第2章 2人の日常

第32話 変わらない…?

ちょっと海夜と話し合いをして…。どうなったんだっけ?


えっと…。

海夜の実家に行くまでに関係をはっきりさせておこう。ちゃんと両者が理解しておこう。やらやらでいろいろ話していたのだが…。

なんか結局業務連絡?的な雰囲気もあった気がするが…。


とりあえずこの後輩が多分…。まあ勝手に親には彼氏やらやらとか言っているらしいので…。


付き合った。付き合っている。とかいう謎な感じで話がまとまった?うん。まとまったな。多分。


っか。いやさ。俺もここ何ヶ月か海夜としか一緒に居なかったから…。まあもう今更。って感じもあったんだがな。


そりゃ…。まあ何かが進展?したとかいうのかもしれないが…。


今のところ特に…。だな。ってか俺と海夜じゃそんな突然何かが変わるとか言うことはない気がしていた俺だった。


ってか。まあちょっと変わったといえば…。


「先輩。ホントあの画像は消してくださいよー。ってか消したいから離してくだしよー」


まあなんかまだ俺は海夜を抱いている。これが変わったところか。まあ遠慮なく触れるというか…。


そうそうそして海夜は寝ている時の画像を消せやらまだ言っているんだが…。


いや、このなかなか間抜けな感じの画像もレアだから…。俺的には残しておいてもいい気がしてるんだがな。


っかさ。

こいつも俺の腕から抜け出して俺のスマホが転がっているベッドに行きたいとかずっと言っている割に…。


全然というか全く力を入れてないんだよな。

まるで海夜はこのまま抱かれていたいみたいに…。謎な奴だわ。ホント。


「先輩ー。削除」

「いや、これは面白い記念的な」

「却下です。ってか…」

「なんだ?」

「先輩…。なかなか大胆と言いますか。普通に…。その…。抱きしめてきてますし…。先輩はこういうことしないかと思いましたが…。恥ずかしいからするわけないだろ?的な感じで」

「…。いやー。まあ良い抱き心地というか。なんか…。海夜にならしても大丈夫的な?」

「なんですか――それ。まあ…。先輩なら許してあげますけど…。一応…。お付き合い始めましたからね」

「まあ今までと変わらないだろうが」

「むー。ってか、先輩なんで普通なんですか?ドキドキとかないんですかー。めっちゃ落ち着いてますよね?」

「いや、だって…。なんかこの数ヶ月は海夜とばかり居たし。海夜がどんどん距離詰めてくるし…。まあ居て嫌な気分にはならないからな。だから…。ってやっぱ今更なんだよな。今もホントいつも通りって感じで普通に居るし」

「…。うーん。何だろう。なんか気にしたら負けみたいな…。この先輩おかしいからなー」

「悪口言われた気がする…。っか海夜もさ。画像消しに行きたいとか言う割に全く力出さないよな」

「なっ…。出してますよ。先輩が強く…。だ、抱きしめてきてるんです。恥じらいもなく抱いてくるから…。であってですね」


なんか海夜がワタワタ人の腕の中で言っているが…。あまり動くとくすぐったいんですが。海夜の髪が触れるから。


「俺そんなに力入れてないんだが…。これマジな」

「入れてます。か弱い私は…。逃げれないんです」


とか言いながらついには俺にもたれてきた海夜だった。

こいつ…。もしかしたらずっと甘えたかった?のだろうか。で…。まあうん。今の捕まっているのに…。どっぷりハマってしまったらしく。動かないと。


まあ俺も…。こんなかわいい子を抱いてるから…。そりゃ…。まあ嬉しいってか。気分はいいが…。ってマジで俺海夜以外にはこんなことできないな。うん。海夜だからできる事だ。


「海夜」

「はい?」

「付き合ったら何か変わるのか?」

「…。はい?」

「いや、確かに今みたいにまあ密着するってのが増えたが…。他になんか変わるかなー。と?」

「そ、そりゃ、まあ変わるでしょう」

「例えば?」


俺が聞くと…。海夜が腕を組んだ…。そして…。


「…。…。…。…。…。…。」


何も答えなかった。っか唸っているだけだった。


「長いシンキングタイムで」

「わ、私経験ないんで…。わからないです」

「俺もないから全くわからんからな」

「…。先輩」

「うん?」

「多分ですが…。わたしたちに常識は通じないですよ」

「あー。それはなんかわかる。ってかぶっちゃけなんだが…」

「はい?」

「俺この話をするまではまあ海夜がなんか好きオーラだしてるのは知っていたが…」

「…。また恥ずかしいことをさらっと…」

「いや付き合うってのは、海夜の実家に行くときにフリだけするのかと思ってたんだがな」

「はい?」

「いや、まあ…。俺もちょっとぐらいはマジで付き合う…。の方も考えにはあったが…。まあとりあえず海夜の実家乗り越えたらでも…。だったんだよ」


俺が言うとなんか海夜は謎が解けたというか。呆れたというか。でもちょっとわかった?みたいな表情をしつつ俺を見て…。ってまだこいつ俺にもたれてるから顔が近いな。おい。まあいいが…。


