第30話20.オットー兵団7
「ご領主様、申し訳ございません。梯子が見つかりません。」
モヒカンから報告を受ける。
「そうか…。」(コーホー・コーホー)
困ったな、時間がない。
建物を見上げる…。
高々二階のまどだ…。(実際は天井が高いので4階程度。)
さすが帝国だ、窓にガラスを使っている、王国では王都でも珍しい。
王国のガラス窓は輸入品でオキノには在った。
しかし、幾何学模様の
まだ帝国でも大判の板ガラスの製造は始まっていないらしい。
侵入口としてはまずまずの大きさだ…。
魔法で飛ばすか?
いやいや、流石に
書類の確保が目的だ、部屋を制圧するには数人程度の兵で問題ない。
かと言って、俺一人で侵入しても…。
侵入口としてはもう少し数が欲しい…。
手が届けば破壊できる。
足場と侵入口…。
別に、建物を占領しても使用する事はないから、遠慮する必要は無いか…。
「おい、付いてこい、進入路を開削する!」(コーホー・コーホー)
「ヒャッハー?」
柏手を打って壁の外壁に両手を付いてチャクラを回す。
「おら!練成だ!!」(コーホー・コーホー・プッシュー)
壁の外壁と窓を破壊しながら階段とバルコニーが出来た。
砂埃と破片が地面に落ちる。
廊下はオープンデッキにリフォームだ!!
手摺も無く、構造物の柱を避けているので安全基準完全無視の危険な階段の出来上がりだ。(ヨシ!)
「「「おおお~!」」オブツは消毒だ~。」
砂埃と音を聞きつけて、手の空いたモヒカン共も集まって来た。
マスターキー装備で…。
「突撃!俺に続け、敵の書類を確保しろ!!」(コーホー・コーホー)
駆け上がる俺の後ろにはモヒカン、肩パッド(トゲ付き)
「「「ヒャッハー!」」」
危険な階段を上り始めるモヒカン達…。
ガラスの天井は木端微塵だ。
あ、一人コケて落ちた。
二階の廊下はモヒカンで溢れる。
「暖炉の部屋が有るはずだ!!書類を燃やしているヤツを探せ!!道を塞ぐ者は全て排除しろ!」(コーホー・コーホー)
「「「ヒャッハー!」」」
「ヒャッハー!俺に付いてこい!扉を塞いでる奴らの背中を付くぜ!」
「「オブツは消毒だ~!」」
おう、よい判断だ。
さっき厩を確保したヒャッハー!だ。
残ったヒャッハー!は目に付いたドアを片っ端からノック(斧)を始める。
「ヒャッハー!」「お宝は何処だ!」
「めんこいおなごはおらんか~。ぐはっ!」
開削した扉に飛び込んだ途端に中の兵に刺されるモヒカン。
「敵が居るぞ!!「「ヒャッハー!」」」
モヒカンが殺到する。
「”くそっ!数が多い!!”」「”扉を死守しろ!!”」
あっという間に押しつぶされる帝国兵。
開いた扉の向こうには全ての戸棚をひっくり返し、燃え盛る暖炉の中に紙を捨てる男達が居た。
「”これで最後だっ!!”」「”よし!”」
目の前で引き出し毎、暖炉に消える。
ちっ!遅かったか…。
「”動くな抵抗すれば殺す。”」(コーホー・コーホー)
息の荒い男たち…。
随分と年配で軍務経験がありそうだ…。
「”分かった…。”」「”投降する。”」
随分と潔い、士官だな。
作業に邪魔だったのか剣は机に置いてあった。
武装していない。
マスクを取り尋問する。
「”投降したと確認する…。俺はビゴーニュ辺境伯だ。官姓名をなのれ。”」
「”私がこの町の責任者代理で…。代官代理のヤソフ・ガリーチだ。”」
「”代官代理か…。代官は?”」
「”この街には元々居ない…。”」
やはり何処でも代官は名誉職か?
