自由行動
–––ルークはアリアを修学旅行の自由行動に誘うことが出来た。そして今日、ついにその自由行動の日が来たのであった。
「すごいね、こんな綺麗に昔の市街地が残ってるなんて。」
「そ、そうだな。」
「どうしたの?いつもより口数少ないけど。」
「え、いやぁ何でもないよ!何でもない!」
–––今日告白するって思うと...ヤベェ...どんどん緊張してきた!!自然に振る舞おう自然に...
「あ、あそこに市場があるから言ってみようぜ。」
「え...あそこって、イーストランドの不法入国者とか過激的な思想を持った人達がいっぱい住んでるから行っちゃダメって先生達言ってなかった?」
「あ、あぁ。そうだったな。すますまん。」
「もう...あまり無理しないでね。」
「じゃあ気を取り直して...」
グッ!
アリアがルークの手を掴んだ。
「ルーク。一回休もう。」
「いや、俺は大丈夫...」
「私が嫌。そんなんで途中倒れたりしたらどうするの?」
「...わかった。」
–––情けねぇ...こんなに動揺するなんて情けねぇ...
■■■■■■■■■■■■
二人はアルバラの中央広場で休憩することにした。
「これ飲む?さっきの市場で買ってきたの。」
「あぁ、ありがとう。–––ゴクッ」
「どうして私を誘ってくれたの?」
「え?_」
「だから、どうして私を誘ってくれたの?」
「それは...」
–––よし!ここがチャンスだ!
「君のことが好きなんだ。付き合ってくれないか?」
「...」
「嬉しい。......だけど...
私、ルークのことまだわからないから...」
「まだわからないって...どういうこと?」
「それは––––––」
「–––キャア!」
アリアが何か言おうとした時、突然後ろから一人の男がアリアを後ろから襲っ
た。
「アリア!!!!」
気付かないうちに周りにも同じ格好をした複数の男がいた。
「白い長い髪に目の下のほくろ...やはりこいつがあの一家の一人娘か......」
「お前っ!その子を離せ!」
「おっと、迂闊に近づくとこの子が死ぬぜ?」
男はアリアの首にナイフを突きつける。
「–––っ!ゲス野郎め!」
「こいつの命が惜しけりゃ100万マルクを西の市場まで持ってこい。わかったな!」
そう言うと男達は路地裏の方へ行ってしまった。
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