あなたとわたしの接続不能なカンケイ ～偶像礼賛のアレゴリー～

おまけ：ある履歴書

渋沢 功（しぶさわ こう）

　　42歳〔19**年 12月11日生〕/ＡＢ型

幼少期～大学入学まで

　親の言うことを素直に聞く優等生として育つ

　４つ下の弟は素行不良であったが仲は悪くなかった

　中高一貫の市内の進学校を学年１位の成績で卒業後、大学（法学部）に進学

　大学では文学系サークルに在籍、２年時に同サークル生（１つ上）の女性と交際

22歳のとき

　経済的に困窮していた交際女性の何気ない一言と同級生の言葉をきっかけに

　自営業をしていた父親の金庫から現金を持ち出し、渡す（※受け取り拒否される

　直後に破局

　父親は取引先への経済的ダメージの波及を避けるため自殺

　保険金で母親が周辺への補填を行い経済事故は免れる

　母親とは絶縁関係となり、大学を中退

大学中退以後～24歳のとき

　親不孝通りのラブホテルで清掃員をしながら過ごす

24歳の秋

　帰国したばかりの〝店長〟とラブホ前の路上を掃除中に遭遇

　なぜか気に入られる

25歳の夏

〝負け犬のねぐら（　ルーザーズ・ルースト　）〟開店

　〝店長〟に呼ばれてバーテンダーを始める

　〝師匠〟に「顔が気に入らない」という理由で殴られる

28歳の冬

　路地裏でゴミ袋の山に埋まっていた自律偶像を拾う

　警察に届けるも色々面倒事になり〝店長〟の手を借りて解決する

29歳の春

　大きな声で言えないものを買う

　〝深見沢イリス〟の中学入学に保護者として出席、噂になる

30歳の秋

　〝師匠〟の勧めで現在の家を買うも、ローンが通らず困る

　〝店長〟に借りる

31歳の冬

　〝師匠〟没（病死）

　イリスが泣くところを初めて見て大いに驚く

32歳の春

　深見沢イリス、晴心女学院に入学

32歳の夏

　渋沢強が自宅に押し掛け、イリスと揉め、全治３か月の負傷

　主犯がイリスだとの主張するも通らず、なし崩しに犯人不明となる

　以後、イリスがいる時には来なくなる

34歳の秋

　晴心女学院からなぜか大金を貰い処理に困る

　自宅のローンを完済

34歳の冬

　イリス、友人たちと卒業旅行でラスベガスへ

　功、久しぶりに一人の夜を味わう

　互いに体液交換を忘れていたためラスベガスでイリスが倒れ緊急渡米する

　イリスの友人にイリスとの関係を盛大に誤解され、イリスに性的不能をバラされる

35歳の春

　イリスから初任給でネクタイを贈られる

35歳の夏

　イリス、勤め先の上司を殴って解雇

35歳の秋

　イリス、〝酒のましば〟をはじめとする複数業種の掛け持ち勤務を始める

（大半は同級生か後輩の紹介、いくつかは数カ月以内に解雇

37歳の夏

〝店長〟がイリスと戦いたがるも断られ続ける

　最終的に〝負け犬のねぐら（　ルーザーズ・ルースト　）〟の所有権を賭けて決闘

　イリス勝利

　所有権の移譲は店長の死後との取り決めとなる

39歳ころ

　フィーコが〝負け犬のねぐら（　ルーザーズ・ルースト　）〟に顔を出し始める

42歳

　現至（本編）