1月6日 07:00

『おはよ~!』

「おはよう」

『今日は~?』

「うん」

『ケーキの日!』

「あれ、ケーキの日って、上に15《いちご》日が来るから毎月22日じゃなかったっけ?」

『毎月22日はショートケーキの日だよ! 今日はケーキの日! つまり、ショートケーキも含む! 強い!』

「強いとは?」

『ってことで! 今日はケーキを食べます』

「なんだそれ」

『せっかくケーキの日なんだよ!? たべようよ!』

「まあ、いいけど」

『じゃー、今日はコンビニまでね!』

「了解」

『あ、でもどこにしよう?』

「7011じゃないのか?」

『ハイソンもよくない?』

「あんまりコンビニで買ったりしないからなー……」

『そっかー、じゃあ、今日からたくさん食べようね!』

「太るだろ」

『その分運動すればいいんだよ!』

「そっちの方が大変だろ」

「え~、美味しいもののためなら大したことないでしょ~?」

「そうか? あと、せめて何か言ってから入ってきてくれるか?」

「まぁまぁ」


 用意はできているからいいんだけど。


「最近はコンビニスイーツも美味しいんだよ~」

「それは知ってるけど。ケーキはあんまり買わないな」

「もったいな~い」


 玄関を出ると、雪が少し降っていた。


「今日はどうかな~?」

「本格的に降ってきたら困るし、早速始めるか」

「そうだね!」





「私はこれ~」

「さっきのケーキの話はなんだったんだ?」

「これ、知らない?」

「何か有名なのか?」

「ほら、プロの料理人が合格か不合格かで判断する番組あるでしょ?」

「あー、そういえばこの前コンビニだったっけ」

「そうそう! で、これ、満場一致だったんだよ!」


 日々姫がこちらにそれを向けてくる。


「えっと、氷解けチョコスティック? そんな名前だったのか」

「これ、全員合格だしたんだよ!」

「へぇ、じゃあ、俺もそれにしようかな」

「だめ! 別のにして!」

「なんでだよ」

「結人が別の選べば2種類食べられるでしょ!」

「……まぁ、そうか。じゃあ、他に何が合格したんだ?」

「えっと、シャケ握り?」

「今度こそ本当にケーキの日関係なくなったな」

「……他の忘れちゃった!」

「そうだな……ケーキケーキ……じゃあ、このチーズケーキでいいか」

「あ、それ見た気がする! 合格だったかわかんないけど……」

「食べてみて美味しければいいだろ」

「そうだね!」


 会計を済ませて、コンビニを出た。


「おいしいかな~?」

「どうだろうな」

「ね~」

「なあ、今更だけど」

「なに? どうしたの?」

「これ、飲み物買わないと、のど乾いてきつくないか?」

「あ……」

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