第26話17.オットー兵団4

(´・ω・`)…。(前回のアヘモン話は…。)書いていてアホらしくなった。


結局、森の中を全て捜索したが。

敵は遭遇したのはあの一個小隊だけだった。

理由は直ぐに分かった…。

一番先に森を抜けた、への8番が敵の防衛拠点を見つけたのだ…。

急いでこの目で確かめる為に向かった…。


が。


単眼望遠鏡で覗いて思わず呟く。

「驚いた…。こりゃ困った。」(コーホー・コーホー)

草原と湿地の向こう、帝国軍の国境警備隊の拠点は…。

一目で敵の意図が理解出来た。

「解る、奴らの意図が。」(コーホー・コーホー)

周囲を観察して確認する。

間違いない。

「アイツ等、俺の仕事をパクリやがった…。」(コーホー・コーホー)

目の前の帝国の砦は完全に俺が作った即応陣地の思想だった。

いや、石垣と監視塔を備えて居るので帝国の持っている武器の射程距離を考慮に入れて再計算された物だ…。

完全パクリなら何とかしようが在ったが…。

実際に城砦を作るには金と資材、年月が必要だ。

「面倒な物を拵えやがったな…。」(コーホー・コーホー)

安くて早くて強力で、現地にあるもので作る砦。

十字砲火の意味を理解しているヤツが作った砦だ。

周囲は隠蔽物の無い、草原と湿地だ。

その真ん中に帝国は砦をこさえて待っていた。

攻撃側は身体を隠すものは何も無い。

接近を隠蔽する方法はない。

草の中にロープらしきものと棒が見えるので。

障害物か接近警報用に鳴子を準備している張り巡らすかもしれない。

帝国は帰還した兵から我々の戦術を聞き取り、研究して取り入れているのだ…。

「うーむ、困った。」(コーホー・コーホー)

対応が早すぎる。

帝国には、もう既に軍事を学問する参謀本部の様な組織が有るのかもしれない…。

アヘモン達はモヒカンの拷問(性的な意味で)で得られた情報では、帝国の国境警備隊は二個連隊以下でつい最近に交代したばかりだそうだ…。

赤アヘモンは、報告で聞いた程度で我々への襲撃も詳しくは知らなかった…。

まさか俺がこんな大部隊を動員して森を走破してくるとは思って無かった様子だ。

前の警備隊が交代前の最後っ屁で我々を襲撃警告を出したのだ…。

そして、我々が準備を整える間に部隊は交代した。

への11番への襲撃前に、あの金髪少尉赤アヘモンは拠点に伝令を向かわせた後だった。

「つまり、敵はあの砦に立て籠もって此方の出方を伺っている…。」(コーホー・コーホー)

嘗てのストラポルタ周辺の戦いの2045丘みたいだ…。

立場が逆転しているが。

俺がこの施設で散々殺したので帝国奴らも守り切る自信が在るのだろう…。

「通常ならばな…。」(コーホー・コーホー・プッシュー!)

野戦陣地を攻撃する…。

方法はある。

翔ちゃんの知識だ。

収縮式の望遠鏡を畳む。

「よし、全てのへ団をココに集めろ!ただし。ゆっくりで良い、五日後に総攻撃だ!」(コーホー・コーホー)

「「ヒャッハー!」」


そして、長い五日間が始まった…。

モヒカン達は寝て、飯食って、身体を鍛える為に穴を掘って、飯食って、アヘモンと穴掘りバトル性的な意味して、飯食って寝る生活だ…。

順番は変わる。

アヘモンは三人でモヒカン全員を相手にしているので大変だ…。(カピカピアヘアヘ)

早く新たなアヘモンをゲットしなければ…。

きっと壊れてしまう。

その点、俺も忙しい。

決まった時間に大空に向かって叫ぶのだ。

四日目の朝に大空に感謝、大地に勇気を!!

