第35話 実家

♪♪


朝から俺の家のインターホンがなった。

が、これは予定通りの事。俺は誰が来たかということも知っているので普通に…。


「はいはい。開いてるぞ。海夜」

「おはようございます。先輩ちゃんと起きてますね」

「起きてる起きてる。っか普通に目が覚めたから準備ももうできてるからな」


とか返事をしつつ俺は海夜の居る玄関へと向かった。

そして玄関に行くと…。まあ予想通りの人物が立っていた。

いやこれで別の人物がいたら大変な事なんだがな。とか思っていると海夜が…。


「ってことで先輩。言い忘れましたが…。別に普通でいいですよ…。って先輩おもいっきり普通だったー。いつも通り…?あっ、でもちょっとお出かけバージョンですね」

「まあ悪いが普通にしか準備してないんだが…」

「それでいいですよ。むしろスーツとか着ていた爆笑予定でした」

「…。勝手に予定作ったやつが…」


本日の予定は…。海夜の実家に向かう。以上である。


っか今年の春休みはいろいろ忙しい。海夜が春休みになってからほぼ毎日なんかあるんだが…。高校の春休みって短いのに予定ありすぎだろ。である。

まあ大学の俺は長いから…。何というのかとある一部が予定で大渋滞みたいな状態なんだが…。出来れば分散してほしかったが。それは無理なお願いだったらしい。


まあとりあえず今日もなんかあるため…。朝から海夜が俺を迎えに来たところだ。


ちなみに海夜はお出かけモード。落ち着いた感じのお嬢様って雰囲気だな。ロングスカートなかなか似合ってるんじゃん。である。


っかそうそう。

よくよく海夜の実家の場所を聞いたらなんだが…。電車で30分かかるか。かからないくらいの場所にあるらしい…。


近い。


まあはじめの頃?だったかにも近いとは海夜から聞いていたが…。マジでここから近いところに海夜の実家はあるらしい。まあその割に親が乗り込んでくるとかいうのは俺今のところ見たことないんだがな。だから海夜の両親の顔とか全く知らない。


まあそれはいいとして…。


なんか知らないが…。この馬鹿な後輩が…。付き合ってます。

とかいうことに少し前からなっているので…。

ピシッとご両親にご挨拶…。とかいうのも必要なのだろうか?一応というか。話でそんな感じになっているならちゃんと…。というのも一瞬あったのだが…。


まあ俺にそんな準備があるわけもなく。というかいきなりできるわけもなく。ちょっとしたおでかけ用で準備するのが精いっぱいだった。

いやまずな。おでかけ用でもあまり俺は出かけないというか。大学1年の時はほとんど出かけなかったからな。服とかそんなにないんだよ。マジで。

だからちょっとした準備も大変だった。まあ今はとりあえずそこそこちゃんとした服とかあってよかったよ。って感じなんだよ。


でもまあとりあえず海夜からも大丈夫と言われたので俺は荷物を持って靴を履く。そして海夜に話しかけた。


「じゃ、ここで待っていてなにかあるわけじゃないし。行くか」

「はい。行きましょう」


そして俺は海夜と共に駅へと向かい。すこし駅で待ってから…。

電車に乗った。


「っかさ」

「はい?」

「海夜の家ってどんなとこ?」


俺はふと思ったことを隣に座っていた海夜に聞いてみた。


「普通ですよ?よくある2階建ての家です」

「普通ね」

「はい、周りは田舎というか。アパートの近くに似てますよ」

「なるほど」

「ってか先輩緊張してます?」

「どっかの誰かが適当なこと言ったからな。とりあえずなにか情報ないかなー的な。話題とか」

「むっ…。先輩。付き合ってるってことを忘れてませんか?」

「OKOK。問題ない問題ない」

「…。大丈夫ですかね。って、一応父は厳しいですからね。まあ表向きは…。ですが。でも先輩に対しては…。わかりませんからね。だから先輩泣かないでくださいね?」

「…。なにそれ。めっちゃ怖いじゃん」

「まあ、父が変なこと言ったら私は家出します。と言って先輩ところに行きますから安心してください」

「いやいや、意味わからん。っか家出って、海夜の家同じアパートにあるんですが…」

「もしかしたら父がアパートから実家に連れ戻す。とかいうかもしれませんからね。その場合は先輩の家に住みます」

「その場合はとりあえず普通に実家に置いてこないとな」

「先輩」

「はい?」

「あまり適当な態度が多いとあとで大喧嘩ですよ?」

「なにそれ…。それはそれで怖っ」

「いきなり先輩と喧嘩はなるべくしたくないんですけどね。でも先輩は問題児ですから…」

「いやいや、勝手に話をしちゃう方が問題児では?」


とか話していたら電車は海夜の実家近くの駅に着いていた。

まあ30分くらいなんて話していたらあっという間だな。

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