答えたのはソレだけだ…。
額に汗で、仕事をやり切った顔だ…。
隠して居るようにも見えない。
前に進む。
「”暑いのにご苦労。暖炉は止めよう。”」
燃え盛る暖炉に水魔法で消す。
紫煙を挙げて紙の消し炭が残る。
キナ臭い香りが部屋に立ち込める…。
顔を動かさず、暖炉に視線を向ける代官代理達…。
書類が完全に燃え尽きた事を確認して安堵の表情だ。
ご丁寧に重ねて入れずにバラで投入したらしい。
完璧なお仕事だ。
「こいつ等を別の部屋に連れていけ…。監視をつけろ。」
「「ヒャッハー!」」
目の前の暖炉の燃えカスに目を落とす。
「ああ、あと丁重にな。」
丁重に扉を出る余裕の代官代理…。
収納から復活の指輪(ピストル型)を出す。
「はい、ピストル大名~。」(のぶよ声)
宝石をセットで暖炉の墨が紙の山に変わった…。
「はい、収納!」
やれやれ…。
今夜は書類仕事だぜ。
その前に尋問だな…。
敵の主だった抵抗は終焉して。
町は完全に我が手中だ。
帝国の代官代理から食糧庫の場所も聞き出した。
”略奪が終われば我々は去るので後は宜しく。”と言ったら苦々しい顔で”それは良かった…。”と答えた。
現在は略奪も終わりつつある。
広場には並べられた略奪品の山と、手足を縛られた女達が座らされている。
中々の別嬪さん揃いだ。
「フハハハハハハハハハハハハ、後三世代ぐらい繰り返せば俺の領民は美人美男の有名所になるな!」
あ、見張るモヒカンの目を盗んで、女が縛られた足の縄を切ろうとしている。
町娘ではない、冒険者っぽい姿だ。
小さなナイフで荒縄と格闘している、健気な者だ。
「”おう、娘。女として真っ当な人生を終えたくば、大人しくしろ。”」
「”ヒッ!”」
後ろから声を掛けると飛び上がるほど驚く冒険者の娘。
まだ若いのにやるなあ…。
落とした小型ナイフを足で蹴る。
蹴ったナイフはモヒカンが拾った。
「ああ、ソレはお前の戦利品だ。」
渡そうとするので遠慮する。
「ヒャッハー!!ありがとうございます!」
どうせ、梨も剥けない大きさだ。
「”娘、往生際の悪いことは悪い事では無いが…。時と場所を選べ。”」
「”はん!どうせ軍隊がやってきてあんたらなんかやっつけられるんだ!!”」
おお、おぼこっぽい反応だ。反抗期か?
俺の娘達も其の内に風が吹いても親に八つ当たりするようになるのだろうか?
「”おお、軍隊か…。ソレは怖いな。”フハハハハハ!」
この小娘のナイフみたいに尖ってな!
「「「ヒャッハー!」」オブツは消毒だー!」
笑うモヒカン軍団。
「”何が可笑しい!!”」
イラつく乙女…。
ここは心を折ってやろう…。
周囲を見渡すと…。
目を伏せる女達の中に若い女騎士が簀巻きにされている。
「”お前たちの軍がどれ程戦えるか見せてやろう。”」
周囲に聞こえる様に大声で叫び。
簀巻きの騎士の前に立つ。
俺を見上げる女騎士の顔には敵愾心に溢れている。
「”騎士殿とお見受けするが…。何処の所属だ?”」
「”誰が答えるか!!”」
ふん、ツンツンだが…。
何処まで耐えられるかな?
「”ほう…。”この女に刻印を施すぞ!!」
「「「ヒャッハー!」」」
喜び、はしゃぐモヒカン達。
「”なんだ!!何をする気だ!”」
謎の熱気にたじろぐ女騎士…。
黄色いチュニックの首元を掴み立たせる。
「”くっ!!”」
流石騎兵だ、軽い軽い。
「”帝国騎士殿…。俺を知っているか?”」
「”しるか!この盗賊が!!”」
睨む女騎士…。馬臭い。
「フハハハハハ!おれの名を言ってみろ!!」
モヒカン共の大合唱だ!!
「ヒャッハー!「「ご領主さまだー!!」」ビゴーニュ辺境伯。」
おい!締まらんな。
まあ。良いか。
「”俺の名はオットー・フォン・ハイデッカーだ、知っているか?”」
「”知らん!”」
え?マジ?俺!帝国で有名人じゃないの?
「”そうか…。では身を持って知ってもらおう。”」
簀巻きのロープだけを収納する。
次はズボンだ。
「”な!何をする!!”」
たのしいむき身アヘモンの生産だ。
「”すまんがお前には、この女達がどうなるかを先に味わってもらおう…。”」
「”や、やめ…。”」
小破、中破と肌を晒す度に女騎士の
「「ヒャッハー!」オブツは消毒だ!」
こうふんのモヒカン達。
戦地で
「”さあ、コレで俺が何者か理解できるはずだ…。俺は帝国の有名人だからな。”」
収納からスクロールを出す。
「”な!なんだ!?ソレは。”」
「”よく見ろ!帝国の女共!!逆らった者の末路をな!!”」
「”や!止めろ!!”」
(〆◎皿●´)諸君!アヘモン・センターで会おう。
ふう…。
モヒカン達が元気だ…。
小娘は恐怖で抵抗しなくなったが。
広場の女達は絶望に泣き叫び…。
収集が付かなくなった。
おかしいな…。
俺、何か犯っちゃいましたか?
(#◎皿◎´)アヘモン・ゲットだぜ!!
(´・ω・`)…。(アヘモンは、しばしお待ちを。)湾岸戦争の時はフランス軍が客船でBMC連れてきてビックリしたわ…。
(´・ω・`)当時…。(昔あるとは聞いていたが未だ在ったとは思わなかった…。)男娼も揃ってると聞いて”時代だな…。”と思った。
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