第45話 神の一番いい仕事6
「こっちの子もかわいいよー。でも双子なのに全然似てないね? これから似てくるのかな?」
と、通くんが私の右胸辺りに恐る恐る赤ちゃんを寝かせてくれる。
ほんとだ。左の子は丸顔だけど、この子はちょっと面長で全然似てな……
「神!!」
「髪? あ、面白いね。前髪の生え際がベジータばりにV字だね」
頭の中に突然、いつも目を細めて私を見守ってくれていたじじいが浮かんだ。
じじいが樹くんを生まれ変わらせてくれたんだ! 神だったのにこんなド底辺家庭に放り出されてまでも!
ありがとう、神!
今までで一番いい仕事よ! ほめてつかわす!!
頭の中から、じじいは消えた。
あれ? 私今何を考えてたんだろう? 誰かに感謝の気持ちでいっぱいになったような……?
「本当にかわいいね、はんな! お金はないけど、愛情いっぱい注いで育てようね」
ああ、そうだ。この子達だ。感謝しかない。
「無事に生まれてきてくれて、ありがとう!」
ふくわらい ミケ ユーリ @mike_yu-ri
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます