ワシvsガキ
澄岡京樹
ワシ、齢2000を超えとるんじゃが?
ワシvsガキ
「ワシ、こう見えて2000年ぐらい生きとるんじゃが?」
蒼空の下、鉄筋コンクリート・ビルディングの殺風景な屋上にて。齢2000とちょっとのワシ(見た目は
発端としては
「2000年じゃぞ? ちょっとは敬ったらどうじゃ?」
「ババアじゃん(笑)」
「あ??」
ガキはこの期に及んでまーだそんな調子こいたことをぬかしおる。マジでワシのスゴさがわからんのコイツ? 敬老の日とかただの休みだと思ってない? ちょっとは労ろうとかないんじゃろうか?
などと言いつつもワシはド級に広い器の持ち主ゆえに、この程度のことでは怒らんのじゃ。さっき「あ??」とか言った気がするが気のせいじゃ。あれは「あ(ーそういうことな。ワシがあまりに可愛いからって照れ隠しってわけじゃな。ほんに愛い奴じゃの〜〜)??」を
「ところでババア」
「あ??」
「そんな怒んなよ(笑)。いや老眼鏡いるかなーって思ってさ」
「は???」
なんじゃこのクソガキ? ワシの高速詠唱によるキュート甘々ボイス褒め褒めアタックを怒っとるなどと捉えるとか舐めとんのか? ワシとてそろそろ怒るんじゃが? ワシってばマジにスゴいんじゃよ? 黒船とか見たことあるんじゃよ? 大化の改新も見たんじゃよ? あと稲作とかも見たことあるどころかやったこともあるんじゃが? トラクター動かせるんじゃが? 車の免許も持っとるんじゃが? ワシほんとにスゴいんじゃが?
だからワシの凄まじさを見せつけてやろうと思って、眼前のクソガキにズイっと近寄ったのじゃ。——のじゃ!?
「よく見ろババア。オレだオレ」
「じーちゃん!!!???」
目の前にいたのはワシの爺様じゃった。そういえば爺様はショタジジイ(見た目は
「お前もそろそろ
「爺様〜、助かるのじゃ〜〜」
そんなこんなでワシは爺様とともに羽根を広げて飛び立った。
ワシvsガキ、了。
ワシvsガキ 澄岡京樹 @TapiokanotC
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