9章
9章 原罪
2033年7月
磐勢邸
全員で居間に居ると突然部屋に男が入ってきた
「帰ったぜみんな!」
単独でアメリカに向かっていた赤羽言由だった
「言由、無事で良かった、、」
「言由さん!アメリカはどうでした?」
「まるで別世界だ!少ししか居れなかったがもう興奮でほぼ寝れなかったぜ!」
「仲吉さん、彼が赤羽君ですか?」
「えぇ、私の古い友人です」
「お、新入りの人か、赤羽だ!よろしくな!」
「難波です、まだ合流して日は浅いですが宜しくお願いします」
「おう!、、、
それでだ、、磐勢さん、本題に入る」
「頼む」
「目的の姶良勇だが、奴には確かに会えた
だがな、その後合流しようって話から連絡がつかなくなってな
あんたの弟子さんと死ぬ程探したが見つからなかった
それであっちの警察に相談したら、、、
奴は殺された」
「何?」
「間違いないらしい
しかもだ、奴の遺体は既に日本に送られてあると来た
どうやら少しばかり敵さんを甘く見ていたらしい」
「そうか、、だが悔やむ暇は無い
奴は何か言い残している筈だ」
「ご名答だ、恐らくあの兄さんには全部読めてるみたいだった
一つ目は羽島姉妹、もとい警察全体を必ず味方に付けろと言っていた
現時点でも警察は中立を保っている筈だとな
あの姉妹はラリってるが相当のキーマンなのは間違い無い
そして二つ目、最終目標は茅場の確保では無く今の政府を無力化、及び奈咲承の説得だ」
「無力化か、、それで警察だな
立派な戦争をしろという事か
だが奈咲の説得というのは腑に落ちんな」
「どうやら茅場自身は今の政策には昔から乗り気じゃないらしい
あくまで金儲けしか考えて居なかったんだと
それで奈咲の話に乗ったがここまで話がでかくなり今に至っているらしい
つまり今の国を本気で守ろうとしてんのは奈咲1人って事になる」
「ふっ、そんな話を聞くとますます自分が情け無いな、、だが理解した
言伝は以上か?」
「まだだ、これで最後なんだが、、
観斗、よく聞いてくれ」
「え、僕?」
「あぁ、そもそもこのHCPを考えついたのは奈咲じゃない
当時姶良と並び最高峰の天才と謳われた人間
、、、阿崎創、、君のお父さんだ」
「、、僕の父が、HCPを、、」
「正確には考案したのが、だ
実現させようと四苦八苦したのは奈咲達だ
だから君のお父さんは何も悪くない」
「いや、それよりも、、父はその所為で殺されたんでしょうか?、、」
「いや、、」
この世で最も酷であろう事実を彼に伝えた
「、、自殺だ」
「そう、ですか、、」
観斗は当然の反応をしていた
「本当はゆっくり1人にさせてやりたいがそうもさせてくれないのがこの腐ったお国だ
観斗、姶良から渡してくれと言われた物がある」
そう言うと観斗に指輪と眼鏡を渡す
「な、にこれ、、あ!この眼鏡は父さんのですか!?」
「よく分かったな、さすがだ
それは君のお父さんが付けていた物らしい
しかも色々いじってあるとか言ってた
それとこの指輪をはめてくれ」
「指輪、、しかも十個、、こんな時にお洒落ですか?」
「知るか、なんか意味があるんだろ
なんでもその指輪も色々凄いみたいな事言ってた
よくは分からんがとりあえず付けてみてくれ」
観斗が眼鏡を掛け指輪をはめると彼の表情が強張った
「観斗、聞こえているかい」
「父さん!?」
周りが騒めく
「恐らく観斗のお父さんの声が録音されていたんだろう」
彼にしか音声は聴こえていないらしい
「観斗、まずは謝らせてくれ
細かい説明も出来ない上ロクな事もしてあげられなかった
僕は父失格だ
もう聞いたかも知れないが僕はこれから自殺をする
これは自分の意思だ
