第4話 両親襲来
ふぅ…落ち着け神原愁よ。
現実を見ろ。なんだこれは?妖精さんだよな?
そう思い俺はもう一度玄関を見てみるとそこには日に照らされた花園さんが可愛らしい顔を見せながら寝ているのだ。
「確かにここなら安全かもしれないが…」
俺は溜息をつきながらも花園さんをお姫様抱っこして俺の部屋に連れていった。
そして、約2時間後彼女は起きたようで上から降りてきた。
「おはようございます。神原さん」
「あぁ、おはよう。少しお説教が必要か妖精さん?」
「い、嫌です…反省はしますが後悔はしてません!」
開き直りやがったよ…しかもタチ悪いな
「…はぁ、分かった。で、今回は何の用だ?」
俺がそう言うと彼女は思い出したかのようにポンと手を合わせこう言ってきた。
「そうでした!この後両親が神原さんにご挨拶に来るんですよ」
…はい?
「ど、どういうことだ?何故そんな話になったんだ?」
「それがですね…」
彼女から事情を聞くと花園さんの両親は俺が花園さんを保護し助けてくれた事に感謝しているようでお礼がしたいとの事だった。
「俺は特になりもしてないからお礼なんて必要無いんだがな…」
「そういう訳には行きません!今19時なので…あと1時間で来ますね!」
「それ早く言ってくれる!?」
その後は部屋に掃除機をかけたりお茶やお菓子を用意して準備を整えた。
「…ふぅ。こんなもんでいいか」
「はい!お疲れ様でした!」
うん。いい笑顔だけど…なんだろうかこの気持ちは。
俺は花園さんに近づき…
「花園さん?デコを出しなさい」
「え?なんか怖いですよ?どうしたんですか神原さん!?えっ!ちょっ!」
ペチン!
「あぅっ…うぅ痛いです…」
「大丈夫だ。優しくデコピンしたからな」
全く何故ほぼ初対面なのに俺は彼女にこんなにも振り回されているのだろうか?
妖精さんに出会ったら幸運になるのではなかったか?話が違うぞ?
そんな事を考えて居たらついに時間になったらしい。
『ピンポーン』
さぁ、両親とのご対面だ…
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます