7章

7章 破滅


2016年5月


僕は何も出来なかった



全てが壊れてから3年経った

すでに日本は日本ではなく日本人が住む何処かに成り果てていた


僕は遅過ぎた


全ての事象を全ての人に託す

錠は作った

鍵は託した

愛する家族さえ巻き込んだ

かつての同僚も友人も


でも彼等はきっと運命と受け入れた上で抗うだろう



後は任せました



知を得た人達よ


贖罪の果てには高い塔が出来るでしょう

皆が創った、、

そして彼はその上から全てを観てくれる

知ってくれる

だから


「泰山北斗の如く全てを観なさい

果ての無き果て、人の行く末までも」



「観斗」

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