決して復讐だとかは考えないでくれ
僕はこの国の、君達の為に出来る事をするだけだ
そして今君が身に付けている物だが
実は僕は君が小さい頃に体にナノチップ、、
まぁ簡単に言うと機械を入れた
勿論体に害はない
そしてそれは君の今この瞬間の為だった
君の体のチップ、僕の眼鏡、そしてその指輪
その三つが揃うとね、君の脳に直接ネットワークが開ける
その上各媒体に僕が知り得る限りの情報と知識を入れた、そして事象予測AI、まぁこれは使ってみたら分かると思う
とりあえずはこんな感じかな
観斗、君の混乱はよく分かるし本当に申し訳ないと思う
だがこうなってしまった国を変えるには人も力も知識も足りない
だから君には全てを観測し正しい国を創ってもらいたい
情け無い父親で本当に申し訳ない
僕も大きくなった君を見れないのが本当に残念で仕方ない、、
それでもね、僕は君に立派であって欲しい
君の名前はね、母さんと一緒に決めたんだ
星の果て
果ての無き果てまで見据えて色んな人を導いて欲しい
そんな風に決めたんだ
どうかみんなの為にも
全てを観なさい、観斗」
音声が終わったのかどうかは分からなかった
だが観斗は表情を変えないまま涙を流していた
「母さん、父さんって結構テキトーな人だったんだね、、」
「、、そうよ、あなたとそっくり」
皆の頭に観斗の父親の人物像が直ぐに浮かんだ
「観斗、姶良からその機械の起動パスワードを預かっている、これだ」
メモを渡す
「父さんのバカ、、、
cosmos eye reboot」
そう言うと眼鏡と指輪が少し光っていた
「ちょっと頭が痺れるんだけどこれ大丈夫かな!」
「ワシが認める数少ない天才の発明品だ
多分大丈夫だろう、多分」
「姶良も多分大丈夫って言ってたぜ!多分」
「その多分止めて!?」
すると観斗が落ち着いてきた
「情報みたいなのがいっぱい入ってきた
量がすごいのに全部分かる、変な感じだ
ん、そう言う事だったんだ
あーなるほど
今の事もそうだけど昔の事も全部教えてくれるんだ
へぇー、あの人凄いな
じゃああの人が、、ふぅーん」
「み、観斗君、独り言だけじゃ怖いよ?」
「あ、そうだよね、、とりあえず全部分かった
磐勢さん、今後の作戦は僕が組んでも大丈夫ですか?」
「勿論だ」
「ありがとうございます
まず仲吉さん、あなたは今すぐに羽島さんの所に行って下さい、そして完全にこちらに味方として動いてもらう様に説得をお願いします!」
「わ、分かりました、、ですが私1人で大丈夫ですかね、、」
「絶対に大丈夫、自分の想いをしっかり伝えれば、、」
「分かりました」
「それとこれから僕らはこの国の骨格になっている太平洋ベルト、その中心である阪神工業地帯を襲撃する
あそこが停まればこの国にとっては最大のダメージになる」
「なるほどな、あそこならラビッシュの数も日本一だ、技術的要所を一箇所に固めたのは茅場の油断だな」
「うん、そうすれば東京に居る奈咲も大慌ての筈だ、後は東京へ向かって奈咲に接触する
仲吉さんだけは別行動だけど東京で合流しよう
みんなそれで大丈夫かな?」
全員が頷く
「それと磐勢さん、諒、言由さんは戦闘部隊になるから僕がみんなの装備を作りたい
磐勢さん、作業部屋を貸して貰えますか?」
「構わんが、そんなに悠長にして大丈夫か?」
「3時間で出来ます」
「わぉ、ネタキャラの観斗がかっこいい、、
だがな、俺だけ呼び捨てだったのは気付いているぞ?」
「おい」
「ひっ!?」
悪魔が声を出す
「大事な話してんだ、水を差すな」
「はい」
「母さん、、別にいいよ、、」
「あら❤️」
全員が震えていた
「じゃあそんな感じで行こう!