「TCM-3!!むむむむむむ。」

魔力的トラクタービームで隕石を引き寄せている…。

「よし!良い位置だ!!TCM-3完了!!今日の深夜のTCM-4で最終調整だ!!」

コレで明日の日の出と共に着弾だ!!

「マルダー明日の日の出と共に俺の魔法攻撃を合図に前進だ!あの砦を落とす!」

「了解!」

「今日の日没までに準備を終ろ、今晩は兵は穴の中で待機だ。顔を出すなよ!」

だが!外れた時の為に穴掘りだ!!

「穴はしっかり掘ったから任せて頂戴!」

裸が仕事に掛かるのを見送る。

任せて良いだろう…しかし。

「しかし、メテオストライクってこんなに面倒な魔法なのか?」

確か、ゲームではダンジョンの中でも使える魔法だ…。

地下の穴の中で隕石か?

不思議に思うが、ソコは異世界ゲームの中。

「まあ良い、魔法学園の図書室にメテオストライクの魔法書は無かった。」

コレはコレで強力だ、前準備が長くて照準付けるのが難しい。

要塞攻撃する時、位しか使い道はない。

核兵器もない世界で同じ程度の破壊力が得られるのはチートだ。

「今回の石は小さいのを選んだ、精々、牽制程度で良いのだ。」

この世界の汎人は砲爆撃や、大音響に耐える訓練はされていない。

外れても衝撃波や地震で即応陣地は大損害だ、後は火力で前進して丘を歩兵で制圧すれば良い。

翔ちゃんの知識だ。

メテオストライクはその手順だ。


早朝、大地と夜の境界が白くなり始める頃…。

全てが寝静まる草原にモヒカン達が穴の中に隠れている。

俺は計算が正確で有る事を祈る事しかできない…。

ゆっくりとした目標は急降下を始めている。

もうすぐ目視出来るはずだ…。

未だ暗い西の空…。

星が徐々に大きくなってきた。

やったね!翔ちゃん。成功だ!!

本当にメテオストライク出来たのだ!!

「フハハハハハハハハハハハハ!消し飛べ!帝国軍!」

高笑いに大きくなる星!

星の光で草原が明るくなり…。

全ての影が無くなり光に包まれた!

「は?」

殴られた様な衝撃を受ける。

地面が波の様にうねり、頭の上を強風と衝撃波が突き抜けて行った…。(晒される戦友)

穴の底に倒れて尻餅を付く。

穴の淵が崩れ始めた!

見上げる空は衝撃波で雲が消えて往く…。

その中から朝日に照らされた白いキノコ雲が黙々と大きく育って逝く…。

空に無数のシミが大きくなり大地に弾む。

「おう!ヘルムを脱ぐな!何でもいい頭を保護しろ!!」

この様な事で戦友を失うわけにはいかない。

「「ヒャッハー!」」

地面を叩く無数の小石!

拳大の物もある!

永遠かと思われた落石の雨も徐々に終わりを告げる…。

恐る恐る穴から外を覗く裸。

「おう、凄いね、何にも無くなっちゃったよ!」

「うわー!すげぇ」

俺も埋まった足を引き抜きハゲを出す。

「うむ、成功だ…。」

そう言っておかないと…。

湿地に落ちたおかげで地面が泡立っている。

帝国軍の陣地はクレーターの中だ。

「やったね!」

喜ぶ裸…。

モヒカン達は泥に汚れて呆然としている。

「よし!被害を確認しろ!穴が崩れて埋められたヤツがいるかもしれん、各へ団は人員の確認を行え!!揃い次第、前進だ!!」

「「「ヒャッハー!!」」オブツは消毒だ!」


なお、爆心地は熱くて接近できなかったので、迂回する羽目に成った。



(´・ω・`)…。(ゲームに出てくるメテオストライクの魔法の本はオットー君無印、175.ブック2の図書室で手羽先本を撃墜した時に写本室の本棚ごと破壊しています。)

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