塔の物語

荼八 十吾

全視全悩

僕の神様は


目の届く範囲 手の届く範囲

全てを幸せにする


それがその人に合った

救いでなくとも

手が届くならば皆等しく

幸せにしてやりたい

その幸せに触れればきっと

彼等の幸せに書き換わると


そう言っていた

僕は神様に救われた一人だ

だから僕もそれに加担しようと思う


僕達の幸せを皆に共有したい

僕達の幸せを皆に教授したい

僕達の幸せを皆に


だが僕達の味方は居ない

たった一人と一柱の

物語だ


誰にも見えない神様と

誰にもある悩みを手にした僕の

物語だ

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

塔の物語 荼八 十吾 @toya_jugo

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る