第4話 拓夢の過去part2

3話変なとこで終わったなって人へ、続きが気になるように意図的に終わらせただけです! 

別に予約投稿時間に間に合わなくなりそうだったからとかじゃないんだかねっ!

次の文からが本編です、コメント待ってるのでなんでも送ってください!!


3)恋愛禁止事件

冬期講習の一日目を終え俺が汐里と下校をしていた時のことだ。

前方から近くの中学の制服を着ている金髪の明らかにハーフのような整った顔立ちをした女の子Cが俺たちに気づき話しかけてきた。


「あっ、この近くの狐ヶ丘高校の生徒の方ですか? 」



「そうだけど何か用か? 」


「お二方の学校にいる神宮寺拓夢先輩がどんな人か聞きたかったんですよ~」


「神宮寺拓夢先輩はね、ここにいる男の子だよっ! 」


汐里は何故か鼻高々にそう伝えた。


「あなたが拓夢先輩だったんですね、どうりでかっこいいわけですね! 」


「でしょでしょ~! たっくんはかっこいいんだよっ! 」


だからなんでお前が誇らしげなんだよ! かっこいいって言われて悪い気はしないけどさ!!


「じゃあ一つ質問していいですか~、お二人ってどういう関係なんですか? 」


明らかに声色が変わったことにその場にいる誰もが気付いただろう。


「幼なじみだよ、大分仲のいいな」


「お付き合いとかはされてないって事ですねっ? 」


「ああ、僕はお付き合いなんてものに興味がないからな」


Cの顔は晴れやかになり、汐里の顔は曇っていった。

俺はこういうことにだいぶ鋭いタイプだ、ラブコメの主人公とは踏んできた場数が違う。きっとこの二人は俺に好意を抱いてくれてるんだろう。


「じゃあ私と月二回でいいのであってください、デートしてほしいんです! 」


「わかっjfdkmdbc」


汐里が俺の腕を引いてきた、きっと嫉妬してるんだろう。

やっぱ美少女の嫉妬ほどかわいいものはないな。てかここ二年程毎朝家に起こしに来てくれているし、朝・昼・夜ご飯は特別な事情がない限り常に共にしている。

別に月二回くらい他の子とデートしたっていいだろうとも思ったが、腕を引く汐里の目には涙がたまっていたのでこれ以上の意地悪はできないことを察した。


「腕が胸に当たってるんですけど、こんなサービスいいんすか汐里さーん」


「いいのっ! そんなふざけてられる状況じゃないんだから!! 」


「そうか、真剣なとこ悪いが俺がもたないからいったん離してくれ」


汐里の顔はゆでだこのように赤くなっていた。

嫉妬で怒っていたのか胸が当たっていたことの恥ずかしさでなのか、優しい汐里のことだおそらく後者だろう。


「いちゃいちゃしてるとこ申し訳ないんですが返事があやふやになったままなんですけど、ダメですか? 」


上目遣い+うるうるの目、こいつできるっ!!!!!!

後輩属性を極めてやがるぞ。おそらく同学年の女子からの評価は底辺、その代わり男ウケに全ての能力をカンストさせたバケモノだ。


「数日考えさせてくれ」


「え~さっきはわかったって言いかけてたじゃないですか~! 」


Cちゃん末恐ろしいにもほどがあるだろ。汐里の表情を見た瞬間から俺の返答は固い意思で決まっていたというのに、保留するところにまで揺るがされてしまった。

もう隣見れないよ、絶対鬼みたいな顔してるって。


「すまないな。まだお互いのことをよく知らないのにデートしても楽しくないと思ってな」


「お互いのことよく知らないからこそデートして拓夢先輩についてもっと知りたいんですよ! それに私は拓夢先輩とならどんなデートも楽しいって思えますから♡ 」


「結婚を前提にお付き合いしyいったぁぁぁ」


鬼に出血するほどつねられていた。

なんてことするんだよ!両親にだってつねられたことないのに!!!!

ただ一度冷静になることが出来てよかった、まさか俺がこんなにペースを乱されるなんてな。


「悪い間違えた、確かに一理あるな。せめて一日待ってくれ」


「分かりましたっ! 楽しみに待ってますね~」


なんとなくCの笑顔は悪だくみしている子供のように見えたがスルーしよう、あんないい子がそんなことするはずないもんな。

俺は完全にCの虜だった。


「たっくんなんて知らないっ! ロリコン変態野郎!! これからご飯作ってあげないんだからっ」


ロリコン?変態?別にいいさCちゃんかわいいんだもんーーーーーーーーー!

けど神様・仏様・汐里超絶美少女みんなのあこがれ様!料理だけは作ってください。


汐里の説得にはほんの少しの褒めことばとアイスクリーム一つを要した。


汐里ちょろすぎな...。







  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る