みんなよろしくお願いします!」
「おー!」
その後僕は皆の装備を作ってから全員で拠点を後にした
5時間後
京浜工業地帯
関東最大のラビッシュ施設
ここは本庁も同じ施設内にあった
その最上階の部屋で男は大きなモニターを眺めている
モニターには阪神工業地帯が映し出されていた
すると少しした後にその工業地帯は爆破されていた
アラートと電話が鳴り響く
「奈咲統括大臣!大変です!阪神工業地帯が何者かに襲撃された模様です!」
男は無言で電話を切った
「バカ共が、、生産施設を叩いた所で循環が止まるとでも思ったか
関東に人口が密集しているのだからここが一番重要に決まっているだろう
全く、バカが何人集まろうが所詮はバカか
がっかりですよ磐勢さん
それと阿崎創、まさか姶良を介して小賢しい真似をしていたとはな
やはり先に殺しておけば良かった
姶良も哀れだな
人を信じるからあんな目に遭うのだ
お前の最期の顔が拝めて俺は幸せだよ
さてさて、バカ共は何処で始末しようか
こっちに来るまで待つか?施設の復興なんぞ一週間で足りるからな」
1人笑いながらコーヒーを啜る
「警察には女装好きの諜報員に圧力を掛けさせたしもうやる事が無いではないか
平和ってのはどうにも退屈でな
刺激が欲しくて放置していたが期待外れにも程がある」
そう笑っていると突然部屋の回線に異変が起きた
ノイズが走った後若い男の声が聞こえてきた
「期待外れで悪かったなクソッタレ
でも僕からしたらあんたの方が期待外れだよ」
「誰だ!」
「ちゃんと盗聴してくれてた?
あんたの大嫌いな阿崎創の愛息子だよ」
「どうやって回線を繋いだ!暗号化している筈だ!」
「今の僕は最強だからね、そんなのあって無い様なものだよ
あ、ちなみにこっちは爆破なんてしてないよ
僕が嘘の映像をそっちに流してるだけ
それとさっきあんたは東京が一番重要って言ってたけどちゃんとそんな事分かってるよ?」
背筋が凍る
すると部屋の全アラートが鳴り響いた
「奈咲統括大臣!侵入者です!5人の侵入者が正門を突破しました!」
「貴様!どういう事だ!貴様らは神戸にいる筈だ!GPSでもちゃんと、、な、、」
「僕にはチップが入ってるから誤魔化せないけど他の人間は特定されてないからね
僕ともう1人、久遠ちゃんだけがこっちに来た
後は全員そっちに向かったよ
勿論仲吉さんは別行動だけどね」
「クソ!下らん子供騙しを、、」
「デジタルにどっぷり浸かってるとね、、
しょーもないアナログな手に引っ掛かるもんだよ」
「、、、だからなんだ
我々からすれば此処が最大の重要拠点だ
警備も兵器も万全だ!たかだか刀振り回すしか脳の無い輩に何が出来る!」
「そこはしっかり実況中継を見てなよ
きっと面白いから!
それと僕もそろそろそっちに向かうよ
1時間もあればそっちに着くからまだ負けないでね〜それじゃ!」
体の力が抜けて行く
まだだ
何も終わっちゃいない
冷静で居ろ
俺は大丈夫だ
「承、何事だ」
「親父、、何もない、じっとしていてくれ」
「本当か?反逆は歴史の常だ
確実に処理しろ、もしこの体制が崩れる様な事があれば、」
「分かっている!!親父は出て来ないでくれ!俺の問題だ!」
「そうか」
「クソ共が、、」
阪神工業地帯
「観斗君、本当に2人だけで大丈夫なの?」
「ここに君の両親が居るのは間違いない
生きているのも確認している
それに今の僕、多分めちゃくちゃ強いから大丈夫だと思う
磐勢さんからとっておきの刀も貰ったしね」
「う、うん、、でも本当に良いの?私なんかの為に、、」
「勿論君の為でもあるんだけど、、
実は君のご両親は姶良さんの同僚だったらしい
そんで姶良さんが2人に何かを託したんだって
それを貰うっていう理由もある」
「そ、そうだったんだ、、
