プレミス【(BL)皇帝にプロポーズされても断り続ける最強Ω】編

フィルムアート様の自主企画「自作のプレミスを書こう」に参加させて頂き、書きました。カクヨムで連載している中では最も評価が高い連載中の小説です。この小説がなぜ支持されるのかを、客観的に考察します。

 


【エクササイズ】


■ 主人公は誰?

 α、β、Ωに分けられるカースト制において、最下層にあたるΩの少年


■ 主人公は平凡か、非凡か?

 Ω性はα、β階層の性奴隷。男女ともにΩはα、βと性交すれば妊娠し、出産できる。α、β階層の男はΩの意に反してもΩを犯し、生まれた子供は館や領地で過酷な労働を死ぬまで強いられるか、美貌であれば奴隷市場に売り飛ばされる。

 カースト制最下層の主人公は美貌のΩ性であるものの、妊娠できない体という設定としては非凡の範疇?


■ 冒頭で主人公はどんなシチュエーションにいるか?

 主人公は隣国テオクウィントス帝国に攻め滅ぼされた小国の出自。奴隷としてテオクウィントス帝国に幼馴染みの美少年とともに連行され、幼馴染みは帝国の公娼の男娼に。幼馴染みは帝国の富裕層の子供を産むための道具にされ、妊娠できない主人公は幼馴染みの側付きを任ぜられ、献身的に世話をする。

 そんな主人公にテオクウィントス帝国の皇帝が執拗に関係を迫り、主人公は断固として拒絶する。


■ 冒頭での主人公の状態は?

 故国で真実の愛を誓い合ったαの恋人を、テオクウィントス帝国の軍人に目の前で惨殺された過去を持つ。その過去に受けた深い心の傷により、妊娠できない体になった経緯は周知の事実。それでも自分に求愛し続ける皇帝を、恋人の仇として心の底から憎悪する。


■ 主人公または敵対勢力によって、それはどう変わっていくか?

 皇帝の誠実で純真無垢な愛情に、主人公が心を開き出す。


■ 主人公が置かれたシチュエーションは平凡か、奇抜か?

 主人公と皇帝が恋人として結ばれるまでのシチュエーションや障害は、いたって凡庸。


■ 主人公の目的は?

 皇帝を拒むこと。


■ メインの敵対者は誰? 人物でなければ何と敵対する?

 皇帝を一途に恋する幼馴染み。


■ 「普通の世界」にいる主人公が葛藤や対立を体験し始めるのは、どんな災難が起きるからか?

 故国を滅ぼし、恋人を奪った敵国の皇帝に愛され、愛し始める自分を自覚するようになったから。自覚すればするほど主人公は自責の念で葛藤する。


■ その災難に対する主人公のリアクションは、どんな葛藤と対立を生むか?

 主人公を盲目的に愛する皇帝の悲憤を深め、主人公は彼を愛し始める自分を戒め、非難する。


■ その葛藤と対立はすんなり解決せず、ストーリー全体を通して続く。その理由は?

 愛してはならない人を愛した良心の呵責に対して、主人公がどのように向き合い、最後はどのような答えを導き出すのかが、ストーリーの軸になっているため。


■ このアイデアに説得力はあるか?

 無理や破綻はないと思う。


■ このアイデアに独自性はあるか?

 独自性は持たせていない。普遍性を持たせたアイデア。


■ 他の類似したストーリーとの違いは?

 主人公がとことん苦しみ、葛藤するため、ストーリーが亀の歩み。十万字以上書いているのに、ストーリーがほとんど前進しないという意味では非凡かも。


■ どうすれば独自性を高められるか?

 作中人物たちの支離滅裂な言動を理論整然としてではなく、起きている混乱そのものを緻密に描写する。高い筆力が求められる独自性にチャレンジ。


■ ストーリーの焦点は?

 皇帝から差し伸べられた救いの手に主人公が手を伸ばし、握ることができるかどうか。


■ ジャンルは?

 BL


■ 読者層は?

 三十代から五十代。しかしながら、寄せて頂くコメントを拝読すると、意外に十代かな? と思われる読者も多い。


■ 質問への答えを見ながら、プレミスとしてひとつの文にまとめて下さい。

あなたのストーリーのプレミス(ひとつかふたつの文で表して下さい)。

 「皇帝にプロポーズされても断り続ける最強Ω」



以上です。最後までお付き合い下さり、ありがとうございます。


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