作戦終了
結果発表!
競技は全て終わった。
転送装置から
「教官、お疲れ様!」
「
「
「いかがでしたか? 楽しかったですか?」
「皆、出迎えありがとう。
「はい、あのあと私もすぐに試合が決まったようでして、すぐに呼び出されたんですよ。ふふっ……なんだかこうして、二人で並んで出迎えられると、まるで結婚式みたいですね♪」
「ええっと……」
「あーっ!
「まったく、
しかも、こういう時に限って天使ステラエルは止めようとしない。
「えへへ~、神父様の代わりなら私がやってもいいですよ♪」
「あんたにはこういう時こそ止めてほしいんだけど…………」
「天使にとって、恋愛は大好物なんですよ! 天使は恋愛厳禁ですから、むしろ羨ましいくらいです」
「そうだよっ!(便乗) イノリ先輩とカナメさんが教官を取り合うのは、見ててすっごく楽しいもんね!」
「ねーっ」
精神年齢と感性が近いからか、
今日何度目かわからないあきれ顔をした
「はいはい、皆さん。それより結果発表の時間ですよ。それが終わったら、ステラエルさんが温泉にご案内してくれるそうです」
「助かりました
「えへへ、私もちょっと忘れてました♪」
なんとか腕の引っ張り合いから逃れた
「はーい、それでは全体成績の発表です!
SSSの皆さんの総合戦績は『7勝 4敗 2分』! わあぁ、凄いですね☆! 引き分けを負けにカウントしても勝ち越しですよっ!
個人成績は
でした~! 負けなしの人が二人もいるなんて、私も驚きです! でもなんで教官さんが1勝もできていないかは謎です♪ 教官さんの面目丸つぶれですね?」
「返す言葉もありませんね……。結果がすべてである以上、私の力量不足を認めるほかありません」
「そんなことないよ教官! 私の時だって、相手に何もできずにやられちゃったこともあるし!」
「そうですよ
意外にも、個人戦績が一番悪かったのがメンバーの中で断トツで強い
「マリカ先輩とカナメさんはすごいねっ! なんたって、負けなしなんだよっ!」
「ありがとう、
「時の運か…………私はなんだか、地味な戦いばっかりだったかも」
「そんなことないですよ
「あーっ! あーっ! 思い出させないでっ!」
勝ったこともあれば、負けたこともあったが、どれもこれもメンバーにとっては悲喜こもごもの思い出だ。
しかし、この控室に来てからずいぶんと時間がたったように思えるのに、じつはまだ半日ほどしか経過していないというのも不思議な話だった。
「あたしがピ愚民たちと戦ったのは、1か月くらいの長さに感じたのに、なんだか夢を見ていたかのように、時間が朧気なんだ」
「そういえば私も、向こうの世界で夜も入れて四日過ごしたはずなのに、終わってみれば数分くらいしかたっていないように思えるわ」
「皆さんの話を聞いていると、実に興味深いですね。実世界の常識が通用しないとなれば、今後の活動の転換となるかもしれません」
ともあれ、彼らはそれなりの成績を上げたことは確かだ。
上層部にこのことを報告すれば、おそらく色よい返事が得られることだろう。
「そういえば皆さん、すっかり忘れていましたけど、皆さんが好成績を残しましたので、私の上の方にいる神様が「好きな願いを一つ叶える」権利をもらえるそうですよ! よかったですね!」
『願いをかなえる権利?』
戦いが全部終わった今になって、ステラエルはさらっととんでもないことを口走った。そのせいで、SSSのメンバー6人は、異口同音に困惑してしまう。
「あのね、そういうのはもっと早く言ってよ」
「えー、でも初めからそれを教えたら、皆さん手段を択ばなくなるじゃないですか? それじゃ詰まらないなって♪」
「…………結果的に平常心で戦えたのはいいですが、せめて代表者である私には相談していただきたかったですね。しかし、いきなり願いを一つと言われましても」
「しかも人数分じゃなくて、全体で一つ……
「
「では、後でお風呂に入りながらゆっくりと考えましょう。それでもいいわよね、ステラエルちゃん?」
「もちろんです♪ 誰が
「「…………」」
「コラ、いちいち燃料投下しないでっ!」
ともあれ、SSSの任務はこれにてほとんど完了だ。
後は「叶えたい願い」を一つ決めるだけだが、それはこの後、温泉での女子会議で決定されることになるだろう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます