第13話 あの子の信実を知ってしまう

 俺は今意味のわからない修羅場に直面していた。修羅場というのは俺の彼女である京香ちゃんと京香ちゃんの親である。起こったことは俺が京香ちゃんのベットで2人で寝て朝色々ありベットから2人で落ちてしまった。そして京香ちゃんの親にバレ「ごゆっくり」と言われた。その弁解のためにリビングに向かったのだが、京香ちゃんが余計なことを言い事態は悪化。2人で話した方がいいと思った俺は京香ちゃんを一旦部屋に戻した。ここまでは良かったのだが。

 母さんは2人をからかっていたらしく何もしていないのは京香ちゃんの表情を見て気づいたらしい。そして普通に話しているなか京香ちゃんが戻ってきた。それに気づかず話していると京香ちゃん「浮気」と言われた

「だからあれは母さんが」

「母さんとか馴れ馴れしいですね」

 やっべやってしまったー。この子の前で母さんはまずかった。

「お母さんは何で私の彼氏とくっついたのですか?」

 親にも敬語なってるとは相当アッせてらっしゃる様子。

「好きな人へのアプローチ」

「あまりからかわないでいただきたい。京香ちゃん今本気にしてるから」

「先輩真面目に話してるんですから。いいです先輩は黙っててくださいお母さんにきくので」

「私があなたの彼氏を取ると思う?」

「思います」

 母さん、京香ちゃんに信用されてねー。

「まずね。昨日の夜にいろいろなことしてたのに心変わりするならあなたに問題あるでしょ普通」

「たしかに」

 母さんは爆弾発言したのにスルーするんだ。

「先輩」

 助けを求められてるようだが黙ってよ。巻き込まれると悪いし。

「先輩ちゃんと話してくださいよ」

 そもそも京香ちゃんに黙ってろと言われたから黙ってた方が正解いだ。だけどただ無視だとかわいそうだから笑顔見せておこ。

「くっ」

 この顔はおそらく俺はうまく回避できたってことだな。

「良太君わかった?この子こんなにあなたのこと好きだから泣かせたら許さないからね」

 あ、話しそらした。絶対こんなこと本人の前で言わないしおそらく飽きたなこの人。

「大丈夫ですよ。今日来る人も俺たち付き合ってるの知ってるので」

「今日だれか来るの?」

 この人に話してないの忘れていた。朝言おうと思ったが、この状況になっていたし隠すことでないから話にしやすかったけど。

「いうの忘れてましたすいません。今日進学校に行ってる俺の幼馴染が助けに来てくれるんです」

「そうなんだ」

「あの私のこと忘れてませんか」

「いや、今のはただの報告してるだけで」

「お母さんも話しそらさないでください。結局どうなんですか?」

 こいつ母さんが冗談でやってたってこと通じでねー。

「京香ちゃんは彼女だし好きだよ。過程がどうであれ今は、自慢の彼女。だけど京香ちゃんのお母さんは俺が母さん居ないからさ、第2の親とも違うけどいい人だよ」

 第1の親だからそこのところが微妙なんだ。もし俺らがあのまま行ってればシスコンとブラコンの兄妹だったらこんな感じなのかもな。

「あんたどっちもとるって選択が一番最低なのよ」

 話題を作ったあんたがいうなー!

「先輩は、私のことが好きなんですね。お母さんにはいい人といったけど好きとは言ってないですし」

 ご都合主義的解釈してるし。さすが京香ちゃんだ。

「でも、あんなたくさんもむのはやめてください。後半は好意だと感じてて少し気持ち悪かったです」

 今話が終われると思ったが、これの話題を出してしまうとまたはじまってしまうのでは。

「よかったじゃないあなたあんま膨らんでいないのに」

「大きさは関係ないから。もう、話終わらないからお母さんは早く朝めし作って」

 話題提供をたくさんしてくれた人の言っていい言葉ではないよな確実に。

「はいはい」

 母さんも呆れっちゃってるし。そういえばスマホ部屋におきっぱか。

「スマホ取ってくるわ」

「わかりました」

 

 スマホを取りに部屋を入ったがおいていたはずのところにない。どこ置いたっけな。少し近くをあさってみた。

 ドタン!

 ベットから日記が落ちた。多分さっき部屋に戻したときに書いていたのだろう。少し抵抗あるが昨日は特に何もなかったし見てもいいよな。彼女も見てほしいって言ってたし。ちょうど倒れてめくれているところが昨日の日付だった。


 昨日から先輩が私の部屋で泊まることになりました。一緒のベットで寝れて幸せ。今日は先輩の幼馴染が英語を教えてくれるらしい。先輩は彼女でないといっていたけど本当は彼女だったらと考えると少し怖いところもある。先輩も信じたいけど、夢の中で久しぶりに時計の部屋を見た。そこには残り364日つまり前回このことを書いたときから一日たっていた。私の命は一年ももうないんだな。死ぬまでに先輩と結婚出来たらいいのにな。でも、このこと隠してる人となんて結婚してくれないよね。早く日記をみてくれないかなー。早く私の状況を知ってほしい。今日の夜は日にちが減っていないといいなー。


 これを読んで国語できないのに文才あるのに驚いた。気になることはたくさんあるけど、どれよりも彼女が死ぬ未来が見えてるってことが気になった。あと1年で死ぬなんて言えるわけがない。夢の中の時計の部屋とか具体的だし、文を見た感じ何度もその夢を見ている。死ぬのが見えてるとなんて知ってても話せるわけがない。だから母さんが言おうとしたときに止めに入っていた。日記を見せようとしたのもこれを知ってもらうため。彼女の気を少しでも楽にするためにも話すべきだと思う。しかし彼女はいまテストに集中させる必要がある。残り少ない時間だし、終わったら話してもいいと思うってしまう。どっちにしても多分今みたに普通に入れない気がする。なんで見たんだよ。気を抜いた俺のバカ。

「せんぱーいありました?」

 やっば彼女きた。いったん隠さないと。

「見つからん」

 とりあえずベットの中に戻した。

「私も探しましょうか?」

「頼むわ」

 2人で探してみたが全く見つからない。

「先輩って音出るようにしてます?」

 メールか電話をかけて見つけるさくせんだろうな。

「電話なら」

「ならかけてみますね」

 京香ちゃんはスマホを開いた。

「あ!!」

 急に大きな声を上げた。

「どうしたの?」

「先輩メール見てなくて確か忘れたって」

 あ、完全に忘れてた。

「そうだな。ありがとう」

「私も先輩の役に立ててうれしいです」

 すごく満面な笑みだ。この笑顔もあと1年。いやいや。あれが幸せの時計なのかもしれない。っとなるとあと1年で俺らが結婚か。それもあり得ないとは言い切れないけどないだろうな。

「先輩どうしたました?」

 ダメだ今はせめて京香ちゃんの前ではしっかりしていないと。

 午後から二宮もくる死の未来があっても頑張っているんだ。俺も陰ながら支えてせめてできることは成し遂げさせないと。


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