第13話

「やはり、枯れるのを待つしかないのかな?」

「三島さん達は木を枯らさないために、何か手を打つはずです」

「そこまでするかな?」

「頭山さん。あのさくらんぽ、三島さんが個人的に買ってきたお土産だったと思っていますか?」

「違うんですか?」

「社内のあちこちで、同じものが配られていました。ただし、受け取ったのはごく一部です。その人たちに共通点があります」

「共通点?」

「太っている人です」

「ええ?」

「つまり、お土産に見せかけて、社員を人体実験に使っていたのです」

「なんだって?」

「三島さん達は、この種を手に入れて恐ろしい目的に使うつもりなのです」

「恐ろしい目的?」(戦争にでも使うのだろうか?)

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