自作品のキャラクターを掘り下げながら、当時の自分を振り返るエッセイ
菱川ナカヒト@底辺なろう民
第一回 伊波珪蔵
奇妙奇天烈なエッセイをはじめたものだ。恐らく数ヵ月経った自分は今の自分にこう言うに違いない。
しかし、今年も残すところ十日ほど。今のうちに何かしらやって、この激動ともいえる2020年を終えておきたいと、唐突に思った次第。現在入手したばかりでまだ使いこなせないタブレットにて糞くだらないこの散文を打ち込んでいる。
ざっくりとだが、軽く自己紹介をしておこうと思う。
自分の名前は菱川ナカヒトという。小説家になろう、主にムーンライトノベルズで不定期に駄文を生成しては掲載する底辺アマチュア物書きだ。基本的に飽きっぽく、まともに完成させた作品は無いエターナル常連の糞野郎である。存分に蔑んでくれて構わない。
なのでこの黒歴史ともいえるエッセイも、多分飽きたら辞めると思われる。まあ、まともに読まれることは無いだろうから、好き勝手に書かせて貰うつもりだ。そんな感じなのでよろしく。
さて。記念すべき初回ということで、自分が初期に作ったあるキャラクターについて語っていこうと思う。
伊波珪蔵、二十五歳。金髪碧眼で、アメリカ人と日本人のハーフ。眉目秀麗で背もそこそこ高く、伊達眼鏡着用の殺し屋。嫌々仕事をこなして生計を立てていたが、ある女性と出会い何やかんやあって結婚。奥さんと子供達の為に裏家業から足を洗いサラリーマンをする……、という感じの青年である。
いやあ、盛りに盛ったキャラだと自分でも思う。
ちょうど十年ほど前。彼のメイキングをした当時、世間はわりと現代物の作品が蔓延っていた。涼宮ハル○とか、禁書目○とか、リト○スとか、バカテ○とか、そんな感じの作品達が群雄割拠していたのだ。
陰気でオタク気質な高校生だった自分は、高校卒業したら憧れのなろうで小説を書くのだと心に決めていて、その為のネタを電気基礎や電力技術のノートに書き込んでは、学期末のノート提出の度に消しゴムで消すという愚行を繰り返していた。当然そんなことばかりしていたから、専門科目の成績はすこぶる悪かった。今思えば、何故ゴリゴリの文系だったのに工業高校なんぞに進学してしまったのか。親に従うばかりが能ではないと、このとき悟れば良かったと思う。
電気工事士の資格も取得出来ずに卒業してしまい後悔しかしてないが、過ぎたことだと諦めている。
だからかは判らないが、自分とは正反対に伊波は出来た人間で、頭脳明晰で穏和かつ思慮深く、なおかつ奥さんと子供達を心から愛するイケメン野郎で腹が立つ。
腹が立つから、結局彼の物語は未完で放置されたままで、何とも情けない限りだ。
いつか自分は彼に謝らないといけない。中途半端に生み出したのに、まともに完結させずに終わらせて済まない、と。
きっと許しては貰えないだろうが、自分は身勝手にも願っている。彼と、彼の愛する家族が幸せでありますように。
酒も飲める歳になったから、夢の中で会えたら盛大に飲み明かしてみたい。そう夢想しながら、今回は筆を置かせてもらう。
今夜は良い夢が見られる気がするのだ。
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