聖なる夜の贈り物
勝利だギューちゃん
第1話
「♪あわてんぼうの、サンタクロース」
クリスマスソングのひとつ。
昔から、親しまれている曲のひとつ。
でも、社会人?として、遅刻するよりはいいとおもう。
遅刻と忘れ物は、社会人として失格なのだ。
まあ、サンタが社会人ならの、話だが・・・
で、そのクリスマスがやってくる。
明日は、24日。
クリスマスイブ。
来ないと不安になる。
本当にサンタさんは、やってくるのか?
まさか、忘れてないよな?
以前、元旦にやってきた女の子もサンタもいたな。
マイルだったな・・・
確か、今年はハロウィンの時に来たな。
クリスマスと勘違いして・・・
12月23日。
もうじき終わる。
時計の針は刻々と時を刻む。
ちくたくちくたく・・・
日付が変わった。
24日になった。
「メリークリスマス」
窓が開いて、女の子がはいってきた。
サンタの女の子。
「マイル?」
「久しぶり。約束通り来たよ」
微笑んでいる。
「偽クリスマス以来だね。」
「偽クリスマス?」
「うん。あのトリックなんとか・・・あの時は、ひどかったよ」
いいえ。
ひどくないです。
「ところで、マイル」
「何?彼氏くん」
「彼氏くん?」
「うん。彼氏くん。何?」
疑問をぶつけた。
「あの時以来、さまよってたの?」
「まさか。サンタの国に帰ったよ」
「よく遅刻しなかったね」
「いつまでも、成長しない私じゃないよ」
「ならどうして・・・」
マイルは微笑む。
「愛の力は偉大なのよ。彼氏くん」
「怒るぞ」
「冗談。ちゃんとした理由があるよ」
「まさか。時間を逆算したとか?」
「私、そんなに頭良くない」
知ってるが、口にしない方がいい。
「じゃあ、どうして・・・」
「それはね・・・じゃーん」
マイルが乗ってきた、そりをみる。
すると・・・
「水牛?」
「うん。トナカイがダウンしたから、水牛で来たの。この子たち、早いんだよ」
「なぜに水牛?」
「来年は、丑年なんでしょ?だから、ちょうどいいかなって・・・」
あれは、バッファローでなく、カウだと思うが・・・
「男の子でしょ?細かいことはいいの」
細かくない。
「で、名前はあるの?」
「うん。あるよ。前から、チャーリー、ラルフ、タフィ・・・」
「いや、もういいよ」
安直な・・・
「で、プレゼントは何?」
「私」
「ワンスモア?」
「だから、私」
疲れる・・・
「じゃあ、行こう。彼氏くん」
「どこへ?」
「デート」
「やだ。めんどい」
「だめ、行くの?」
無理やり、そりに乗せられた。
「で、どこへ行くの?マイル」
「それは、彼氏が決めるの」
「お前、サンタだろ?」
マイルは微笑む。
「じゃあ、私の国へ行こう」
「なぜ?」
『パパとママに、君を紹介するの。それに・・・』
「それに?」
『子供の頃の君が、君を待ってる』
聖なる夜の贈り物 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます