第11話 龍人化
「―――ぐぅわぁぁぁーーー!!」
武装警羅隊の男女コンビ、マチマサとスミレによる洗練されたコンビプレーによって窮地に陥る
・・・ヤ、ヤバイ!
このままじゃ押し潰されてしまう!!
無敵の
元々、1人の人間の中に2つの魂が宿り、1つの肉体を操作する様になったんだから弊害は、出る!!
物を取りたいと思う
・・・なので
戦闘中、格闘技未経験者の
―――こんな
「・・・な、なんて奴なの!?いくら
「ま~直撃は、したし!
妖気斬裂刃を受けても倒せないチェンに動揺するが、この状況から覆るのは、不可能と判断し連行する方法について2人で話し合う
「・・・・・・クソっ!!」
・・・ダ、ダメだ!
伸し掛かる妖気の圧力に耐えられない!!
指一本、動かすだけでも一苦労だ!
このまま片膝でも着いてしまったら二度と起き上がることは、出来ないかも!?
『フッ!・・・フフッフ!!・・・絶体絶命だな!!』
「・・・いや、何でこの状況で、そんな余裕あんだよ?」
スミレとマチマサに気付かれないように小声で話す
『もう選択肢は、2つしかないぞ!我に身を任せて自由にさせるか死ぬかだ!選べ!!』
「・・・ダ、ダメだ!今まで
『・・・そうか・・・なら、少し休むか・・・』
・・・ク、クソ!
調子こきやがって!
今、
アレをしたらハッピーエンドは、間違いなくない!!
―――だが!
このままだと、あの2人に敗れて100% ジ・エンドだ!!
「・・・背に腹は、替えられない!・・・わかったよ!この状況まで追い込まれたのは、俺の失態だ!!―――やろう!
『―――ニヤッ!!』
「―――ただし、絶対に誰も殺すなよ!それと時間は、ちゃんと守れよ!!」
『契約成立だな・・・!!』
・・・また
『・・・フッ!・・・フフフ!!―――フハッハハハーーー!!』
「「―――っ!!?」」
突然、高笑いを始めたチェンにスミレとマチマサが驚きの反応を見せる
「死の恐怖で頭がおかしくなっちゃった?」
『何年振りだ?ここまで楽しめたのは・・・!!童子共、褒美をやろう!!』
「・・・褒美?その状態で出せるのって生首ぐらいじゃない・・・!!」
手も足も出ないチェンへ皮肉を言う
『圧倒的絶望だ!・・・―――
チェンの身体が紅く染まり始め、毛穴から熱気が溢れ出し、全身が炎に包まれる
「「・・・・・・なっ!!?」」
一人でに発火したチェンに驚きの声を上げる
「・・・な、何コレ?・・・自決!?」
「―――妖気斬裂刃が!!」
チェンの変貌に警戒し、再び戦闘体勢へと入る
「『―――待たせたな!童子共!!』」
「妖気斬裂刃を焼き払った?あの炎、地獄の業火だとでもいうのか!?」
「マチマサ見て!アイツ、地面に足が着いてない!!飛んでるよ!?」
チェンの全身に龍の鱗のような入れ墨が浮かび上がり、人間離れした鋭い爪や牙を生やし、妖気斬裂刃を焼き払う
龍人化とは・・・
チェンの肉体の指導件を完全に
「『厳密に言えば飛んでいるのでは、ない!浮いているのだ!!この空間の風を全て支配してな!!―――このように!!』」
宙へ滞空しているチェンが右腕を大きく振る
「―――っ!!・・・スミレ、僕の後ろへ!!」
声に反応したスミレがマチマサの背後へ移動し迫り来る風の刃を妖刀で薙ぎ払う
「『童子は、反応が良くて楽しいな・・・!!』」
「―――妖気斬裂刃!!」
再び禍々しい黒い斬撃を飛ばすと体力を消耗したマチマサが片膝を付く
「『一度、気に入った玩具で何度も遊びたがるよな!!』」
妖気斬裂刃を指一本で受け止めたと同時に燃え上がり、一瞬にして消し炭にする
「―――ハァァァーーー!!」
「『・・・上手いな!斬撃を焼き払った火花と煙で視界がぼやけた隙に死角へと回り込み、襲い掛かって来るとは!?・・・筋が良いな!!』」
スミレがチェンの首、胴、脚へ毒手による突きの3連撃を繰り出す
「・・・あ、熱っ!!」
「『無駄だ!体温が違う!!毒など効かぬわ!!』」
チェンに付着した毒液が瞬時に蒸発し、スミレの手の平が焼け焦げる
・・・
もう勝負は、付いただろ?
スミレから解毒薬を奪おうぜ!!
「「・・・―――っ!!」」
マチマサが妖刀を杖のように使い、立ち上がり、スミレが焼き焦げた手の平を自らの毒手の毒液で解毒し皮膚を治療して立ち向かおうとする
・・・な、何!
スミレの奴、自分の毒手の毒を薬のように配合し傷を癒しやがった!!
スミレ自身で解毒が出来るってことは、解毒薬を所持してなさそうだな?
・・・
簡辛を連れて早く行こうぜ!!
「『・・・フッ!フフフ・・・!!―――フハッハハハーーー!!面白い!面白いぞ!!童子共、絶望的な戦力差を前にしても諦めぬか!?』」
「・・・当たり前でしょ!私らは、武装警羅隊、死など恐れない!!」
「隊士になった日から覚悟は、出来ている!人を殺す覚悟も殺される覚悟も・・・!!」
・・・オ、オイ!
もう良いだろう?
無視するなよ!
圧倒的勝利なんだ・・・
これ以上やる必要は、ない!
―――満足だろ?
『ここで退いたら童子に失礼だろ?』
・・・だけど
『―――わかっている!契約は、忘れていない!!』
・・・残り時間も計算してくれよ!!
『そんなもん知らん!ここからは、我の時間だ!!―――指図するなっ!!』
・・・クソ!
こうなるとわかってたから・・・
龍人化して肉体を渡したくなかったんだよ!!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます