お仕置

ほんの出来心。

呆れながらも許されるだろうと自惚れた。

あなた相手に仕掛ける悪戯ではなかった。

絶体絶命、生命の危機、溺れそう。

いや溺れる!


しようと半身浴中に押し掛け強引に湯船に入れば、当然の渋面。

お構いなしに懐に入り触れてみると逆に不敵な笑みで近付いてきた。

あなたの指が絡み火蓋が切って下ろされ、る。


力任せにしないで優しくね。

キスは無しだよ、どちらなのか判らないから。

触れ合ってるの、気になる?

ふふふ、わざと。感じる箇所は同じだから反則ではないでしょう。

耳許に掛かる息遣いと甘い囁き。

慣れ感とか今はどうでもいい。

恥ずかしい程圧倒的に違う扱い方。

落ちていく、身も心も全て。


「うっ…くふぅ……がぼっ、うがっほっ!」


「はい、勝負有り」


「囁きとか狡いし何だよあれ……ドSか!」


「経験の差だよ、さて、僕何ひとつ洗い終えてないから一刻も早く出て」


「お、覚えてろよ!」


「はいはい、わおーーん」









◆ ◆ ◆


本当に、もう、突然……

冗談じゃないよ。

………………勘弁してよ。

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