インターバル
インターバル 5
「…………ただいま」
「あらお帰り、
「お帰り、
転送装置から戻ってきた
彼女を出迎えた
「戦いには勝ったよ。勝ったけど…………私のせいで、関係ない人が大勢死んじゃったの。私のせいで……」
「
「
二人ともまだ詳細を聞いていなかったが、
競技が終わった後の競技会場がどうなるかは、本来彼らの知ったことではないが、それでもあの世界が今後も生き続けていくのだとしたら、
そんな
「げ、元気出しなよ
「そうそう! 私なんて、異世界の学生をハンバーガー中毒にしたし、警察をあおって対戦相手を攻撃させたし!」
「あなたたち……そんなことしてたのね」
二人の言葉に、今度は後ろで聞いていた
とはいえ、
「そういう私も、現地住民を大勢見捨てちゃいましたけど、あれはいわゆるコラテラルダメージ……競技目的の致し方ない犠牲ですわ」
「そう軽々しくコラテラル扱いするのも、どうかと思うんだけど……勝敗がかかってる状況では、それもやむを得ないかもですね」
いずれにせよ、見習いたちはいくつかの競技で自分たち以外の犠牲者を多かれ少なかれ出していたのだが…………
「舩坂さん、あなたがそこまで落ち込むということは、もしや競技中に手を抜こうとして失敗しましたね」
「え……なんでわかるの、教官!?」
「舩坂さんは訓練は真面目ですが、まだまだ遊びたい年ごろでしょう。日ごろの厳しい訓練の反動が出たのかもしれませんね。ですが、今回の戦いを反省するのであれば、どうすれば最善に動けたのか、しっかりと考えてくださいね。私もあとで相談に乗りますから」
「ふえぇ~ん! きょうか~ん!」
手を浮いた自分の心の弱さが許せない
「…………」
「…………」
そして、それを見た
「あらあら、
そんな時に、相変わらず空気が読めない……いや、むしろ空気を壊しに来る天使ステラエルが、満面の笑みで水を差しに来る。
「……ステラエルさん、それはわざと言っているのですか?」
「もちろんですよ♪ 今回の目的は、競技になるべくたくさん勝つことなんですから、どんな手を使っても勝てばいいんです。それこそ、競技会場にいるあらゆるものを犠牲にしても……」
「それは舩坂さんもわかっているんですよ。そのうえで、こうして泣いている気持ちが理解できないのであれば、天使と言う存在に対して、私は考えを改めなければならないでしょう」
「…………」
ステラエルと違い、あまり笑うことも怒ることもしない鉄仮面の
「もういいです。それより、
「そうですか……なら、準備をするとしましょう。ステラエルさんの言う通り、悔いの残らないようにしたいものですね」
露骨に話を逸らすステラエルだったが、
「教官! あたし、離れていても応援してるからっ!」
「
「ありがとうございます、鹿島さん、
まずは、
「教官っ! 私みたいに遊んできたりしたらダメだからねっ!」
「あまりプレッシャーを背負いすぎるのもどうかと思いましたが……教官なら、きっと買って戻ってきてくれると信じています」
「えへへ、私もキッチンでハンバーガーとフライドポテト作っておくから、教官が帰ってきたら、みんなでお疲れパーティーしましょ!」
ほかの見習い三人も、最後の競技と言うことで、しっかりと手を振って
「ええ、ありがとうございます皆さん。では、行ってまいります」
競技会場に向かうために、転送装置へと歩いていく
その後ろ姿を、
(なるほど、これは二人が惚れるわけですね…………)
期待を背負えば背負うほど、大きくたくましく見えるような気がする
「ふふ……やっぱり教官はかっこよかったなぁ。この戦いが終わったら、あたしは教官にプロポーズして……♪」
「
「待って、教官はあたしのものだって前から言ってるよね」
「いいえ、
「『貴公のおっぱいは柱に吊るされるのがお似合いだ!』」
「『かかってこい! 相手になってやる!』」
「二人とも、こんなところで喧嘩しないでっ!」
だが、
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