なんか凄いね、色んな人達が一緒にいる訳でも無いのに協力して、、私にはとても出来ないや、、」
久遠の肩を掴む
「君も今回の作戦で重要な役割として僕達と合流させられた筈だ
だから君がいなかったら絶対に成功しない
君のおかげで僕らは進めているんだ
だからもっと明るくしていてよ
君はきっと笑顔が似合うから」
突然彼女の顔が涙で溢れた
「ねぇ、観斗君、全部終わったら自転車で旅しない?あたし自転車で旅するの大好きなんだ!」
「僕はインドア派なんだけどね、、
もちろん行こう!」
2人で中を進む
すると10人ほど銃を持った警備が現れた
「久遠!後ろに下がって!」
「本当に大丈夫なの!?」
「父さんがくれた情報の中に磐勢清刀流の事もあった
僕は未成年だからお酒は飲んで無いけど1時間しか寝てないからバッドコンディションは出来てるからね
行くよ、、」
呼吸を整えて刀を鞘に仕舞う
足を限界まで開く
「磐勢清刀流 絶空」
狭い空間を利用して滞空しながら全ての対象に刃を振るう
予測AIのおかげで相手の動きも全て読める
急所を外すのは容易だった
「ふぅー!難しい!!でも何とか出来た!、、」
「観斗君、、凄い、、」
「惚れても良いよ?」
「ううん!大丈夫!顔がタイプじゃないから!」
涙を流しながら進む
「情報だとここに君の両親が居るらしい」
「やっと、会える、、」
扉を開けると2人の男女が居た
「久遠!!」
「お父さん!お母さん!」
走って2人に抱きつく
するとお父さんの方が僕に声を掛けてきた
「君が阿崎観斗君か、、
よく娘を会わせてくれた
ありがとう
それとこれを君に渡さなければならない」
「これは、スーツ、、?」
「姶良と私達、それと君のお父さんとの共同制作だ
全員の自信作だよ」
「僕の父もご存知なんですか」
「お父さんの事は良く知っているよ
本当に残念だった
でも悔やむのは後の方がいい
今すぐ仲間の所へ向かうんだ
君のお陰で施設は大混乱だ
この状況なら私達だけでも逃げられる」
「、、分かりました、どうかご無事で
後で父の話を聞かせて下さい」
「勿論だ」
「久遠、ご両親を頼むよ
サイクリング行こうね」
「うん!観斗も無事で居てね!」
すぐにスーツを着た
「これも起動にパスワードが必要なのか」
「もう知っているかい?」
「はい、、
cosmos eye reboot」
起動すると使用方法が頭の中に入ってきた
「これ瞬間移動するの!?
もう科学の話じゃないじゃん!!」
「言っただろう、自信作だ」
「なるほど、、
それじゃあ、行ってきます!
gran trail」
そう言うと視界が歪んだ
もう一度目を開けると目的地に設定していた
京浜工業地帯に居た
「凄いな科学、、これ作ったのが父さん達って、、
父さんヤバ、、、」
みんなの位置を割り出し直ぐに見つけられた
「これ空飛べるのもやばいでしょ
仕組み見ても一切理解出来ないし、、」
みんなを見つけた
「みんなー!お待たせー!」
「おっ!空から登場とはすげ〜な
久遠は無事か?」
「うん、ご両親と合流出来たから」
「そいつは良かった
うし、まだ全然入り口だ
突き進むぜ!」
「敵はどんな感じ?」
「レールガン持った奴が殆どだな
だが戦闘には不慣れっぽいからそこまで脅威ではねぇ
今んとこ手応えが無い感じだな
それにお前が作った刀と靴が強すぎるってのもあるな
絶好調だぜ!」
「腰の痛みを感じさせん、なかなか良いぞ観斗君」
「僕と難波さんは3人の後ろに隠れて威嚇射撃してるだけなんだけどね
頭に当てても失神しかしないって凄いね!」
「凄いのは全部僕の父ことマッドサイエンティストのお陰だよ、、
みんな止まって!」
観斗が叫ぶ
「どうした?」
「ヤバいのが来る
人間じゃない、、ロボット?
