第7話 ふにっ
玄関口が黄色い声と女の子で溢れてる。絶対いると思う。
キヨとワタちゃんといつもの様に下校しようと歩きながら周りの異常さにワタちゃんと組んだ腕もギュッと力が入る。
「はぁ…」
「ウララン、ため息するとぉ幸せは逃げちゃうぞ〜」
うふふふっとワタちゃんに満開の笑みでふにっと指の腹で頬をつつかれた。
「こんなんため息つきたくなるだろ。ララ、正門じゃなくて裏門から帰ればよかったな。うるせぇから遠回りして帰るか?ふにっ」
逆側からも頬をつつかれた。
「…やわらかいな」
ボソボソとキヨ。
こいつはこんなに過保護だから他の生徒からキヨは番犬って言われてるんじゃないか?私はこんな子飼った覚えはないが…
小さくて可愛いから飼いたいなんて男子にこんな事言ったらいけないのだろうな。165センチの私とほぼ同じくらいの身長。
そして実は仲間内で一番の甘党だ。実際友達になってみて本当に可愛いのだが、皆はだいぶ誤解してると思う。
こう思ってる内に彼の立派な八重歯が唇に刺さり出した。…血が出てるぞ。ど、どうした?
「あいつまたララの事見てんぞ。」
人殺しに行くんかって目でいつも彼を睨んでる君が言う事かな?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます