第2話Talk about yesterday
— 翌日 —
ジリリリリ
雅弘「んんん」
カチッ
うるさい目覚まし時計を止め、雅弘は起きあがる。
雅弘「んーーーふぁーーーよぉ寝たわ。
ほんま昨日はえらい目あったからな」
雅弘「よし今日は学校もないことやし、昨日真波って女が来い言ってた場所にでもいくか。そーいや。昨日あんな凄いことあったんやから、ここら辺ニュースとかになっとんちゃうんか」
そう思った雅弘はテレビをつけた
だが。どの放送局も昨日のことについて何も報道していなかった。
雅弘「ったく、こんなどうでもええニュースばっか流して、昨日のこと発信するのがメディアとちゃうんか、こちとら命狙われてんぞ、これやからメディアは、、。」
テレビを消し、1階に降りた、
雅弘「なんや、お母おらんやないか、散歩でも行っとるんやろか?」
雅弘「まぁええわ、俺も昨日のこと気になっとーしはよスッキリさせるために、あの女の所まで行くか」
真波に言われた所に行くまでに昨日の事件が起こった公園の前を通ったが、昨日見た黒い球体は、そこには無く、地面に入ったひび割れだけが残っていた。
しかし、真波とザウロスが戦った痕跡はしっかり残っており、倒壊した電柱やビルが悲惨な姿になっていた。
警察「ピーー(警笛の音)
はい危ないから下がって下がって、近づかないでください。」
警察がkeepoutの文字の入ったラベルのようなものでその被害があった場所を覆っていた。
そこにはいくつもの野次馬たちが群がっていた
野次馬1「うわぁ、すげぇことになってるじゃん。まるで何かが戦ったあとだね。」
野次馬2「良かったわね、ここら辺家とかが無くて、このビルも今は使われてない古いビルだったんでしょ、もしかすると、ビルを支える柱が脆くなって倒壊でもしたのかもしれないわね。」
あいにく、昨日の戦った場所に民家は無かったらしく、そして幸運なことにビルも廃ビルだったようだった、その為誰も怪我人とかはいなさそうだった。
そしてしばらく歩き、電車に乗り目的の場所までたどり着いた。
雅弘「ここか」
真波が来てと言っていた場所に着くとそこには大きな建物があり、国家防衛特殊基地 アンブレインと書かれた大きな門があった。
雅弘「なんやこれ、でかすぎやろ、」
その巨大な建物に唖然していると、警備員に声を掛けられた
警備員「おい、君そこで何をしてるんだい。ここから先は関係者以外立ち入りはできないよ」
雅弘「そうなんか、でも俺昨日ここに所属してる真波ってやつから、ここに来い言われて来たんやけど」
真波「そうよ、私が呼んだのよ。警備員さんご苦労さま、こいつはここに入れていいわよ、何かあったら私が責任を取るから」
警備員「そう言われましても、上の物からの許可がないと」
真波「あーもう本当にマニュアル人間ねあんた、私が責任取るって言ってるでしょ、ほらあなた、突っ立ってないで早く入りなさい」
雅弘「お、おう、ほんまに入ってええんやな、俺は知らんぞ」
警備員「ちょ、ちょっと待ってくださいよ
あーもうまた、課長に怒られる」
門を抜け、真波について行くと、大きな施設にたどり着いた。
真波「よし、ついたわね、ようこそ、ここが私の所属してる国家防衛特殊基地アンブレインよ。」
そこには、真波と同じ格好をした人が沢山いて、中には研究者のような白衣を着ている人もいた。
そしてその白衣を着た30代半ばぐらいのおっさんがこっちに向かってきた。
真波「おーい、こっちよこっち、早く来て今村」
今村「ははは。そんな慌てなくても今日は時間がいっぱいあるんだから、、。君だね真波から話は聞いてるよ。」
今村「初めまして、僕は今村誠、ここで防衛隊のサポートや脳の研究を行っている者だよ、」
雅弘「お、おう俺は武井 雅弘っていうものや、よろしくな」
今村「うん、よろしくね。立ち話もなんだし、あそこの席で座りながら話そうか」
そう言うと、3人は席へ移動をした。
今村「昨日は酷い目にあったみたいだね、それじゃあ早速気になっている本題、昨日君が見たものや、真波の事について説明するよ。」
雅弘「おう、頼むで、今日はそれを聞きに来ただけやからな」
今村「まず、君が昨日見た化け物についてなんだけど、奴らはまぁ、言わなくても分かると思うが宇宙人だ、僕らは彼らのことをアナザーと呼んでいる、奴らは黒い球体のようなものに乗ってここ地球にやってくる、この黒い球体はBlack Ball通称BBと呼んでいる、奴らはちょうど一ヶ月前にこの日本にやってきた、なぜ奴らがこの日本にやって来ているのか、なぜ我々を襲うのかは未だに分かっていないが、奴らの存在が報告されているのは世界中でも日本だけだ」
雅弘「なんで、日本だけに飛来するんや」
真波「だから、それが分からないって言ってるでしょ、まぁ、1番有能な説はこの地球を侵略するために、まず小さい国から狙っているという説よ、日本は島国だから、他の国から援助もしにくいし、多分攻めやすいのよね。」
雅弘「なんやそれ、漫画の世界やないねんから、ファンタジー過ぎるやろ」
真波「そして、もう1つ隊員の中で噂されているのは他の国が日本の物資を欲しがり、宇宙人を利用して、日本を乗っ取ろうとしているって言う説」
雅弘「いや、それは無いやろ、宇宙人を利用するなんて有り得へんって無理無理」
今村「それが、無理でもないんだ、君はアメリカのエリア51っていう施設を知っているかい?」
雅弘「エリア51?なんやそれ、知らんわ。」
今村「エリア51というのはアメリカがずっと秘密にしている国家機密施設でね、そこでは宇宙人の保護や、宇宙人とコミユニケーションをとっているという噂が絶えないんだ、実際そこで働いてた人が宇宙人が施設内にいたという証言まで残してある、」
真波「だから、そいつらを利用して日本を攻撃しても、アメリカは罪に問われないし、何かあれば全部宇宙人のせいにしてしまえば、宇宙人に法は効かないから、いくらでも言い逃れが出来るってこと。」
雅弘「あーなるほどな。それを他の国に言ってアメリカのその、エリア51を見せろって脅したらええやないか」
真波「あんた、ばかなの?それが出来たら苦労しないわよ、それにそれはあくまで、都市伝説、可能性は低いわ、それに、アメリカだけではなく他の国が宇宙人と交信をして、攻撃してる可能性だって充分あり得るんだから」
雅弘「まぁ、宇宙人の事はよく分かったけど、この姉ちゃんの人間の枠を超えた、あの動きはなんなんや」
今村「これはね、人間っていう生き物には脳があるだろ、人間はこの脳をわずか5%しか使っていないんだ、これは、人間の脳が無意識に制限をかけているからなんだけど、ごくたまに、自分の身に危険が及んだ時や、死ぬと覚悟した時人間はこの脳のリミットを少し外し、いつもより身体能力が上がったりすることがあるんだ。これが火事場の馬鹿力っていわれているものだ。」
今村「僕は脳の研究をしていると言っただろ、僕はね研究を重ねて、この脳のリミッターを解除し人間が使える脳の起動範囲を25%までひきあげることに成功したんだ、」
雅弘「じゃあ、この姉ちゃんはたった20%脳を解放しただけでこんなに強くなったんか?」
真波「それでこんなに強くなるわけないじゃない、私の脳の起動範囲は57%よ」
雅弘「はぁ、どーゆことや?」
今村「まぁ、簡単に言うと僕が脳のリミッターを解除すると自動的に25%まで脳の起動範囲が繰り上がるんだ、そしてそこから更に何かしらのきっかけを掴む事でより脳の起動範囲が上がるんだ、僕達はこの、脳の起動範囲の%の事をアンブレイン指定数と呼んでいるんだ、」
雅弘「きっかけってなんや?」
今村「それは人によるんだけど、例えば怒りとか、絶体絶命の時とかかな?まぁ、これは本当に個人差があるからね。全く上がらない人もいるよ」
今村「このアンブレイン指定数をあげることで身体能力の向上や、もっと進化すれば水や炎草木に渡るまで地球上のもの全てを操ることも出来る。そしてアンブレイン指定数を25%以上保持している人、つまりここの隊員のことをアンブレと呼んでいるんだ。」
雅弘「へぇ、それはすごいな、」
真波「これで私の強さの秘密がわかったかしら?私はアンブレイン指定数57%だから、常人の身体能力の約11倍もの身体能力を保持してるってことよ、まぁ、私は炎とかはまだ操れないけどね」
雅弘「そんなん操れるやつ、おるんか?」
真波「いるわよ、ここにはわたしのほかに234名のアンブレ隊員がいるんだけど、私の名刺に私の隊員ナンバー書いてあったでしょ。あのナンバーはここでの強さの順番よ、ナンバーは上位100名にのみ与えられるんだけど、30位以降はみんな操れるわ。そして、みんなアンブレイン指定数は少なくとも65%は保持してる化け物たちよ」
雅弘「えぇ、じゃあお前より化け物がめっちゃおるってことやんけ。どうなってるんや」
今村「全ては戦争に備えるためだよ、日本は核を持たない国だからね、戦争に対抗するためには核より強い戦力を保持する必要があったんだ、だから政府は僕達を認め僕達は来たるべき戦争のために1年前に作られたんだ」
真波「まさか、最初に戦うのが宇宙人だとは思わなかったけどね。」
雅弘「なるほどな、それはよくわかった。あと、最後にもう一つだけ引っかかっててんけど、昨日お前、俺があの、アナザー?に追いかけられるのはおかしいって言ったやろ、あれはどうゆうことなんや?」
真波「あぁ、あれね、あれは、、、。」
ビービー、緊急出動、緊急出動
1つのBBを確認、アナザーだと思われます。
真波「ちっ、最近本当に忙しいわね、ごめんその話しは今村から聞いて、私行かなきゃ」
今村「ごめん、僕も司令室に行かなきゃならない、仕事が終わったら説明するから、良かったらそこの席からあの巨大な画面に映し出されるアンブレ隊員の戦闘を見学でもして待っていてくれ」
雅弘「なんや慌ただしいな、また宇宙人が来たんか。」
どうすることも出来ない雅弘は大きなスクリーンを見る事にした。
— 第3話に続く —
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