炬燵


炬燵を出して数日。

同居人は炬燵の住人と化す。

ほとんど顔や腕しか見えない日々。

下半身はどこ行った?

覗こうとすれば足で蹴られる。

お出掛けはしばらくご無沙汰で、

炬燵がなければと呟けば、

同居人は蜜柑の皮を剥いて寄越してくる。

賄賂には弱いのです。

強硬手段には出れそうにない。

春までの辛抱だ。

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