第一章 三話 気に入らない男。そして女

 俺は会社で気に食わない奴を仕事が終わったあと重機などが置いてある人気のない場所に電話で呼び出した。


「お前ムカつくんだよ! いつも班長に媚び打って! 何が目的だ!」


 俺はそいつに怒鳴りつけた。すると、

「何だよ急に。お前みたいに自分の言いたいことばかり言ってる奴はわがままとしか思われないんだよ」


「なんだと? お前、やっぱり生意気な奴だったな!」


 そう言いながら俺は相手を思いっきり殴った。


 口から血を流しながら歯が折れたのか口から二本吐き出した。


「貴様……!」


 そう言いながら飛びかかってきた。だが、俺は高く足を上げて蹴りを入れ返り討ちにしてやった。


「アハハッ」

 と、俺はあざ笑ってやった。


「畜生! ただで済むと思うなよ!」


 男は走ってどこかへ行ってしまった。


 けっ! 所詮は雑魚だな。


 俺は、気に食わない奴をやっつけてやった気分になり、いい気持ちだ。




 翌日になり俺は班長に呼び出された。


「なんすか?」


 俺は面倒くさい気分になり、ふて腐れていた。


「お前、昨日、山崎に何したか分かってるんだろうな」


「分かってますよ! ムカつくんです」


「だからといってあんなことしていいと思ってるのか! 山崎に謝れ! あいつはお前に何も危害を加えてないだろ」


 俺は苛々してきて、

「謝ればいいんでしょ! 謝らないけど! アハハッ!」


 班長は、

「お前というやつは……舐めてるな」


「俺は、こんな会社で終わる人間じゃない! 絶対、成功してみせる!」


「お前……。言ったな? じゃ   あ、とっととこの会社辞めて好きなようにしろ!」


「今は辞めませんよ。資金を貯めるまで」


「勝手なやつめ!」


 そう言われ、俺はニヤリとした。


 俺は、

「もういいっスか?」


「好きにしろ!」


 ふふん、と鼻を鳴らした。


「班長。今日もよろしくね」


 ちっ、と班長は口を鳴らした。悔しいのか。


 班長とはいえ、ただのおっさんだ。


横っ腹で笑っちまう。


 


 佳織の死体は見つかってないだろうな。


新しい女が欲しくなってきた。 

 

セックスが好きな女がいいな。


ナンパでもするか。


 そこら辺にいる女はすぐにヤらせてくれるだろう。


長い付き合いなど求めていない。


その日さえ良ければいい。


とりあえず、仕事を終わらしてしまおう。


面倒くさいが、金の為だ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る