距離を取らないと、、」
すると死角からデカいロボットが猛スピードで現れた
「これは、、アーマードコアで見たことある!、、」
「アーマードコア、、昔のロボゲーだね
画像見てもそっくりだ、、」
「まさかリアルでこんなの見れるなんて感激だ!」
「アホな事言ってる場合か!?こんなんどーすんだ!?雑兵も出てきたぞ!」
「ロボットは僕がやる
人間はみんなで頼む!」
「OKだ、磐勢さん、諒!3方向でロボットの死角回ってしばくぞ!」
「了解した」
「おう!」
「木戸と難波さんは下がって3人の援護を!」
「分かった!」
「分かりました!」
「磐勢さん達の歴史と父さん達の科学
掛け合わせたらどうなるかな、、」
スーツの機能を最大にする
呼吸を整えて刀を鞘に仕舞う
「aludra system reboot
way to kool」
体のあちこちから光が出る
周りに粒子みたいなのが漂いだした
「観斗君大丈夫!?」
「大丈夫、多分少し眩しいから気をつけて」
「行くよ
磐勢清刀流 絶世」
三振り
刀の三振りでロボットがバラバラになった
「やっぱり行けた、、人が極めた物同士って合うんだな、、」
「大丈夫か観斗!こっちは終わったぞ!」
「すげーな観斗!光ったと思ったらロボットがガラクタになってるじゃねーか!」
「流石としか言えませんね、、」
「僕は動いただけ、凄いのは全部みんなのおかげだ」
話しているとセンサーがアラートを鳴らす
「嘘だろ」
すぐに後ろを振り向くと今のロボットが5体
猛スピードで目の前に現れた
警備兵も今までの倍以上出てきた
「これは不味いな」
「どーすんだ!あんなデカブツがごちゃごちゃ居たら動くに動けねぇぞ!」
「ならこのまま蜂の巣になるか?」
「確かにこれは不味い
このレベルの兵器をこんなに持っているとは
予想外だった
僕のミスだ」
「関係ない、誰も知り得ぬ話だ
にしても詰みだな、どうしたものか」
「僕がもう一回フルパワーで行く
その隙にみんなは後退して」
「ならん」
「俺も反対だ
どうにか切り抜けるぞ」
「、、そしたら僕が飛んでロボットを引きつけるからその間に警備兵を」
「何するのも君達の勝手だけど死にたくなかったら伏せて〜!!」
後ろから聞き覚えのある声が聞こえた
言われた通り伏せると爆音と爆風が吹き荒れた
静かになってから目を開くと目の前には何もなかった
「フゥ〜ッ!!やっぱ祭りはこうでなくっちゃ!!痺れるぅぅ!!」
「お前は!?」
「てめぇ!女装野郎じゃねぇーか!
なんでここにいやがる!」
「あらやだ♪助けに来てあげたのにひど〜い
あたしずっと味方だったのに〜!
ね?勲ちゃん!」
すると難波が笑いだした
「いつまで知らないフリをすれば良いかとハラハラして居ましたよ、、」
「難波ぁ!お前知ってたのか!?」
「えぇ、私は彼に勧誘されましたので」
「だが解せん、何故敵のフリなど」
「それはね〜、この為!」
すると後ろから3人現れた
「若作りおばけとおっさん、、なるほどな」
「おいガキ、てめぇはHCPと共に消し炭にしてやるよ
キュピン☆」
「やっぱテメーの玉だけは串団子にしないとダメそうだな
キュピン☆」
「羽島警視総監及び副警視総監は我々に味方して貰える事になりました
どうやら黙君は私を上手く動かす為にスパイの様に動いてくれていたらしいです」
「それは羽島さんの命令ですか?」
「今回の話はね〜?でも元々政府の事はスパイとして探ってたよ〜?多分後で奈咲ちゃんがおったまげると思うよ〜?」
「それは何故?」
「それはね〜」
言由の元へ近寄り彼の肩に腕を回す
「ヨッシーに言われてたんだ〜?」
「なんと、、言由、お前が黙君を!?」
「そうだ、国を変えるって考えてた時にこいつに声を掛けた」
「もう!大変だったんだから〜!
責任取ってよね?ダ ー リ ン ?」
「よし殺す」
「もうやだ❤️」
恐らく全員が悪寒を覚えただろう
「お話中悪いけどさっさと行くよー!?
