第19話11.入植者9
(´・ω・`)注意…。(王政ローマ時代の結婚観です。)コレを理解できる知識、及び時代背景が納得できない人はターンバックでお願いします。
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秋の収穫祭も終わり、しばらくは冬の準備で忙しい日々だ。
ある日
裏の世界に詳しい男が居るので交渉に入る。
商隊長の男は頬に古傷のある馴染みの男だ。
無論、
俺が書いた遊び人の
買い手と売り手が同一人物だが、組織が違うので仕方がない。
無論、双方の組織が共に納得した数字に成っている。
後は
「最近、王都で変わった話はないか?」
「特には、美味しい話も無いですね。商売繁盛、移動するだけで景気が良くなります。最近、王都の周辺の村で麦を買い占めて居るヤツが居るらしく、王都では麦の値段が高めですね。いや、
「そうか…。」
たぶん、ソイツは俺の命令を受けた、ロビンがやってる。
麦は腐るが魔法の収納袋(屯パック)を使い長期保存が可能だ。
領地に必要な雑貨関係は全てビゴーニュ商会で買い集めているので今では大店だ。
そろそろ頃だ、切り出す。
「実は集めて欲しい物がある。」
「へい!何でしょうか。」
新しい銭の香りに声が弾む商隊長。
「実は、若い女の奴隷が纏まった数が必要だ。」
「ソレは…。今は難しいですね…。」
途端に古傷に皺が増える。
「なんだと?」
俺はそんなに無理な事を言っただろうか?
「一人二人なら何とかしますが…。今は奴隷が何処も品薄です。特に若いのは居ません。」
なんだと…。
「そうなのか?」
おかしいな…、この世界は何か在ったらスグ奴隷だ。
「へえ、実は、軍の統制価格が原因でして。」
「うん。なぜ?軍が?」
何故、軍が出てくる?
「軍が決めた統制価格の中に人足賃が在りまして…。ソレが今の
ソレは聞いたことが在る。
この世界ではあの世界の様な責任分散の為の多重下請けを禁止している…。
「それで何故、奴隷が居なくなった。」
「本人ってのがミソでして。奴隷にも日当を出さないといけなく成ったんです。で、才覚の有るヤツは直ぐに自分を買えました。」
思わず頭を抱え叫ぶ。
「ああっ!」
思い当たる節がある…。(散る戦友。)
と言うか、軍で俺が決めた。
その方が、手配屋が多くの人員を集めるのにやる気を出す。
軍では一度に大人数を徴用することが多い為だ。
今まで
士官の力量が試される。毎回、金額が変動する。
人件費が時価だ。
ソレでは作業計画が立たない。
だから俺は兵站補給の関係上の統制価格を作った。
「手管が無くても健康なら数年で自分を買える金が溜まります。皆、長い冬が終わったら自分を買って…。多分この開拓にも元奴隷が沢山いるはずです。」
価格が一旦決まればお役所仕事、前例が有れば皆、真似する。
働いて一定の成果が出ないと困る
「そうか…。ソレは困ったな。」
特にソレが成功例だと丸パクだ。
国王が俺の仕事からパクリやがった!
