第10話 クリスマスイブ

♪~


『トモカ、会う事考えてくれた?』




♪~

『正直、自信ないし』



♪~

『じゃあ、日程と場所伝えるから来る来ないは、トモカ次第で賭けて良いかな?』




♪~

『えっ?や、やだよ。賭けるとか賭けないとか辞めようよ』



♪~

『じゃあ会ってくれる?』

『正直俺は、トモカに会いたいかな?』





ドキン


「RUI…」




♪~

『駄目?』

『取り合えず日時の連絡』




そしてRUIから日時のメールが送られてきた。







ねえ神様


彼はどんな人?



ねえサンタクロースは


私にどんなプレゼントをくれる?



ねえ天使は


私にどんな奇跡と幸せを


運んでくれますか?




12月24日


クリスマスイブ


空からは雪が舞っていた


あなたと会える楽しみ


でもその裏には


不安があった




どんな人が来るんだろう?


本当に来てくれる?


最初で最後かもしれない


そんな中待ち合わせ時間は


ゆっくりと時を刻み




そして ――――




クリスマスイルミネーションと


雪に包まれて


私の前に


彼は現れる





「今日デートなの?」


と、留唯が尋ねてきた。



「デートっていうか…友達と会う?の言い方で良いのかな?」


「好きな男と会う感じ?」



ドキッ



「えっ?いや…」

「図星。あーちなみに俺も出掛けるからさ好きな男連れて来れば?」

「えっ!?」

「お互いの両親は出掛けるし、姉貴夫婦は1泊2日のデートらしいし」


「いきなり連れて来るとか有り得ないから!」

「ふーん。まあ、御自由にどうぞ。天月 智華さん」




私達は時間差で出掛けた。






心躍らせ


心弾ませ


そして窓から雪が舞う



RUIが留唯と気付く時


気付かされた時


私の想いは


どう変化するのだろう?


まだ見えぬ先は


未来は


私もまだ分からないのだから ―――





待ち合わせ時間は夜7時。


私は待ち合わせ場所にいた。




本当に来る?


騙されない?


ねえ RUI


あなたは来てくれる?





夜7時30分


待ち合わせから30分。




「RUI どうしたんだろう?何かあったのかな?」





♪~

『RUI、何してるの待ち合わせから30分過ぎているけど何かあった?』



♪~

『メールアドレス不正』




「えっ?」


私は何度かメールをし同じ結果だった。



「RUI…嘘だよね…私の事…からかっていたの…?」



私はショックで座り込む。





どうして?


神様も


サンタクロースも


天使も


みんな私を裏切った




そして大好きな人にも


裏切られた私は


自然と涙がこぼれ落ちる




「RUI…」




12月24日


クリスマスイブ


二年前と同じように


私は幸せが来なかった





―――こんな事なら好きにならなきゃ良かった


出逢わなきゃ良かったよ…


















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