第75話.悪魔のダンジョン4

教会のシスター。キーファの献身的お願いにより…。

タンパク質を…。

たっぷりと…。

ふう。


最近、噂が先行して俺に個人的なお願いする領民おんながちらほらと…。

いや…。嫌いでは無いのだが…。

この世界に処女権や初夜税は無いが進んで女が支払って領主にお願いするのもどうかと思う…。

大概は大したお願いでも無いので処女でも人妻でも…。(昨今、我が領地で未亡人は少ない。)

軽々しく、ホイホイお願いで喰っている。

これも領主の仕事だ。


そんな訳で教会のダンジョンの攻略は進んでいる。


キーファの身体を張ったお願いを聞き続けて…。

ベルトコンベアと全自動と殺装置回転式包丁を取り付けた。

水晶坑道と同じ物だ。

毎日、全自動で肉と皮、鉄とバットが収穫される。

豊穣の神殿だ。(原材料:悪魔)

教会ダンジョンの改造は順調に進んでいる。

北の町の教団の施設で作られた悪魔発電機デビルジェネレーターも教会に届いている。

据え付ける場所が未だ決まって居ない。

攻略が完了した後に取付ける。

次期に決まるだろう。

「ふう…。結局、この階層の階段は見つからなかったのか?」(コーホー・コーホー)

今日も暇を作って穴の中だ。

「はい…。全ての階層の地図は完成しました、隠し部屋でも無い限り探索は完了しております。」

耳の先が無いエルフの男…。

フラウムが答える。

エルフにしては身体の太い男マッチョだ。

「そうか…。しかし、未だこの階でモンスターと遭遇戦は有るのだな?」(コーホー・コーホー)

「はい、3日ほど10階の捜索を開けると頻繁に遭遇します。討伐記録で最高20匹です。白いミノタウロスで…。手ごわいです。」

遂に第10階層だ…。

「毛色の変わったミノタウロスは討伐されたのか?」(コーホー・コーホー)

「いえ…。黒、茶、赤、朱色、黄色、緑、青、紫、灰色、白ですね…。」

ココが水晶坑道ダンジョンと同じならボスモンスターは金と銀のミノタウロスだ…。

やはり、同じだ。

抵抗カラーコードだ。

悪魔は電気系なのか?(ピカー!)

「隠し部屋か…。魔物の召喚紋章が稼働して居るのだ。そこからミノタウロスが出ているのだろう。」(コーホー・コーホー)

「はい、恐らく。しかし見つからないのです。」

GUIのMAPを縮小する…。

いや、範囲を狭くしてサーチモードに…。

「隠し部屋を探すか…。俺は魔物の探知が悪くなる。奇襲に気を付けろ。」(コーホー・コーホー)

「はい…。昨日でこの階層での討伐を終えています。あの…。ご領主様。やはり、探知の魔法を使って居たのですか?」

今までも奇襲を受ける直前で警告を出していた。

口に出していなかったが…。

「まあな。俺の魔法は自己流だ。但し、痕跡で発見する事が多い。俺は猟師頭から教わった技だ。」(コーホー・コーホー)

今まで聞かれたことも無かった。

壁の悪魔紋章を読んでいるのは内緒だ。

「なるほど…。」

このエルフの男、フラウムは元猟師だと言う話だ。

夫婦で農業をしている。

今は出稼ぎで教団の戦闘員だ。

ダンジョンの最下層。

翔ちゃん、俺はこうやって破壊可能オブジェクトブロック崩しを探しているのさ。

呑気に世間話をしながら進む…。

「む。」(コーホー・コーホー・プッシュー)

「どうかされましたか?」

「いや…。こちらの方向に、距離は遠いが空間が在る。」(コーホー・コーホー)

壁を指さす。

「隠し部屋ですか?」

「いや…。未だ分からん。空洞かもしれん。」(コーホー・コーホー)

レーダー広範囲サーチでは繋がっている空間は無い、独立した空洞…。

重力拡散の間か?

ダンジョンを歩いてまわる…。

やはり、独立した空間だ。

「ここが一番近いな。」(コーホー・コーホー)

悪魔紋章では破壊不可能オブジェクトに成っている。

「隠し扉は有りますか?」

「いや。無い。只の壁だ。」(コーホー・コーホー)

カベに手を触れ…。悪魔紋章を停止させる。

コレで只の岩だ。

土魔法で円筒形に地切りして収納する。

収納に”岩石(円筒形)”が出る。

後は歩いて増やすだけ…。

開削して掘り進むと…。

明るい空間が有った。

目と目が合う…。

「な!何だ!!お前等は!!」

無言の間の在った悪魔はベッドでポテチを喰いながらデカい本を読んでいた…。

「ご領主様!」

剣を抜いたフラウムが前に出る。

ベッドで菓子を喰う悪魔は見た目、ティーンエイジャーメスガキに見える。

「お前がこのダンジョンの支配者…。悪魔か?」(コーホー・コーホー)

