まずは挨拶に行こう!
次の観光名所を巡る話がまとまり、いつから出掛けようと言う話になったとき、執事のセバスから1つ助言されました。
「旦那さま、恐れ入りますが、自国の貴族が長期で他国に出掛ける時は王家に届け出を出さなければなりません。丁度アーク王子が王太子となられて1年が経ちました。何か祝いの品を持って行かれてはどうでしょう?」
それだ!
流石はうちの執事は良く気が利きますね!
うちは脳筋が多いですから大変なんですよ。
…………なんですか?その目は!?
私は普通ですからね!
「そうね。それが良いわ。さっそく何か見繕っていきましょう」
今度はお祝いの品を決めるのにワイワイと色々な意見がでました。
「前回は龍の鎧と、兵士に魔物の素材でできた武具を送ったよな?今回はアーク王子のみに贈るものだが、何か良い案はあるか?」
カストルお兄様は腕を組んで悩んでいます。同い年ですし、友人でもありますからね。
「月並みですが、宝石類の装飾品ですかねぇ?」
シオンも良い案が浮かばなかった。
「まぁ、定番ではあるけれど、この辺境ならではの品を贈りたいわね」
う~~~ん?
みんなが悩んでいるとき、エリザ姫が遠慮がちに言った。
「あ、あの~~もし、よろしければ、先日産まれたユニコーンの子供を贈ったらどうでしょうか?」
!?
「「「それだ!!!!」」」
素晴らしいです!
流石はエリザ姫ですわ!!!
「それは素晴らしい案だわ!ちょっと多く産まれて世話も大変だったし、母子と一緒に一家族贈りましょう」
「そうね。引き離すのは可哀想だし、一緒に贈れば喜ばれるわ!」
「確かに、ユニコーンは大人しい馬だし、パレードなどでは栄えるから喜ばれるだろう」
(※ちなみにユニコーンは乙女しか乗せないと言われているが、この小説では男性も乗れる設定です)
こうしてエリザ姫の一言で決定しました。
「ありがとうエリザ。とても素晴らしい提案だったよ」
「べ、別にたいした事は言ってはないから……………」
顔を赤くしながらプイッと横を見るエリザ姫は可愛かった。
まったく、お兄様には勿体ない女性ですわ!
それから慌ただしく過ぎていき、前回設置してあった『転移』で一瞬で到着しました。
「お久しぶりです!グリーンウッド家一同様!」
アーク王太子殿下自ら歓迎してくれました。
「アーク、元気だったか?なかなか王太子が板に付いてきたんじゃないか?」
「ふっ、言ってろ!こっちも忙しくて大変なんだぞ!」
軽口を叩きながら、お互いに拳と拳を当てて再開を喜んだ。
はぁ~~いいですね~男同士の友情は。
シオンとエリザは少し顔を赤くしながら見守りました。フフフッ、エリザ姫と私は同じ趣味を共有する同士なのである!
あ、どうでもいいですよね?えへへへっ♪
「先触れで要件は伺っております。ついてきて下さい」
アーク王子に誘導され、王城の一室に連れて行かれました。
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