age26
蜜な密
第一話
忙しさの合間に開かれた中途採用の俺と新人くんの歓迎会から帰宅する。
が、出迎えがない。
声を張ると近所迷惑と叱られる。
度が過ぎたか、酔いで感情が暴走気味だ。
「水を飲みなさい」
空になって乱反射するグラスを受けようと伸ばされた腕を反射的に掴み、問う。
「俺はいつまで待てば良い?」
「酔っぱらいを相手にしてる暇はないよ」
「そうでなくても拒否ってる、いつまで待てば良い?」
呆れ顔に続く沈黙。
ひとつ溜め息をつくと艶めいて呟く。
「酔ってるくらいがいいか、ではお望み通り致そうか」
頬に手を添えて幾度も重ねる唇。
二人の重みでソファが軋む。
はだけていく互いの服。
あなたの長い指がするりと俺の腰から滑り降りてくる。
「ちょっと、待って」
「そんなに力まずとも優しくするよ」
「いや、でも」
「判ってて誘ったんでしょ、まさか逆かと思った?」
甘ったるい囁きが冷たく鋭く突き刺さる。
「悪戯が過ぎたかな、お風呂入って早く休みなさい」
自身の重みを解放するとあなたは仕事部屋へと戻っていった。
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