第79話 第三章 『護衛するのだぞ? 同居生活は当然であろう!』(38)
クレオはコーヒーを旨そうに飲みながらも、ちらとこちらに視線を向け、
「ああ、大丈夫だ。奴らの仕掛けは分からないが、時空間の進み方を戻すことは我らが術式でも可能だから、ちゃんと戻しておいたよ」
「・・・肉片とか血飛沫は?」
俺は、嫌な予感がして恐る恐る聞いた。
「ん? ああ、もちろん『そのまんま』だ」
やっぱり。
「ええ~、じゃあ・・・あのまんま・・・なのか?」
「そうだ、現地の治安組織に片付けてもらえばよい」
あの凄惨な現場に周囲の反応は、果たしてどうなったのかとか、変な捜査とか始まらないよなとか気になったが、
「西郷殿、気にしても仕方ないでしょう。それに現地の治安部隊が気にしてくれるのなら、我々にとってそれはメリットだと思いますよ?」と、セクメトナーメンも肯定する。
まあ・・・そうだな。
俺たちは身を守るために、いま出来ることをするしかない。
という意味では、今回接収したイルミナティの遺物は重要だ。
こいつらから、少しでも敵の研究が進めばいいのだが。
俺は、テーブルの上の『黒フードから切り落とした腕』をつまむ。
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