第13話 無能の天才
地球に住む人々へ
ぼくをよく見ないでほしい。
どこにいても、あくせく動き回り、素晴らしい仕事していると評価される。
実は、何の成果も出さず、何の役にも立っていない。
ぼくを働き者、気配り屋さん、苦労人と誤解している人がいる。
ぼくは、至って何もしていない。
額に汗している、熱い装いをする能力だけは高いということ。
あなた達だけには、好都合な存在なのかもしれない。
一生懸命に口から熱い息を吹き出し、地球を蒸しているかのような雰囲気を出すことに長けている。
海水を掻き回して、大波を起こしているように見せかけることに長けている。
ぼくを中心に世の中が動いていると、勘違いさせることに・・慣れてきた。
実は何もしていないし、何の影響も与えていない。
人が勝手にぼくをそう見ているだけなのだ。
だから凝視しないで!
勝手に生まれて、勝手に死んでいくぼくの生き様。
そんなぼくを無能の天才と呼んで欲しい。
太陽
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