「ダンジョンを知っているだと!この下等生物が!!」

メスガキが睨む。(ベッドに寝そべったまま)

背中の蝙蝠羽根が伸びて紋様が黒く光る。

あ、魔法を使ってやがる。

「くっ!ぐはっ!」

フラウムが剣を取り落とし…。

膝を付く。

ああ、これは淫魔の波動だ。

しかも初級。

男の娘ヴァイスで鍛えられた俺に効果は無い。

しかし、膝を折り。

フラウムに合わせ掛かった振りをする。

「ふん!下等生物が!!この私に敵うか!」

得意毛に笑う悪魔メスガキ

「ぐぁぁぁぁ!」

フラウムは完全に術にハマっている。

抵抗策を持っていないなら致命的だ。

ベットから降り立つ悪魔メスガキ…。

全身タイツによく似た穴あきぴっちりスーツ…。

あの世界のあぶない水着に見える。

殆ど見える地肌は灰色で悪魔文様のトライバル…。

目はトカゲに背中に小さな蝙蝠羽。

悪魔辞典にこの悪魔は居たのだろうか?

若いティーンエイジャー悪魔は図鑑に有ったか?。

「ふん!この汚らしいウジ虫め!何処から入り込んだ!」

跪いたエルフの男の股間を足蹴にするメスガキ…。

「うっ!(ビクンビクン)」

収納から対悪魔兵器を取り出す。

「はっ!コイツ。漏らして汚らしい。」

フラウムに気を取られている悪魔メスガキに…。

「ほい。」(コーホー・コーホー)

首輪を掛ける。

「え?」

首輪が光り自動ロックする。

「よし。腕を出せ。」(コーホー・コーホー)

動作した。

コントロール下だ。

「え?え?」

自分の意志とは関係なく両手を前に差し出す悪魔…。

リストバンド状の手錠。

腕輪を手首に装着する。

鎖で両手を繋がれた悪魔メスガキ

対悪魔用MS拘束具マスタースレーブシステム”こうそく君MK2”悪魔の身体を支配する魔道具だ…。

この日の為に用意した…。

もっとバインバインの悪魔に使いたかった。

だが、動作確認できたのでOKだ。

メスガキが何らかの魔法で対抗している様子だが。

徒労に終わった様子だ。

「身体が動かない!何をした!!」

両手の鎖を首輪と固定する。

「ひれ伏せ!」(コーホー・コーホー)

「ぐわっ。」

地面に伏せ膝を付く悪魔メスガキ、ケツを高く上げた状態だ。

「何をしたか解るか?」(コーホー・コーホー・プッシュー)

「しらん!放せ!」

地面に両手とを付けたまま…。

ひれ伏し叫ぶ悪魔メスガキ

やせっぽっちでケツが薄い。

「お前は俺の支配下にある。お前は何者だ?名乗れ。」(コーホー・コーホー)

「悪魔が生者に名乗るか!話すか!放せ!!」

おお、魔力で抵抗している。

だが動けない様子だ。

「フラウム大丈夫か?」(コーホー・コーホー)

息の荒いエルフの男に声を掛ける。

「はい、大丈夫です。申し訳ございません。クソっ。何なんだ。」

股間のシミが広がる…。

バツの悪そうな顔のエルフ…。

「相手を発情させて動けなくする魔法だ…。」

あのかほりが部屋に広がる。

「そんな魔法が在るのですか?」

驚くエルフ…。

発車済みの賢者モードだ。

「ある、対抗する過程で出来たのが女への紋章だ。さて、俺も初めて現物を見たが…。何者だ名を名乗れ。」(コーホー・コーホー)

対抗では無く応用だが違いを説明するのも面倒だ。

魔力を込め、悪魔に命令する。

「名乗…。るわけないだろ!」

苦悶のメスガキ。

おお、凄い抵抗だ。

悪魔はそんなに名乗るのが嫌なのか?

「まあ、良いだろう。」(コーホー・コーホー)

悪魔は動けないので部屋を物色する。

何かヒントが有るはずだ。

民生品っぽいベッドにシーツとマット。

枕にデカい本。

「ソレに触れるな!!」

デカい本の表紙は”操作説明書”だ、悪魔文字漢字で書いてある。

GUIには。

”インストールしますか? →YES NO”表示。

無論、昔、痛い目に合っている”NO”を選択してぱらぱらとページをめくる。

あ、菓子のカスが挟まってる。

全部日本語だ。

「どうせ読めないだろ!」

「そうだな…。」(コーホー・コーホー)

目次を読んで見当をつける。

殺風景な部屋の中…。

壁に掛かって居るのは粗末なローブ。

床に大きな悪魔紋章がある。

転送用の紋章だ。

「立て。」(コーホー・コーホー)

「くっ!」

メスガキが立ち上がる。

部屋の中の物を収納する。

粗末なローブを収納した時の悪魔は悔しそうな顔だ。

「この転送陣は何処に向かう?」(コーホー・コーホー)

