第36話 実家2
海夜の実家へと向かっている俺達。
現在は海夜の実家の最寄り駅に着いて…。駅の外へと出たところ。
まあ駅の周りを見てみると…。
確かに今俺たちが住んでいる場所と似ている雰囲気がある…。
住宅地…。ではないか。ちょっと緑。畑もちらほら少し先には見えるから…。田舎。いや、まあ田舎と住宅地の間?くらいか。そんな感じだった。
でも駅前にはちょっとしたお店。飲食店とかもあって住むには便利そうな場所だった。
「ここからは?」
俺はこの先の行き方を海夜に確認する。いや俺なんも聞いてないんでね。とりあえず付いてこい。的な事を海夜に言われて付いてきているだけなので。
「歩いて10分くらいです」
「じゃ歩くか」
「はい。あっちです」
そしてまた海夜と話しながら歩くと…。
ちょっと新しい家が何軒か並んでいるところに差し掛かった。
「この辺りは最近新しい何軒か建ったんです。前は空き地とか畑だったんですけどね」
「なるほどな。今風のお洒落な家だもんな…。」
「そして…。あっ、見えてきました。あれが実家です」
「え?どれ」
「あれです」
と海夜が指差す先には…。なんか…。門が見えた。
「おい」
「はい?」
「家の入口に門があるとは聞いてなかったが?」
「えっ?あー。あれはただ父が趣味で作ったといいますか…。ちょっと暇でなんか作っちゃった。ってだけですから。中は普通の家ですよ」
とか話しながら歩いていたら。門のところまで俺たちはやって来ていた。
「さあ、どうぞです」
そう言いながら普通に門を開ける海夜。って大きいと思っていたが。よく見ると小さな扉があり。そこから海夜は入っていった。
「あ、ああ」
そして俺も海夜に続いて入っていく。ちなみに門は確かにまだ新しい感じだった。ってか門ある家とか…。うん。と、思っている俺だった。
そして門をくぐった先の海夜の実家は…。
そこそこ広い家。日本建築?とかいうのか。チラッと縁側?も見えているし。庭もなんかちゃんと手入れされていて…。築何十年…。かはわからないが?でもパッと見綺麗だからリフォームとかしているのかもしれない。
とかいろいろ見ていたら…。
「先輩?」
海夜が少し先に歩いて行っていてこちらを振り返っていた。
「ああ、悪い」
「怖くなりましたか?大丈夫ですよ。普通に来てもらえばいいですから」
「いや、怖いとかじゃなくて…。マジこいついいところのお嬢様か。とな」
「ちょ、お嬢様って。違いますから。別に普段から着物とかの家じゃないですからね?普通の家庭です」
とか海夜と話しながら玄関の方へと進んで行く。
そして玄関へと到着すると…。海夜は普通に…。
ガラガラ…。
「ただいま」
とドアをを開けて中へ…ってドアが開いたのと同時くらいに…。
「あらー、二階堂さん。いらっしゃい。まあ写真よりいい人じゃない。さあさあ入って」
ドア開いたらすぐに人が飛んできた。というのが正しい表現だと俺は思う。
っか。おいおい。海夜よ。どこが普通の家だよ。いきなり着物を着ている人が出てきたんだが…。ってもしかして海夜のお母さん?とか俺が思っていると…。
「えっ…。え?ちょ。お母さんなんで着物…」
どうやら海夜も予想外だったらしく。驚いた表情をしていた。
えっとだ。
今の状況をちゃんと説明すると…。海夜がドアを開けたら…。家の中から着物を着た人が飛び出してきた。というか…。待ち構えていたらしい。海夜のただいまからの登場がめっちゃ早かったからな。
っか、とりあえず俺は挨拶か…。とか思う。いや思う前にだな。俺は着物を着た人に腕掴まれて…。室内へと強制連行された。
そして和室に通された。うん。何が起きたのだろうか…。である。
「ちょ、お母さん!」
俺の後ろからは海夜が怒っている?みたいな感じで話しかけながら付いて来た。
が、俺を捕まえてた海夜の…。お母さん?だよな。お母さんは和室に入り俺の前に座ると…。
「娘がお世話に…」
からの…。マシンガントークとかいうのか…。
ホントびっくりするくらい急に話が始まった。
ちなみに俺の隣にやって来た海夜が呆れて?いた。
が。海夜の母親?は子には触れず…。
「海夜はどうです?迷惑かけてませんか?」
「普段どんな様子ですか?」
「この子昔からあまり外に出ない引きこもり気味の子でしてね」
「でも最近は楽しそうな様子で安心してまして…」
「あらあら、私ったら飲み物も出さないで…」
…。
…。
…。
うん。一気になんかいろいろ話したというか。なんか嵐があったな。 質問の大嵐?俺はうなずいたり…。簡単に返事…。とかしかできなかったな。ホントどんどん話してきた。という感じだった。
すると話が一段落したところで…。
久しぶり?に一緒にやってきたやつの声を聞いた。
「…。お母さんがおかしい」
とか海夜がつぶやいていた。
うん。まあ俺の予想とは全く違ったな。
着物を普段から着ている人も初めて見たが…。超明るくおしゃべり好きとは…。まあメールの雰囲気と似ているといえば似ていたか。と。俺は情報整理をしていた。
とか思っていたら。飲み物とお菓子を持った海夜母が戻って来て…。
またしばらく事情聴取…。とは言わないか。
でもまあなんか海夜のお母さんとアパートでのこととかを話した。
というか。いろいろ聞かれたので俺がそれに対して答えていた。だな。
すると少しして…。
「ちょ。お母さん。ホント変なこと聞かなくていいから」
海夜がまあなんというのか…。私生活?の質問に母親がなると口を挟んでくるようになった。
「なに言ってるの、海夜が初めて連れてきた男の人なんだから気になるのは当たり前でしよ?それに普段の海夜の様子も聞かないとでしよ?海夜は必要最低限しか言わないから」
「先輩。無駄なことは言わなくていいですからね」
とかまあ海夜が俺の横で言っていたが…。俺は海夜のお母さんに…。
「基本、いつもこんな感じで元気ですよ」
とまあ普通に話していた。
いや、マシンガントーク?が続いたからか。または俺の緊張が時間経過とともに解けたのか。なんかまあ雰囲気は悪くなかった。というのもあってか…。
先ほどからはなんか普通に海夜のお母さんと話せるようになったていた。冗談とか言いながら話せそうな雰囲気にもなってるんだよな。
っか、しばらく話してから先ほど俺はやっと自己紹介した。
うん。自己紹介が後になるとは…。だったが。まあ海夜のお母さんが俺に一切口を挟ませないというか…。めっちゃ話してきたから…。まあ自己紹介があとになったんだよ。
とかまあそんなことがあってその後も話していると…。
「家では静かなのよ?」
「うちに来るときは最近騒いでますよ」
「あらー」
「先輩!」
「もっと聞せてもらわないとね。実は海夜かなりの甘えん坊なんですよ。昔はもうそれはそれは私たちにべたべたで…」
「お母さん!」
うん。
海夜のお母さんホント話しやすい人でよかった。 普通に会話していて楽しかった。
ということで海夜が恥ずかしそうに俺の隣でぎゃーぎゃーと言っていたが…。なんかいい感じに時間は過ぎていった。
ってか…。忘れていたが…。そういえば海夜のお父さんも居るはずでは?と俺が思った時だった。
「と、ところで。お父さんは?」
横からそんな声が。って多分海夜は…。話を変えようと思って言い出したのだろう。自分の事ばかりだったからな。でもまあちょうどいいタイミングで海夜が聞いてくれた。
すると…。
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