閉鎖工程進行97%

≪連日思っていたのですが≫

「何を?」

≪……やはりジャージを着るというのがシュールですね≫ 

「なんでジャージ着た位でシュール扱いされるんだ」

 O型の味は朝に良いなー、等と思いながら寝起きの御飯を流し込んでいるだけでディスられた。残り階層は10フロアだし気合を入れようと思った矢先にこの扱い。とりあえずまたベッドに寝転んだ。

≪いえ、初めて会った頃の記憶を検索していたので≫

「初めて会った頃?」

≪閉鎖に伴うシステム整理も並行しているので。あの頃のストレージを整備中ですので≫

 音声と同時に目の前にホログラムが現れる。

 全身を覆う緑が勝ったゴワゴワとして防護服と大袈裟なゴーグルに酸素ボンベを背負った人物の映像を見て記憶のが蘇った。

「あー、あー。あーあーあーあーあーあーあーあーあー」

≪今となってはこちらもシュールなのですが≫

「……やめてくれ、400歳にも羞恥心はある。無くならないんだ意外と」

 何なら消して欲しいのだがな、と言う呟きには思い出ですからと返事が返ってきた。

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