第44話 神の一番いい仕事5

 須藤先生と通くんが産着を着た赤ちゃん2人を連れて来てくれた。


「はんな! お疲れ様! めっちゃかわいいよ!」


「見せて!」


「2人とも2500g超えてたよ。双子では珍しいよ、超安産だったし」


「あれで超安産なの?!」


 えーびっくりだ。あんなに痛かったのに!


「はーい、ママだよー」


 と、須藤先生が1人の赤ちゃんを仰向けに寝ている私の左胸辺りに載せてくれる。


 赤ちゃんは目を閉じて、すやすやと寝ているようだ。さっきあんなに泣いてたのにもう寝てるの? かわいい!


「……あ!」


 赤ちゃんの右目に、私と同じアザがある。


「樹くんだ!!」


「え? はんなの叔父さんの?」


「だって、アザが……」


「あー本当だー。はんなから遺伝したんだね」


 ……あ、そうか。普通に考えて私からの遺伝だわ。なんで樹くんだなんて思ったんだろう?

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