル先くらいで…。付属高校の制服を着た集団。グループが居るのだが…。なんかその真ん中に見覚えがある姿がふと目についた。


っか、あれ?あのグループって一度見たような…。と俺は思いつつ少し前の記憶を呼び起こして…。

そうそう確か海夜が苦手、嫌いとか言っていたグループか。と少し前のことを思い出した俺だった。


ってか何故嫌いとか言っていたグループと一緒に?って。なんか引っ張られているというか…。男女のグループだが。女子2人くらいが海夜を引っ張る感じでさらに後ろから男子数人が…。あれはなんて言うんだろうか「いいからいいから」みたいな感じで海夜に声かけている?状況に俺からは見えた。


「…。えっと…。こういう場合は…」


俺はそんなことをつぶやきつつ状況整理。でもまあこのまま海夜を放置という選択をした場合俺の身が危険というか…。うん。本当に俺の生死にかかわることが起こる可能性もなくないので…。

なので俺は。


「面倒だな」


とつぶやきつつ。海夜が居る集団を見失う前にその場所へと向かうことにした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る