第123話 全員の職業把握 《灼華》編
「残り二組ですね。次は《灼華》さん達の確認に入りましょう」
まずはリーダーのディブロウス。
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名前:ディブロウス
筋力:B→A
防御:C
技量:C→A
速度:D→C
体力:C→B
魔力:無し
視力:C
職業:
〇
薙ぐ事より刺突に特化した職業。
刺突成功時、攻撃力が向上する。
〇スキル
《スパイラルチャージ》
自身の身体ごと槍のように、ドリルのように回転させて突進する技。
一日に五回使用可能。
攻撃成功時、攻撃力が大幅に向上する。
※職業との効果重複を確認。職業の刺突成功時、攻撃力が向上する効果も加算される。
《神速三段突き》
一段目に相手の身体を突き刺し、引き抜いて二段目は宙を浮かせるように突き上げ、三段目は相手より高く飛び上がって地面に突き刺すかの如く突き下ろす、目にも止まらぬ超高速の槍術奥義。
一日に二回使用可能。
《
ただ突き刺すのではなく、抉るような刺突。
成功した場合、突き刺さった周辺の肉を極小範囲削ぎ落す。
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「おお、ゴリゴリの攻撃スキルばかりですね。成程、よい職業を選びましたね」
「ああ、俺との相性も良さそうだし、沢山頼ってくれ!」
ディブロウスは純粋な
しかもスキルが全て攻撃スキルとなっており、職業の力が加算されて途轍もない威力を発揮するだろう。
次に副リーダーのエンデ。
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名前:エンデ
筋力:B→SS
防御:C
技量:C→B
速度:D
体力:C→A
魔力:無し
視力:C
職業:
〇
技術で斬るのではなく、叩っ斬る戦い方をする剣士。
女性では到達出来ない怪力を、職業で大幅に向上した事で、とてつもない攻撃力を手に入れた女剣士となる。
〇スキル
《パワースラッシュ》
全ての筋力を一撃に乗せた斬撃。
《スピンスラッシュ》
身体を駒のように回転させる事で、横薙ぎに威力が乗った斬撃を放てるようになる。
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「これは、威力に全振りした剣士となりましたね。戦闘面では期待しています」
「任せてよ、あんた良い男だから、張り切って活躍するよ!」
どうやらエンデはカズキが好みの様子。
彼女は見た目は一切変化していないが、職業によって相当な筋力を得た。
それによって一撃一撃が非常に重くなっただろう。
技術よりパワー。
パワーは全てを解決するのである。
次はトルバラン。
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名前:トルバラン
筋力:F
防御:E
技量:C→A
速度:D
体力:E
魔力:B→A
視力:D
職業:
〇
攻撃魔法・回復魔法両方をこなせる魔法使い。
ただし両方を極める事は出来ず、どっち付かずになってしまうが、運動面以外欠点がない、魔法使いとしてはバランスが取れた職業。
〇スキル
《魔法固定》
唱えた魔法をすぐに発動せず、右手もしくは左手に固定出来る。
その後、任意で固定した魔法を放つ事が出来る。
《ツインスペル》
《魔法固定》後に別の魔法を唱える事で、二つの魔法を同時に発動が可能。
片方は攻撃魔法、片方は回復魔法といった使い方が可能になる。
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「なかなか珍しい職業ですね。この職業は両方の魔法をこなせる方にしか出ないものです。スキルとの相性も素晴らしくいいので、大幅に戦力が向上したと思いますよ」
「ええ、自分もそのように感じます。より高みを目指せますね」
攻撃・回復魔法を使える魔法使いはなかなか珍しい。
故にトルバランは珍しい職業を選択する事が出来たのだ。
スキルとの相性も非常に良い事から、とんでもない魔法使いが生まれてしまった瞬間だった。
最後はアルフォンス。
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名前:アルフォンス
筋力:A→S
防御:A
技量:C→B
速度:D→F
体力:B→A
魔力:無し
視力:C
職業:
〇
盾で攻撃を受け止め、そのまま攻撃を加えるのがこの職業の真骨頂。
〇スキル
《シールドバッシュ》
盾で相手を殴る事で、敵をひるませる事が出来る。
自身より体格が大きい敵に関しては、ひるませられない。
《アックスボンバー》
斧を装備時限定で放てる、全ての筋力を乗せた非常に重たい一撃を放つ。
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「おお、北欧神話に出てくる偉大なる戦士がモチーフの職業になりましたか。どちらかと言ったら攻撃寄りの職業ですが、魔物の殲滅にも期待できそうですね!」
「ふむ、その『ほくおうしんわ』とやらが何かわからんが、吾輩に任せるがよい! ガハハハハハ」
豪快に笑うアルフォンス。
彼の職業は
大盾で攻撃を受けて、斧で叩き伏せる戦い方を元からやっていたのだろう。
故に、流れ者の世界で一時期流行っていた北欧神話の戦士が職業として出てきたのだろうと、カズキは予想した。
そして彼等も当然ながら無形シリーズに挑戦した。
結果は全員惨敗である。
ディブロウスの場合、
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〇勘違い槍術師
本来槍は刺突だけでなく薙ぐ事で複数の敵を薙ぎ倒すものなのだが、何故か刺突に拘るへんてこな槍術師。
その勘違いを修正できない限り、槍術師として大成は不可。
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圧倒的ボロクソである。
ディブロウスも「わかってる、わかってるんだが、刺突は浪漫溢れているんだ!」と涙ながらに語っていた。
当然この職業は選ばれなかった。
エンデの場合、
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〇方向性を間違えた女剣士
女性は筋肉が付きにくいにも関わらず、ひたすら力のみを追い求めた結果、中途半端な女剣士が出来上がってしまった。
全ての能力がCで固定。
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「だって、叩き斬るのが性に合ってるから仕方ないじゃんか!」
これまたボロクソに言われたエンデは、半泣き状態で何故かカズキに言い訳をする。
(いやぁ、俺に言われてもなぁ……)
全ては無形シリーズの判断。
カズキは一切関与していないのである。
トルバランの場合、
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〇どっち付かずな魔法使い
回復魔法、攻撃魔法共に中途半端な魔法使い。
全ての能力がCで固定。
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「……痛いとこついてきますね、この職業」
「……私の意思は一切入っていない事を、先にお伝えします」
トルバラン自体自覚していたようで、あまりショックは受けていない様子。
だが、不機嫌丸出しだったので、先手を打ってカズキが無形シリーズの職業判断を操作している訳ではない旨を伝えた。
最後のアルフォンスの場合、
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〇どっち付かずな半端者戦士
自身の中でも方向性が定まっていない結果、全ての能力値がBで固定される。
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「本当にこの職業の結果、貴様の意思は入っていないのだな?」
「本当に私の意思は反映されてませんよ……」
アルフォンスのこめかみに青筋の血管が浮かぶ。
どうやら怒髪天寸前といった様子だ。
無形シリーズがアルフォンスをそのように評価したのだ、全く以て他意はない。
ついに最後の一組である《黄金の道》の能力確認である。
カズキは事情は知らないが、何となく風当たりが悪いのは肌で感じた。
むしろ彼等に対する敵意が凄まじい。
カズキは《黄金の道》への興味が湧いた。
「では最後に《黄金の道》の皆さんの確認に入りましょう。正直、驚いています」
何故驚いているのか。
それは、リュート以外に無形シリーズが良い方向へ変化したからだった。
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