第31話21.オットー兵団8
略奪した馬車による
魔法の収納トンパックを使用しても城壁の町まで馬車がピストン輸送だ。
夜通しすすり泣き涙も枯れた女達が馬車に乗るのを躊躇い、モヒカンが紳士に押し込む。
「はひっ!しゅごい!」
モヒカンにケダモノの様に押し込まれて喜ぶアヘモン…。
一晩中、アヘ声を聴きながら押収した書類を斜め読みして分類した結果…。
どうやら、
いや…、アルカンターラ領主は去年以降、帝都から帰って居ない。
残された軍はこの邦の都…。アルカンターラに少数と連隊から小隊規模で重要拠点を防衛している程度だ。
盗賊、夜盗の類は傭兵が守っている…。
そして見つけた、行政地図。
さらに、アルカンターラ軍の年間補給輸送計画書…。
各守備隊の位置と規模が丸裸だ。
そして、俺は未だ迷っている。
この町以外に
帝国はこの町を仮称:”ザニアバジャ”と名付けている。
その間には村が点在するだけだ。
そして大した障害物も無い。
奪った食料で春までは何とかなる、食い詰める必要があるが…。
鹵獲した食料は帝国南部の麦だった。
少なくとも麻袋の生産地は帝国南部の邦の地名だった。
恐らく侵攻用の街なので備蓄施設と兵舎を先に作った様子だ。
まだ、モヒカン達のポケットは軽い…。
何と言っても、花嫁オークションに出品するには
意外に
この程度の町を最低二、三は攻め落とさないとウハウハに成らない。
悩んだ末に決断した。
「マルダー、輸送はいつ終わりそうだ?」
裸の
「まだ掛かるね、数日かな?馬車の数が足りない。手の数の問題ではないね。」
「そうか…。ここを30日程度、確保し続けるにどれだけの兵が必要か?」
「専門家じゃないけど…。兵士もおとこも随分と殺しちゃったからねぇ。抵抗は少ない。食料を抑えてるから…。1000人で交代なら何とかなるんじゃない?」
死体の列を見る…。
燃やすか埋葬するかも未だ決まっていない肉だ。
俺の冥府ポイントも随分と消えた。
「そうか…。」
流石異世界、一般人も武装して居たから手加減できなかった。
お陰で剥ぎ取った装備で一個連隊は武装できる。
「もったいないね。この町も占領するのかい?」
「そうだな…。いや…一時的に確保するだけだ…。退路の為にな。」
「退路…。進むのか?」
「残念ながら皆、まだ腹が膨れてない。すきっ腹だ。」
このままでは花嫁オークションが盛り上がらない。
「皆やる気が有るからね。今なら出来ると思うけど…。敵が出てくるよー?」
「ああ、敵の位置は概ね解っている。我々は街道を二手に分けて敵の
「この貴族の都を落とすのかぃ?」
正直、帝都を望む所まで前進してメテオストライクの一撃でケリを付けたい所だ。(´・ω・`)…。(又、大地球が寒くなってしまうぞ!)
「少々、因縁のある相手だ。お上品にしてやる義理もない。どちらかの軍をマルダーが指揮しろ、主要街道には町がある。ポケットの軽い奴らで進ませたい。」
領民の貧富の格差は情報の隔絶を生む。
翔ちゃんの知識だ。
それを解消するには
領主として安易に
民主主義とは倫理を領民の知性に任せる事だ。
民主主義は
「敵と遭遇しそうだね。俺は軍人の真似事はできないよ。」
肩を竦めるハダカ…。
「草原で遭遇するのは敵騎兵程度だ、攻撃のお札で対処しろ。北回りの街道は中隊から連隊規模の敵が多数配置されている。恐らく要塞化されている。」
倫理を維持するのには宗教だ。
「面白そうだね、でも、俺は町を落としたことなんて今回が初めてなんだぞ。」
「心配するな、無線で連絡も取りあえる、緊急時は俺が馬車(転移)で駆けつける。」
皆、素人だ、細かい作戦は取れない。
「それなら安心だ。草原を進むよ。」
数で押すのだ。
「ああ、どうだ、デカくてヤバくて金になる仕事だろ?」ニチャァ
釣られて笑う裸執事。
達観した乾いた笑いだ。
「盗賊に成りたくて冒険者に復帰したんじゃ無いんだけどね。でも主に仕えるのは理不尽な仕事ばかりなのは知ってるさ。」
心に折り合いを付けているらしい。
良い執事だ。
「よし、では征こう。
この時の俺の決断は正しかったのか…。
少なくとも、俺の世代では、”マルカの復讐”は不可能だと結論を出していた。
翌日、手勢を編成してザニアバジャから延びる街道を二手に分かれて進軍した。
離れて行くモヒカン達…。
ザニアバジャを占領する
「さて、俺の仕事は帝国の国力を削ぐ楽しい仕事…。」
この地の全てを奪い、破壊する必要がある。
帝国の治安もコミュニティも行政も全て
理由は簡単だ将来
「楽しく、大胆に美しく…だ。」
(´・ω・`)次回…。(NTR注意!)
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