第99話 第四章 『カノジョ宣言して、なにが悪い!』(17)

「やはり、クレオも女の子なんだなあ」

「それはそうだ・・・花をも恥じらう二十歳だぞ? 男女の営みについて興味津々であるに決まっている!」

「ははは、それじゃあ、現代の恋愛事情は興味深いだろう?」

「ああ。ほら、王宮だと自由恋愛など夢のまた夢で、男女のつきあいなど政治的な意味合い以上無いからな。だからこちらでの恋愛があまりに多岐にわたっているので、本当にびっくりしているのだ!」

「そうなのか?」

「ああ、高校生くらいの男女の初々しいつきあいとか、告白とか・・・読んでいてもこちらが恥ずかしくて『きゃー』ってヤツだ・・・けど・・・正直に言うと・・・体験もしてみたい」

「・・・・」

「大人のつきあいにも、いろいろ流儀があったり秘密があったり。それに・・・不倫もあったり・・・見ているとぜんぶこっちがドキドキする!」

 会話をしているものの、目線はタブレットに釘付けだ。


「・・・俺なんて、勉強とか研究ばかりだったからな」


 そうなのか?

 思わずハチに視線を向ける。

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