「あー、はいはい、なんか先輩の雰囲気がおかしいというか。あまりに普通な感じだったのはその考えがやっぱりあったからでしたか。まあ私も薄々感じてましたよ。先輩ホントふつー。の態度でドキドキ0でしたからね。ちょっとすっきりしました」

「海夜は照れたりしてたな」

「うるさいです」

「はい」

「まあ…。でも先輩。付き合いましたよ?私たち。フリじゃないですからね?」

「そうなのか?」

「ですよ!ってか今も先輩はなんやかんや言いつつ。まだ私を抱いてますからね?まあ…。友達レベルでもこういう感じはあるかもしれませんが…。先輩はなんか適当な感じで言っている雰囲気ですが。行動は…。それなりなことしてますから。はい。とにかく。付き合いましたから。わかりましたか?」

「必死ー」

「うるさいです!ってか先輩。明後日までに。さらに優しくしてくださいよ?」

「…。俺かなり優しいよな?海夜に対してかなり優しいというか甘やかしていると思っていたんだが…」

「もっとです。ちゃんと親の前でも仲良くしているところ見せないとですからね」

「えっ。なに?海夜の親の前でもこうやって抱きしめないとなわけ?」


さすがにそれは無理だな。とか思いつつ言うと…。


「なっ、馬鹿ですか!そ、それはしなくていいです。普通に優しくしてくれたらいいんです。って…。先輩ぼっちのくせに…。なんか慣れているというか。落ち着いてますよねー…。私を抱いてるのに」

「だから海夜の相手はな。特別ってか慣れた」

「慣れられたは…。慣れれたでちょっと複雑なんですが…」

「ってかまあ…。ちょっとこういう接触が増えるだけであとは今まで通りな気がするな」


うん。そうだよ。特に変わることはないと海夜と話しながら俺が思っていると…。


「…。甘えますから」

「はい?」


なんか声が聞こえてきた。


「ふ、2人の時はたくさん甘えます」


うん。なんか俺にもたれながら耳を赤くしているやつがつぶやいていた。こいつってこんなかわいいキャラだったか?と思いつつ…。


「…。うわー、後輩がキャラ変わったー。めんどそー。っかウザくなりそー」


バシン。


…。うん。叩かれたー。くるっとこっちに向きを変えた海夜が・・。結構強く俺の胸辺りを叩いてきた。


「痛いな」

「先輩が余計なことを言いましたからね。ってか忘れかけてましたが画像消さないとですよ。私が恥ずかしいじゃないですかー」


と言いながらさらっと一瞬の隙に海夜は俺から離れていった。


まあ、うん。俺は急に抱くものがなくなったが…。ちょっと寂しいな。

なかなかいい感じにフィットしていたからな。

ってかまあいいか。

また…。捕まえるというか。海夜から来そうだし。


とか思いつつベッドに乗っかり俺のスマホを手に持った海夜。って…。ってか。あいつ人のスマホ操作しようとしてるが…。


「海夜。スマホの解除の番号知らないから無理だろ?」


と、俺が声をかけると…。


「あっ、大丈夫です。見たことあるから、すでに画像は消しましたよ」

「…」


そんな返事が普通に帰って来た。


こいつなんで解除できるんだよ。とか思いつつ海夜を見たら…。

海夜は削除の文字が書かれている画面をこちらに見せてきた。

そしてまた操作して…。ゴミ箱の方からも完全に削除の画面まで見せてきた。


…。まあいいんだけどよ。寝顔の写真とかはな。

そのうちまた撮れそうだしとか俺は思いつつ…。


「いつの間に番号見たんだよ」

「まあ先輩かなり無防備でしたから。何度も見る機会ありましたよ?じゃ先輩。削除も終わりましたし。また甘えます。今度はずっと抱いていてもいいですよ?」


とか言いながら海夜がベッドから降りてこちらに向かってきたので…。


「拒否します」


と俺は向かってきた海夜を手で追い返す。


「な、なんでですかー。さっきまでは…。ずっと抱いてくれたじゃないですか」

「いや、逃げた奴はな。再利用はなしなんだよ。1回限定?みたいな」

「なんですかー。それ。そんなの制限なしですよ。先輩。早く手をどけてください。座れないじゃないですかー」

「無理無理」

「先輩」


うん。やっぱ海夜の相手は楽しいな。

っか今は必死に再度俺の足の上に座ろうとしている力を脱出時も出していればすぐ抜けれただろと思われる。つまり…。海夜はさっき全く力を入れてなかった。ということだな。


「先輩。足もさっきみたいに胡座にしてください」


とかなんか俺が思っていたら。かなり強引に海夜が足の上に乗ってきた。


「やだよ。足疲れるから」

「もう、なんで意地悪するんですかー」

「まあ…。海夜の反応面白いし」

「もう!」

「っか、海夜」

「はい?」

「えっと…。明後日か。こんな感じになるわけ?」

「…。いや、まあ親の前では普通にしますから」

「…」

「なんですか。先輩」

「いや、甘えまくってくるんですよー。ってバラすのも面白そうだなぁー。って」

「意地悪!この先輩ひどいです!」


まあ結局なかなか楽しく?


それからの時間も過ぎていった。


なおこのあと俺は3回くらい海夜に叩かれたのだった…。

地味に叩く力は強いという…。うん。強かったよ。

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