「今では昔からの年寄の奴隷か、
良い主人に恵まれると奴隷でも人並みの生活ができる。
態々、優雅な奴隷生活を捨ててまで自分を買うこともしないだろう。
「そうか…。何か…。」
ススキ野原に官営特殊銭湯の夢が消える。
だが諦めない。
困ったときは民営だ。
「何処かで流しの娼館の知り合いは無いか?」
最悪、箱だけ用意して委託すればよい。(ブラック勤務)
儲けは無くなるが、衛生と治安だけに気を付ければ良い。(みかじめ料)
「いや…。最近、とんと聞きませんね。何せ長い冬で皆それ処では無く、前の国王陛下の治政のお陰で喰うのに困る事が有っても何とか成りましたからね。」
流民が入れば違法なギルドの飯のタネだ。
長い冬の初期は王都の治安維持に王国軍が駆り出される事態も有った。
兄上が一番嫌う仕事で
「そうだな。」
違法なギルドは翔ちゃんの知識の
お陰で俺は大冬の後半は南の大湖で単身赴任生活だった。
少々やり過ぎた。
「まあ、ソレで裏の
”おかげで仕事も面白みが無くなりました。”
呟き、笑う古傷。
誰が殺ったか
俺が命令を受たのは、”違法な暗殺及び密売組織の壊滅”だけだった。
命令としては意味不明だ。
命を下した国王と王宮も只の形式的な物かもしれない。
しかし、我が師団がタダ飯喰っていると評価されてもダメだ。
仕方がないので
情報収集の後、拠点の一斉攻撃で組織の主要人物を拉致、殺害しただけだ。
情報精度を確かめるために
一部、貴族も係わっていたが…。
喋るアンデットは出来ない
高位の関係者は
結果は、兄上も喜ぶ完璧な作戦成功で、命令を出した当時の国王ですら
お陰でドコに行っても
「それは悪かった。」
素直に謝罪する、正直、殺しすぎた。
その後、王都では今の王女と王族の女達で難民救済キャンペーン的なことを行っていた。
各教会も寄付を募って炊き出しをやった。
俺は軍務で王都には居なかったが、
飴と鞭作戦で、王都の統制は守られたのだ。
理由は理解した…。
硬貨の大量発行で通貨経済が進んで、我が故郷でも生産増強で人手不足だ。
アレから大きな戦争は無いので奴隷も発生しない。
何処も彼処も人手不足で奴隷も待遇が上がっているのだ。
良いことだ…。良い事だが。
「何で俺の所領には男しか来ないんだ。」
頭を抱える。(散る戦友)
思い出せば理由も解る、”俺、誰か殺っちゃいましたか?”レベルでは済まない程度の汎人を殺傷している。(仕事です。)
単純に俺の悪評が広がっているのだ…。(下の悪評も広がってます。)
但し、殺した数より、助けた命の方が多いと信じたい。
「そりゃ…。致し方が無いかと…。」
言葉を懸命に選ぶ古傷。
昨今、俺の悪評が今、将に猛然とチャーハンを作らんと勇猛果敢に葱を選別している所…だ。
「うーむ、どうすべきか…。」
机を指で叩く。
「まー、アレです。子供は育ってます、10年もすれば若い奴隷も出てくるでしょう。」
確かに人口は増えている、新しい世代が育つまでは真っ当な…。
いやいや、
「ソレでは遅いのだ…。」
どっかに女が余っていないだろうか?
翔ちゃんの知識では、男だけで国を打ち立てた者共は、お祭りをやって、ホイホイ遊びに来た娘っ子を攫って嫁にしたのだ…。(王政ローマ時代です。)
海賊王の様に娘っ子を船で攫う程度の行動力が必要だ。(バウンティ号の反乱)
そんな事したら周囲の貴族と戦争だ。
しかも近隣の貴族で、そんな甘い言葉でホイホイ来そうな心当たりは
周囲の貴族とは事を構える理由は何も無いので。
状況を説明してお見合いパーティーを開いた方が話が速いだろう。
相手の家に支払われる結婚の契約の品は屯でもない量に成るだろう…。(一軒辺り馬二頭とか、牡牛一頭に牝牛五頭とか、羊三十頭とか…。)
大出費だ!
だが、彼奴等に金は無い。
俺が払っていないので間違いない。
だいたい金も無いのに嫁を貰おうと思う方が可笑しいのだ。
しかし領民の生活には…。
所帯を持つ事は人生には必要なことだ。
俺が立て替える羽目になる。
神様助けて!俺の金が消えてゆく!!
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(#◎皿◎´)バウンティ号?
(´・ω・`)…。(TPPでイギリスが加入する。環太平洋!ピトケアン群島、ソレが…。)
(#◎皿◎´)Wikiで見る限り…、到底。今の倫理では無理な社会体制なのでは?
(´・ω・`)…。(諸君、コレが歴史だ!!)
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