第二回 高浜清志
思っていた以上に書き甲斐のあるエッセイになりそうだ。初回の打ち込み終えた文章を見て、自分はそう強く確信した。
まあ、全部自己満足だが。モチベーションの維持の為には多少の思い込みは必要だ。何しろ十年近く駄文を生成してきて、まともに感想すら貰えた試しがないのだから。打ち込んでて悲しくなってきた、この話は止めよう。自分の精神に悪い。
さて、第二回ということで。高浜清志、この男の話をしよう。
何故かというと、数日前に誰について次書こうかと考えながら職務についていたら、ラインのリーダーに理不尽極まりない叱責を受け、ふと米米CLUBの『君がいるだけで』のサビが頭に流れたからだ。自分にとって、高浜清志というキャラはそういう存在に近い。
高浜をメイキングをした当時、自分は少しばかり人生に疲れていた。ちょうど高校二年の頃だったと思う。母親の強い圧に押し切られる形で、近所の工業高校に入学した自分。
がしかし、やたら体育会系のオラついた校風にはじまり、理数系がクソザコナメクジ級に弱いから専門科目には当然ついていけず、クラスメイトからも距離を取られ孤立し、踏んだり蹴ったりな高校生活を送っていた。家に帰れば母親との関係が冷え切っていたので、やたら風当たりが強かった。
何処にいても、針のむしろの中にいる気持ちが常にあって、精神的にしんどかった記憶がある。
高浜はそんな自分の心を少しだけ救ってくれた。彼のメイキングをしているとき、彼が主人公の物語を考えているとき、彼とその仲間達の関係を考えているとき、ささくれだって荒んだ心が少し和らいだ。
お人好しで、ビビリで、そそっかしくて、仲間思いで、人のために本気で怒ったり悲しんだり喜んだり嬉しがったり出来る。高浜は、自分にとってなりたかった人間像であり、傍に居てほしい友人像だ。高校卒業後、就職した会社で社会の厳しさをまざまざと思い知り、相変わらず家では息苦しい思いをしていたときも、高浜たちの物語を書くために生きていたように思う。
今こうして生きていられるのは、高浜のおかげだと思っている。本編を未だに完結できていないことに対して申し訳なく感じているので、来年こそ完結させられるように頑張っていきたい。
高浜今までありがとう、来年もよろしく、と思いながら今日は筆を置かせていただく。今年も残すところ、あとわずか。来年はこの世間の慌ただしさが和らいでいますようにと、ささやかながら祈っている。
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