第109話 第四章 『カノジョ宣言して、なにが悪い!』(27)

 とかなんとかしているうちに、コーヒーをマグに注いでソファーまで持ってきてくれる。

「コーヒー入ったが、どうかな?」

 さすがにまだ味に自信が無さそうだ。


 どれ。

 ひとくちすする。

「おー・・・美味いぞ、なかなか」


 クレオは、俺のすぐ横にちょこんと腰掛け、

「そうか! この豆は深めに煎る方が良いというので、ちょっと工夫してみたのだ」

 嬉しそうに肩を寄せ、さらに上半身ごと密着させてくる。

 両手でマグカップを持って、口元に寄せている仕草がめちゃくちゃかわいい!


 それに・・・いい匂い・・・柔らかくて・・・これが女の子なんだ。

 もう、人生初体験ラッシュで、めちゃくちゃ感動するなぁ!


「おい、クレオ。近い近い」

 さすがに俺の最後の理性が、声を上げる。

 だが、彼女は平然と、

「何を言う、カノジョたるもの彼氏に密着するのは当然だ」「・・・まさか、そなた・・・嫌なのか?」

「いや! そんなこと全然ない! 柔らかくていい匂いで・・・」

 あ・・・瞬間、理性を吹き飛ばして、本音全開の感想を言ってしまったあ・・・うわぁ・・・キモかったか?

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