「貴様らに死を運ぶの者の部屋だ!」

「つまり、ダンジョンの最終地、制御装置ダンジョンコアとソレを守る主中ボスだな。」(コーホー・コーホー)

「なぜ、ダンジョンの事を…。はっ!お前!前は銀ピカだったろ!」

そう言えば当時は(鎧が)未塗装だったな。

今はツルピカだっ。

「なるほど…。水晶坑道を作った主か?」(コーホー・コーホー)

「私の家を返せ!!」

「ああ、すまんな…。違法建築物だったので接収させてもらった。この穴も同じだ。」(コーホー・コーホー)

「クソ!放せ!!」

「なら話せ。」(コーホー・コーホー)

「話すか!!」

「ならば放さん。」(コーホー・コーホー・プッシュー)

部屋の中はもう既に捜索を終えた。

大した物が無い。

環境機能は全て悪魔紋章で対応している様子だ。

「では進もうか…。いくぞ。守る主中ボス戦に。」(コーホー・コーホー)

「はっ!」

「くっ!放せ引っ張るな。」

エルフと悪魔メスガキを引き連れ…。

転送紋章へと進む。

光る転送紋章。

光が消えると…。

薄暗い部屋に宙に浮いた水晶。

向こうに形状しがたき…触手と眼球の塊。

ショゴスによく似た悪魔だ。

確か下級悪魔で名前は忘れた。

悪魔辞典では”肉が美味い”と言う要らん情報まで書いてあった。(調理中にSAN値が下がる)

「skふlp;!こいつ等を倒せ!!」

悪魔メスガキが叫ぶ。

やっと気が付いた様子のショゴス。

全ての眼球が此方を向いた。

「ご領主様!」

SAN値が低下中でも前に出るエルフ。

「ああ、コイツの対応は俺に任せろ。」(コーホー・コーホー)

悪魔辞典で解析した。

対抗策を用意してある。

「あくまこんとろーらー!」(のぶ代風)

只の悪魔紋章が入った石のブロックボールだ。

「えい!」(コーホー・コーホー)

魔法で加速してショゴスに投擲する。

ゆっくりと前進するショゴスの…。

狙った位置に着弾する。

動きが止まるショゴス。

更に俺のターン!収納からリモコン(箱型レバー二つ)を握る。

途端にGUIにパラメーターが表示される…。

悪魔の目の映像も。

触手モンスターショクモンゲットだぜ!!」(コーホー・コーホー)

「おい!何をした!」

「この、悪魔コントローラは非人型悪魔、特に環状神経幹を持つ悪魔の神経伝達路に直接割り込みを掛け支配下に置く装置だ。」(コーホー・コーホー)

「な、なんだそれは!!」

「つまり…。あの悪魔は俺の支配下だ!!行け!悪魔よ踊れ!!」(コーホー・コーホー)

握ったレバーを動かすと…。ビビビビビ

触手のショゴスが其の場で伸び縮みして踊り出す…。

「フハハハハハハハハハ!」(コーホー・コーホー・プッシュー)

「ご、ご領主様。」

慄くフラウム。

うーん、SAN値が下がる。

「skふlp;!はっ!言葉が解らない…。」

どうやら悪魔メスガキとの接続は切れた様子だ…。

GUIの悪魔視界ウィンドウに通信エラー表示が出ている。

しかし、ショゴス。

目が多いのにあまり鮮明に見えていない…。

まあ、処理する視神経が発達して居ないのだろう。

水晶を避け移動する、触手を動かす…。

大人しく付いてくる触手。

触手がパーティーに加わった!!

転送陣で悪魔の寝室へと戻る。

ダンジョン内の使われていない部屋に移動した。

「さて…。新しい仲間を紹介しよう…。では、自己紹介を。」(コーホー・コーホー)

尋問の為だ。

「お…。誰が答えるか!!」

メスガキの口は堅い。

「仕方が無い…。では…。」(コーホー・コーホー)

悪魔コントローラを操作する。

ショゴスが前進する。

「な、なんだskふlp;!!」

ゲットしたモンスターはモンスター同士でバトルするに決まってる!!

これ!翔ちゃんの世界の常識!

「行け!悪魔よ!戯れろ!!」(コーホー・コーホー)

リモコンを握るとGUIに映る拘束悪魔の身体。

触手がメスガキに迫る!

「や、止めろ!skふlp;!ひゃ!そんな所!」

「フハハハハハハハハハ!」(コーホー・コーホー)

ショクモン・バトルだ!!

「答えろ!君の名は!!」(コーホー・コーホー)

ぬめる触手にメスガキの…。

アナと言うアナを責め立てる。

「うああぅ!や、やめろー!skふlp;そ、そんな所…。」

翔ちゃん!触手が在るならお約束!!

「ご、ご領主様…。」

ダンジョン攻略完了!!

SAN値直送でお送りいたします。





(〆◎皿●´)悪魔アヘモンじゃ。

(#◎皿◎´)エルフの男、フラウム…。奥さんの名前はインゲ。

(´・ω・`)触手でGO!!(アヘモンセンター。)

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