41~50 過去(実際に存在した時代)が舞台の場合、どこまで史実に基づきますか? 詳しく調べますか? それとも雰囲気だけ?

41. キャラの家族構成について、その家族が作品に登場しない場合でも考えますか? 登場させようと思ったときになって考えますか? その理由も教えてください。

▼家族が作品に登場しなくても、設定として家族構成などのある程度の情報は考えておきます。その登場人物がとくに家族にこだわりがなければ作中一度も言及しないこともありますし、設定上とくに説明の必要がない場合に言及することはほとんどありません。家族の存在を明らかにする場合は作中で彼らが物語になんらかの関与をするケースが大半なので、ほとんど0か1かという扱いになるかと思います。


42. 作品が長くなったとき(長編でも、短編が何作も続くシリーズでも)、キャラ設定に矛盾(兄弟の有無や食べ物の好みなど些細なことでも) が生じたことはありますか? その場合、どのように対処しますか?

▼いままで書いてきた作品で矛盾らしい矛盾……があるとは思っていませんが、もしかしたら読者的にはうすうす「あれ……?」と思われている点は多かれ少なかれあると思います。5分で短編コンテスト参加作品『残滓』はほぼアイデア勝負の一発書き投げ作品なので、書いた自分自身「いやそれはおかしい」と思うような盛大なミスがそこかしこに見受けられるのですが、本当に書き投げする気で書いたので推敲なども全くしていません。読んで評価してくださった方はありがとうございました。また登場人物そのものの設定矛盾に関しては、登場人物も物語を経るにつれて性格や嗜好などに変化が生じることを前提に書いているので、経過の描写さえきちんとしていればそこまで気にしていないというのはあります。


43. 自分の気に入っているキャラが、読者からあまり人気のない場合、何かしますか?(登場回数を加減する、そのキャラの性格等を調整する…など)

▼登場人物に関しては「好かれることを目的に書いていない」「衆目を集めるために書きたくない」というのがこの質問に対する真正面からの自分の回答です。また主要キャラを立たせるために脇役や憎まれ役が存在しても、それは主要キャラを相対的により好ましく思ってもらうための措置ではありません。また第一部の質問で回答https://kakuyomu.jp/works/1177354055393385575/episodes/1177354055412797988したように、自分は小説を意識して書き始めたころから「完結公開」を原則にしています。これは書くときには書くことに集中したいというのが一番の理由です。そして「書いている作品にはきちんと最後まで責任を持つ」という作品と読者に対する最低限の礼儀が大きいです。


44. 自分がそれほど気に掛けていなかったキャラが、読者に人気がある場合、何かしますか?(登場回数を加減するなど)

▼そもそも人気になったことがないのですが、マルールとエルネスティーが好きという数名の方から何度か感想やイラストなどをいただいたことがあります。


45. どのキャラが人気があるか、実際にアンケートを取ったことがありますか? ある場合、アンケート結果がその後の創作に何か影響したか教えてください。

▼アンケートをとったことはありませんし、「このキャラが好きです/嫌いです」といった感想がその作品に影響を与えることもないと思います。前述のとおり完結公開が原則である(感想を受けた時点で物語の軌道修正がほぼ利かない)ことと、読者を念頭に置いて主人公や主役以外の特定の登場人物を贔屓するのは、自分が小説を書く上での本意ではないということが理由です。


46. どのような舞台設定の作品が多いですか? 時代や場所、現実世界か仮想世界かなどを教えてください。また、その舞台に決めた理由を教えてください。

▼現代未来、近未来ファンタジーなど現実に立脚した舞台設定が多いです。


47. 過去(実際に存在した時代)が舞台の場合、どこまで史実に基づきますか? 詳しく調べますか? それとも雰囲気だけ?

▼例えば『共犯者の死せる影 -Ты-』でちょっとした年表のようなものを出すエピソードがあるのですが、2001年の911テロの関連で「テロ支援国家」等の用語が出てきます。ほとんどの記述は架空ですが、(明らかな)架空の史実を考えるのはとても好きですし、とくに明記していなくとも現実の出来事がフィクションにある程度干渉している設定も「ありそう」感が感じられて好きです。近現代ファンタジーの場合は先述した「現実の二次創作としての小説」という認識柄、主にそのカテゴリ的なポジションは広義の歴史改変ということになるので、作品の世界以前に起きたことに関しては原則史実に基づくと思います。


48. 未来が舞台の場合、今からどのくらい先の未来を設定していますか? また、その時代を設定した理由を教えてください。

▼自分の想像の限界が100年そこそこなので、100年先の未来までのどこかの地点で設定します。それは10年先かもしれないし、半世紀先かもしれません。世界観によってまちまちかと思うのですが、わりとすぐ目の前の「ありそうな未来」を据える場合が多いです。これに対して「ありえない未来」を「ファンタジー」と定義して言及している作品もあります。


49. 上記において、その世界では、今と同じ暦を使用していますか? それとも独自の新しい暦ですか? 独自の暦を使用している場合、その暦の名前と名前の由来を教えてください。(名前とは、今でいうところの『西暦』や『和暦』のことです。)

▼地球を舞台にするなら西暦と同じ暦だと思います。宇宙などを舞台にするならこの限りではありません(『残滓』など)。暦そのものの発明がある種の宗教的・政治的権威によってその文化圏の生活様式に根ざしたものである以上、西暦を全世界的に使用している現代で新たな暦が使われる場合というのは、国家が集合して『1984』のイースタシア、オセアニア、ユーラシアといった独自の文化圏を形成した国家連合体のようなものが成立したときぐらいだと思います。100年先の未来までに国家同士がくっつき合う未来は基本的にどちらかの国がどちらかを併合するような侵略戦争しか考えられないですし、今現在の戦争はどちらかというと分離・独立が目的のものが多いので、暦を西暦以外で考えることをしないのは厳密にはそれが理由だと思います。ただ、日本の元号やイスラム圏のヒジュラ暦など、国際基準とは異なる独自の暦によって西暦使用問題を回避することは可能ですし、そもそも西暦やそれに準ずる用語を出さないというのも実際にやっています。


50. 舞台となる場所について、建物や地形の様子、地名など、どのくらい詳しく考えますか? また、その設定は、お話を書き始める前に考えておきますか? 書き始めてから必要に応じて考えますか? その理由も教えてください。

▼現実の土地や地名を用いない場合はあまり細かくは設定しません。それこそ街中では区割りや建物の階層・間取りなど、それが直接物語に関わるのであれば設定し描写したりもしますが、そうでない場合は「なんとなくこういう場所」というのがわかればいいと思います。要・不要もこの考え方しだいで書く前に設定するか、必要に応じて考えるか変わってきます。主に推理もののミステリーやサスペンスであるなら、パズルの問題を作る側になった気分になれて楽しいと思うのですが、解く側はできても作る側は難しいものですね。

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