第11話 大地の下痢

この世はどうかしている。


この世をつくっているのは、個人である。


個人の集まりが、この世をつくる。


個人の欲は肥大化している。


大きな口を広げ、全てを飲み込もうとしている。


飲み込んだものは消化しきれず、下痢をする。


個人の下痢がそこら中にたまり、異様な光景となる。


悪臭もしばらくすると慣れていく。


再び、大口を開けて、片っ端から飲み込む。


隣にいる人も飲み込む。


そして、下痢をする。


下痢はいずれ、大海となり、宇宙となる。


宇宙には下痢が漂う。


地球には、大口を開けたモンスターが何億匹もウヨウヨしている。


お互いに食い合い、下しながら、地球は循環している。


地球はモンスターをエサにしながら、回復している。


回復した地球は満腹となり、ガスを出す。


宇宙は、ガスを吸い込み、咳をする。


咳は瞬く間に、星となる。


黒ずんだ地球は、宇宙のモズクと化す。









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