あとうちらの手下も何匹か連れて来たから
ロケットはあと1発しか無いけど何とかなるっしょ?キュピン☆」
「よし、では再度進むとしよう」
こんなにも多くの人が協力してくれている
「人は変われるんだ」
心の声が漏れた
すると木戸が肩を叩いた
「そうだね」
相手の迎撃は止まなかったが戦力が増えた事により難なく進めた
そして中心部の本庁入り口まで来た
「ここの1番上でバカがふんぞり返ってるんだな!行くぜ!」
諒が先陣を切ってエントランスに走った
するとすぐに諒がこちらへ吹き飛んで来た
「諒さん!」
「大丈夫か諒!?」
「ゴホッ、、大した事ねぇ、受け身は取れた
あいつヤベーぞ
ロボットなんかより全然ヤバい」
中に1人僕より分厚い機械の鎧を着た男が立っていた
「ありゃ全員掛かりでやれるかどうかだな」
「あたしらを勘定に入れてもヤバみかもね」
「うちらも本気出すわ、瑆、リミッター解除して、キュピン☆」
「了解☆
un size reboot」
2人が四角いキューブの様な物を手のひらで浮かせていた
「 警視総監殿、それは何ですかな?」
「観斗きゅんのパピーと姶良きゅんが作った武器、超絶ハッピーな奴だよ?キュピン☆」
すると大きな音で男の声が聞こえてきた
「まさか羽島までそちらに付いていたとはな
笑えん冗談だ、それと美浅、、貴様にはまんまと騙された」
「んふ〜♪ありがと〜!あたし人を黙すのは得意分野なんだ〜!」
「うちらがいつからあんたの味方になったよ?キュピン☆」
「うちらみたいな美少女を手下に出来るとでも思った?キュピン☆」
もちろんそうは誰も思っていない
「奈咲、もうすぐそっちに行く
だからもう少し待ってろ」
「なに、わざわざ出迎えなんぞ要らん
目の前に居るだろう?」
エントランスの奥から男が歩いて来た
「さぁ、最終局面だ
そこに立っている十六羅という男
相当強いぞ?それに身に纏っている鎧は核を動力にしている
武器は全てプラズマを常に放ち体の各所からレールガンを放つ
何が言いたいか分かるかな?」
「僕のシステムを全員にリンクさせる
それで戦える筈だ」
「やってみたまえ」
「観斗きゅん、リンクさせると過度な負担が君に行っちゃうよ?一瞬でケリをつけないと、、」
「わかってる、みんな僕の指輪を付けて」
全員とシステムをリンクさせる
「木戸と難波さんと仲吉さんは下がってて」
「行くぜ、いざらとか言ったか?悪いがお前だけは手加減無しだ
尊い犠牲になりやがれ」
「伽藍ノ儀 二章八節 厭世
模倣開始」
「オバハン!援護頼むぞ!」
「お前も纏めて殺すから安心しろ!
analyze eclipse reboot」
「analyze eclipse reboot」
「磐勢清刀流 絶刀」
「磐勢清刀流 絶世」
「あたしも必殺技使お〜っと♪
not to breath reproduction」
「俺素手の方が良いんだけどしゃーなしだ
見様見真似で行くぜ
磐勢清刀流 絶刀」
「aludra system reboot
way to kool
磐勢清刀流 絶世」
全員の渾身の一撃を一斉に与えた
煙が立ち込める
「はぁはぁ、、やったか?」
「うちらも連射は出来ないからね〜、、
死んで無いと詰む詰むなんだけど、、キュピン☆」
だが現実は甘くなかった
「伽藍ノ儀 二章八節 厭世
模倣継続」
衝撃波が僕らを襲う
「アハ〜♪これ無理だね!!」
「此奴1人で世界征服出来るぞ、、」
「全員怪我は無い!?」
「とりあえずはな、次はきついぜ、、」
「黙、大丈夫か?」
「あらダーリン心配ありがと❤️そっちは大丈夫?」
「お前が気持ち悪い事言わなきゃ大丈夫だ」
「分かっただろう?いずれにせ君らには死んでもらうが余言くらいは抜かしてやろう
俺はお前達の様な自分の感情を押し付ける奴らが大嫌いだ!昔もそうだ!
だから楽園を作ったんだ!
阿崎創は実に愚かだった
俺と協力すればもっと良い国が作れた筈だったろうに
だが奴は拒んだ
[それは平和でも賢明な世でも無い]
ふざけるな!これが平和と言わず何だ!?
人に知恵など要らん!無感情で過ごして居れば良いのだ、、そうすれば争いも無く不満を持つことも無く幸せに生きる事が出来る、、
貴様らに言っても理解出来んだろうな
理解出来ない奴は廃棄する
それがこの国だ」
「あぁ理解出来ないよ
だってあんたが1番人に自分の感情を押し付けてるじゃないか」
「黙れ!!!
もういい、十六羅、やれ」
「解」
すると上から轟音が鳴り響く
建物が、、崩れる、、?
「みんな外に出て!!」
急いで出ると巨大な本庁本部を横から何かが入り下に真っ直ぐ建物を突き刺す様に落ちて来た
「な、にが起きてる?」
みんなで呆然としていると十六羅という人と奈咲も外に出てきた
「十六羅!何が起きている!?」
「不解」
轟音が落ち着き音の主が中から出て来た
「皆さん、、ありがとう
お陰で漸く、明日が訪れそうです」
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