学園で幻の妖精と言われてる美少女を道で拾った〜なんでそこで寝てるんだよ…〜

第14話 変人と妖精と友達

「神原さん！神原さん！これ凄くないですか！？」

「おわっ！何だこれ？変な動きしてるぞ…」

俺達は今ゲーセンに来ていた。

まぁ、妖精さんが来た事が無いって言うから来たのだが…

「あのダンス踊っている人は本当に人間なのでしょうか…？」

「分からん…あの動きは人間やめてるよな…」

俺達は呆気に取られていた。

今いる場所は音楽ゲーム。通称音ゲーと呼ばれる所にいるのだが…そこには化け物が居た。

「…ふぅ。楽しかったぜ…スコアもSSコンプリート！」

あれ？この声まさか…

「ん？は…え！？愁か！？」

「あ、あぁ。元気そうだな柊」

そう、そこには幼なじみの柊が居た。

「何してんだ？こんな所…で？」

話してる途中で何故か固まった柊。

「ん？どうした？」

しかし、返事はない。

「おーい、柊ー？」

しかし、返事はない。

「ついに死んだか…良い奴だったぞ…」

「勝手に殺すな！まだ生きとるわ！」

「あ、喋った！柊が喋った！」

「やめろ！ク〇ラがたったみたいな言い方するな！」

中々ノリが良い奴だな。流石だぜ。

「んで、どうしたよ？」

「どうしたもこうしたもあるか！お前…隣にいるのって」

あ、そういえば…

「花園、紹介が遅れたな。腐れ縁の柊だ」

「なるほど！では、初めまして。腐れ縁の柊さん。私は花園結愛って言います」

「えっと、初めまして。愁の腐れ縁やってます、柊誠です。って、誰が腐れ縁だよ！」

「まぁ、気にするな。そんな事よりお前人間辞めたのか？」

「ん？何言ってんだ？俺は人間だぞ？」

「いやいや、何言ってんだよ…あの動きド〇クエに出てくる奴が使うマニ〇ニみたいだったぞ」

「そうですね。そのせいで私達の頭が混乱してしまいましたよ」

「え？なんで俺こんなに責められてるの？てか、妖精さんも結構言うね…」

「誰が妖精さんですか！花園結愛です！」

「落ち着け、突っ込むところはそこじゃないぞ」

「むぅ…分かりました」

「なんかよく知らんが…仲良いなお前ら」

「そうか？普通だと思うが…」

「何言ってんだよ…お手手まで繋いじゃってさ？」

そう言いながら柊はニタニタとコチラを見てきた。

「あー…まぁ。色々あってな」

俺は妖精さんに話しても言いかアイコンタクトで確認をしたが…

「ふふん！私と神原さんはとても仲良しなのです！最早親友って言ってもいいぐらいに！」

伝わらなかったらしい…流石、残念妖精。

「あ、うん。何となく分かったわ…頑張れよ愁」

「何をだよ…」

なんか、柊に同情されてしまった。

「それにしても、柊。お前一人なのか？」

「いいや？雅も一緒に来てるぞ？」

「え？及川さんも？」

その時俺の手をクイクイと引っ張り妖精さんが質問してきた。

「誰ですか？及川さんって」

「あぁ…それは」

その時タイミングよく及川さんが来たようだ。

「あれ？神原くんと…妖精さん！？」

あぁ…言ってしまった…

「なんですか！皆して妖精、妖精って！私の名前は花園結愛です！」

ほらな。

「え？あぁ…ごめんなさい。ってそれよりも！なんでここに！？」

「俺達も遊びに来てたんだよ」

「…なるほど。さすがは妖精使い《フェアリーマスター》その二つ名は伊達じゃないわね…」

「どこに戦慄してんだよ…そして、その名は俺の心を深く傷つけるから辞めてくれ…」

「なんです？その、フェアリー何とかって」

「大丈夫だ。花園さんは知らなくていい事だよ？」

「そうなんです？」

「あぁ」

その時花園さんのお腹が可愛く「くぅ…」と鳴った。

「あぅっ…お腹減りました…」

「じゃあ、フードコート行くか」

「あ、じゃあ俺らも行くか」

「そうね…色々聴きたいこともあるし」

何故か及川さんが悪い笑みを浮かべているが…気の所為だろうか。

そして、俺達はフードコートに移動した。