第18話 私の夢を語る

「アイヌの長老の叶えたい夢は何だったと思います?」


「素手で熊を倒すコトだったんです。」


人は、その人の知りえる情報の中でしか願望は生れてこないようです。


現代の子供たちの夢は?


「ユーチューバー、サッカー選手、プログラマー、お花屋さん、パティシエ」


現代の大人たちの夢は?


「コロナに打ち勝った世界をつくる?経済成長?宇宙旅行?」


70年前、戦時中の軍国少年たちは、御国の為に命を捧げることが夢でした。


そう考えると、私たちが抱く夢や目標にどのような意味や価値があるのだろうか。


黄金のように輝く夢も、数十年、数百年経てば、陳腐な夢と定義されるかもしれない。


人々が羨むような夢も、時代と状況では、蔑まれるものになる。


でも、それが人間の限界であり、多様性であり、憎めないところなんじゃないかと思う。


人間をやっている限り、分かっちゃいるけどやめられないモードで生きるしかないんじゃないか。(ダイエットしたくても食べちゃう、目の前の欲に翻弄される生き方)


うちの娘が幼稚園に通っていたころ、夢を聞くと100個以上あると言っていた。


今はどうだろうか。


様々な現実を知り、大分絞り込まれてきているようだ。


私も、今年で44歳になるが、ある程度自分がやれることが分かってきた。


日々、力の無さを痛感し夢がもてずにいたが、力が無いなりに絞り込まれてきている気楽さはある。


情報過多に生き、先行き不透明な現代人として、誇りをもって夢を語りたいと思う。


「今の自分の夢は、ライオンを素手で倒すことである。」


夢に向かって、日々邁進していきたい。






  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る