終わりに

 今回私は卒業研究を行うにあたり、昔から気になっていた植物の言語コミュニケーションをテーマに選んだ。

 高校の学習範囲を越える内容ではあったため、マンドラゴラ農業が盛んなN県の農家や国内でマンドラゴラ研究を行っているS大学農学部の研究室へ連絡を取り、夏季休暇を利用し訪問させて頂いた。ちょうど重なったS大学のオープンキャンパスの公開講座で、マンドラゴラを扱っていたのは運が良かったとしか言えない。

 また一高校生の実験の為に、収穫前のマンドラゴラを使用することを快く許可してくださったN県マンドラゴラ農業組合員の皆さまには、甚く感謝の意を申し上げる。


 さて、私はマンドラゴラとバロメッツの違いを一つ冒頭で挙げていた。

 実はマンドラゴラの根には、野生種のバロメッツの種子と異なり、脳機能に準ずる組織が存在しない。したがって根が動くのは、他の植物と同様に植物ホルモンによるものである。ただしこの植物ホルモンはオーキシン(※主に根や茎の生長抑制・促進に関与する)の他にマンドラゴラ特有のものがあり、名をマンドロキシンという。このマンドロキシンは存在は確認されているものの未だに詳細がはっきりしておらず、現在も研究が続けられているそうだ。

 最初にマンドロキシンについて述べなかったのは、私の研究テーマがマンドラゴラが他株と言語コミュニケーションを取れるかどうか、という点に着目していたからだ。だが、実験の結果からマンドロキシンについての記載をしなければならなくなったため、こうして最後に補足させて頂く。



 謝辞

S大学農学部応用植物学科 万土教授

S大学農学部地球環境学科 鈴宮准教授

N県マンドラゴラ農業組合員の皆さん

生物教諭 槌堀先生

1組担任教諭 鳴実先生

1組 K君  Y君 

 

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マンドラゴラによる言語コミュニケーションは可能か @persimmon_kakisseed

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