第135話 第四章 『カノジョ宣言して、なにが悪い!』(53)

 そうかー、でもいまさら分かったけど、キスとかハグを飛び越えて同棲しているんだな、妾たちは・・・同居を決めたときにハチが逡巡するわけだ。

 なるほどだよ。

 だって、この時代同棲ってことは・・・ほぼほぼカラダを許しあった関係、ということではないか!


 カ、カラダの関係なんて。

 どうしよう?


 とにかく興味津々の妾はソファーでタブレットを抱えながら、真っ赤になってゴロゴロ転っている。

 すぐ先のセクメトは、掃除機を賭けながら訝しそうにこちらを見ているのだが・・・うう・・・そこはあえてスルーだ!

 ◇◇

 そうやって数日間、猛烈な研究を試みた!

 この食いしん坊の妾が(いちおう自覚はあるのだ)、食事の時間も惜しむほどに!


 ・・・・

 うーむ。


 だが正直、ハチが言うところの『性欲旺盛で異性への興味全開・・・の殿方用コンテンツ』も多々混じっているので(逆に腐女子用コンテンツもある)、ちょっと煽り気味な情報もあるが、それでも分かったことがある。


 ・・・相手のことを一途に想い、喜んでもらいたいという気持ちで、普段から彼氏に寄り添う。

 ・・・彼氏ではない男性とは、親密になってはいけない。

 ・・・彼氏に対し占有権を持ち、それを他の女性に対し主張出来る。

 ◇◇             

 最近俺も、教授の宿題が忙しくて、あまりかまってやれていないんだけど、ここ数日クレオのやつ、家事以外はタブレットに夢中だな。

 セクメトナーメンは、最近いそいそと一人で教授のもとに通っている。

 なにしてんだ?って聞いたら、ウチの家事が終わると教授の身の回りの世話に行っているんだと。

 見返りに、いろいろ学術的な教えを受けているそうな。


 まあ、セクメトはいろいろしっかりしているから心配は要らないだろう。

 ・・・いっぽうのクレオはちょっと気になる。


 あの食いしん坊が食事もそこそこに、だからな・・・ネットでなに見ているんだか。

 さりげなく一度聞いてみたんだけど、途端に慌てて顔を真っ赤にしながらタブレットを隠し、もごもご説明し始めるのだが、言っていることがさっぱりわからん。

 あれじゃ『エロ本見ていたのがバレたときの男子リアクション』だぜ、まるで。


 ・・・まあいいか。

 そんな彼女の一挙手一投足を常に見ていたいと思うし、素敵だとも思っている俺がいる。

 顔を染めたり、照れたり、喜怒哀楽により表情がクルクル変わるのもかわいい。

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