第60話番外地.花嫁オークション(花嫁側)3

雨が降る度に暖かいと感じる様に成った。

草原の馬車の数も少なくなって行く…。

「明後日、天気が良ければ出発する。」

旦那様が夕食に言った。

「はい、わかりました…。”ナタリーさん移動するそうです。明後日、天気が良ければ。”」

「はい…。”遂に移動するの?”」

話は聞いている、何処かの土地へ行く事に成っている。

わたし達のお腹は未だ目立つほど大きく成っていない。

移動するなら、挨拶をしておかないと…。

最近は、女達の顔見知りご近所さんが多い。

みんな、妊娠しているのでお互いの身体を気遣って仕事をしている

話をするとみんなも近々、移動を始めるらしい。

翌日に旦那様が馬を二頭引いてきた。

馬車に繋がれた…。

試運転で家の馬車が走るのを見た。

問題は無い様子で、明日は日の出と共に出発だ…。

夜は、わたしが旦那様を慰める。

わたしが口と手、胸を使って旦那様の気を抜くの。

最近はわたし達のお腹の子を気遣って旦那様がしてくれない。

でも、男の人は溜まる物だと知っている。

わたしの妹が生まれる前にお父様がわたし達の奴隷女ハニーメイド手を出してお母さまが烈火の如く怒って居た。

お母さまは、妊娠した奴隷女メイドを木に吊るして鞭で打っていた。

結局、奴隷女と生まれた弟はお母さまが何処かに売ってしまった。

暫くハニーメイド育児係が居なかったけど、帝国語が解らない奴隷の子メイドが来た。

幼子心にお父様が悪いのでは?と思った…。

お母さまが怖くて言い出せなかった。

今ではお母さまも悪いと思う。

旦那様のモノを口に含むと臭いでくらくらする。

旦那様の表情が変わるのが楽しい。

旦那様の噴き出るモノを零さず飲み干す。

ナタリーさんは呆れて見ている。

わたしの馬鹿の様な姿に呆れている。

けど、木に繋がれた女女騎士に旦那様の精を盗られるのは我慢できない。

わたし達の知らない兄弟なんて…。

わたし達一家の外に旦那様の子なんて許さない。

本当は入れて欲しい。

お腹がきゅんきゅんしてくる。

入れようとすると旦那様が嫌がる。

旦那様がわたしのお腹の子を大事にしてくれるのでうれしい。

でも…。

だから、お母さまの気持ちも解る。

他の女に旦那様の心が盗られるのが嫌だ。


翌朝、天気も良く、幌馬車が数台、列を作って草原を出発した。

王国の道はしっかりしている。

音を立てて馬車は走る。

石畳で脇に排水路も付いていて、道は帝国の南部並み。

道路に良く休憩所もあり、水場も薪も揃っている。

小屋のある場所宿も有るけど、わたし達は使えないらしい…。

日没前に休息所に付くとわたし達、馬車の女は分担して竈に火を入れ、料理を作り、洗濯をする。

そして日が登れば出発だ。

雨の日は動けない。

そんな日は何もしない。(馬車の中でナニしてる。)


そして、目的地に付いた。

「ここが…。家なの?」

伐採されたばかりの切り株が並ぶ平地、森の中が開けて行き成り現れた…。

未だ少し雪が残っている。

「そうだ。」

その中に小さな粗末な小屋がある…。

まるで離れた畑の道具小屋の様な…。

実家の若い農奴でも、もっと大きな家に住んでるのに。

「掃除するぞ。」

扉を開けようと旦那様が苦労している。

長く無人の様子。

「”え?なに?シェリー。”」

「”ナタリーさん、ココがわたし達の家だって。”」

「”え?うそ…。”」

たぶんナタリーさんと同じ気持ち。


絶望。



(#◎皿◎´)奴隷の母娘を孕ませるのは紳士の務め。

(´・ω・`)…。(昔のアメリカ南部あるある…。)

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